ASUS JAPANがスマートフォンの最新フラッグシップ「Zenfone 8」シリーズの日本発売を発表しました。5.9インチ画面のコンパクトな「Zenfone 8」と、前モデルから継承してフリップカメラを搭載する「Zenfone 8 Flip」の2モデルがあり、どちらも8月20日に発売されます。いずれも現行機種向けでは最高峰のプロセッサー「Snapdragon 888」を搭載するハイスペックモデル。持ちやすさや使い方で選べる趣向です。
Zenfone 8は、Zenfoneとして初めておサイフケータイと防水・防塵に対応した意欲作。ahamoやpovo、LINEMOなど、大手キャリアの新しい料金プランのユーザーにも注目を集めそうです。いち早く試せる機会を得たので、リアルな使用感を紹介しましょう。
【Zenfone 8/Zenfone 8 Flipの外観をチェック】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは表示できません。
片手で軽快に操作でき、電池持ちも満足必至の「Zenfone 8」
ディスプレイは5.9インチの有機ELで、解像度は2400×1080ドット。左上にパンチホール型のインカメラを備え、90.02%という高い画面占有率を実現しています。ベゼルも比較的細く、ボディ幅は68.5mm。片手で操作することが多い人や、コンパクトなスマホを好む人には、ちょうど良いサイズ感です。
そもそも片手で操作しやすいサイズですが、さらに「片手モード」があり、ディスプレイの中央下部を下方向にスワイプすると、画面表示を引き下げて、画面上方の操作がしやすくなります。
スマホとしてベーシックなデザインで、カラバリも堅実なカラーを3色。一見、ハイエンドには思えないのですが、手にすると質感が良く、Snapdragon 888の恩恵でサクサクと操作できます。
アウトカメラは、広角(6400万画素)+超広角(1200万画素)の2眼構成。画質は、どちらかと言えばナチュラルで、明るくスッキリとしたトーンで写る印象。AIによる最適化の機能も備えていますが、オン・オフで大きく画質が変わることはないので、常時オンにしておいても支障はないでしょう。
撮影モードに「マクロ」はありませんが、超広角カメラは4cm距離での接写にも使えます。書類や雑誌のページなどを、切り抜いて歪みを補正して撮影できる「ドキュメント」モードも便利。PDFに変換する機能も備えているので、ビジネスシーンにも役立ちそうです。
約169gという5Gスマホとしては圧倒的な軽さながら、4000mAhの大容量バッテリーを搭載。フル充電してから2時間の映画を観ても14%しか減らないなど、タフな電池持ちを実感できました。また、「システムモード」を使い分けることで、さらに長く続けられそうです。
Zenfone 8には、メモリとストレージの容量が異なる3モデルがあり、市場想定価格は下記の通り。
8GB RAM + 128GB ROM:7万9800円
8GB RAM + 256GB ROM:9万2800円
16GB RAM + 256GB ROM:10万8800円
SIMフリーの5Gスマホの中ではやや高めですが、この小さなボディに “ほぼ全部入り” と言えるスペックを備えています。Snapdragon 888搭載モデルが7万円台から買えるわけですから、むしろお買い得と言うべきでしょう。
回転カメラがタフに進化した「Zenfone 8 Flip」
フリップカメラを搭載する「Zenfone 8 Flip」は、前モデル「ZenFone 7」の後継モデル。6.67インチの有機ELディスプレイを搭載し、解像度は2400×1080ドット。大画面でゲームや映画などを楽しみたい人にも適しています。
最大の特徴であるフリップカメラは、広角(6400万画素/F値1.8)+超広角(1200万画素)+望遠(800万画素/光学3倍ズーム)の3眼構成。180度に回転するので、この高画素カメラでセルフィーを撮れます。
なお、カメラを前方に向けて撮影する場合は、「商品レビューモード」という新機能も利用可能。撮影者(レビュアー)が商品を手にしてカメラに向けた場合、商品を優先してピントが合うという機能。筆者が使い勝手を試してみたところ、スピーディーにピントが切り替わり、非常に役立つように感じました。
スピーディーな開閉を実現する「ステッピングモーター」は、0.5度の角度調整が可能で、シャフト耐久性は前モデルから50%向上。30万回(毎日150回×5年間)開閉しても壊れない耐久性を実現しているとのこと。
なお、Zenfone 8 Flipは防水・防塵とおサイフケータイには対応していません。カラバリはギャラクティックブラックとグレイシアシルバーの2色。ストレージ容量が異なる2モデルが用意され、市場想定価格は下記の通りです。
8GB RAM +128GB ROM:8万6800円
8GB RAM +256GB ROM:9万8800円
カラバリは2色から選べる
おサイフ&防水はZenfone 8のみ。両モデルの細かい違いに注意!
前モデルのZenFone 7は、無印の「ZenFone 7」と上位モデルの「ZenFone 7 Pro」がリリースされましたが、両モデルの差分はさほど大きくはありませんでした。しかし、最新モデルの「Zenfone 8」と「Zenfone 8 Flip」は、画面サイズとカメラだけでなく、細かい部分にも違いがあるので注意が必要です。そこで、両モデルの基本スペックをまとめてみました。
Zenfone 8 | Zenfone 8 Flip | |
OS | Android 11(ZenUI) | |
ディスプレイ | 5.9インチ AMOLED(2400×1080) | 6.67インチ AMOLED(2400×1080) |
リフレッシュレート | 最大120Hz | 最大90Hz |
アウトカメラ | 広角(6400万画素)+超広角(1200万画素) | 広角(6400万画素)+超広角(1200万画素)+望遠(800万画素/光学3倍) |
インカメラ | 1200万画素 | |
プロセッサー | Snapdragon 888 | |
メモリ(RAM) | 8GB/16GB | 8GB |
ストレージ(ROM) | 128GB/256GB | |
外部メモリ | × | microSD |
イヤホンジャック | ○ | × |
内蔵スピーカー | ステレオ | |
バッテリー | 4000mAh | 5000mAh |
急速充電 | 最大30W(Quick Charge 4.0対応) | |
5Gの対応バンド | n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n38/n77/n78 | |
デュアルSIM | ○ | |
FeliCa(おサイフケータイ) | ○ | × |
防水/防塵 | IPX5・IPX8/IP6X | × |
サイズ/重量 | 約148×68.5×8.9mm/約169g | 約165×77.2×9.6mm/約230g |
それぞれ個性が異なるので、意外と迷わず選べるかもしれませんね。なお、5Gは、どちらも国内事業者のsub6に対応し、ドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクの5G対応SIMで使用可能。楽天モバイルの5Gも対応する見通しのことです。
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