音に包み込まれるような体験ができる「3Dオーディオ」が、身近な機器や音源で手軽に楽しめるようになり話題を集めている。対応するヘッドホンやイヤホン、スピーカーがソニーやAppleから続々と登場し、爆売れ中だ。
※こちらは「GetNavi」 2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです。
私が解説します!
動画やゲームに波及すればさらに大きなムーブメントに
かつては大がかりなシステムを必要とした3Dオーディオは、モバイル機器の高性能化や音楽配信サービスの普及により、ライトユーザーも楽しめるようになった。
「周囲から聞こえる感覚が自然の聴感に近いため、ステレオ再生よりコンテンツへの没入度が高いうえ、長時間リスニングでも疲れにくいのがメリットです」(山本さん)
このトレンドをリードするのは、ソニーとAppleの2社だ。ソニーの「360 Reality Audio」とAppleの「空間オーディオ」の規格に準拠した純正イヤホン、ヘッドホン、スピーカーはいずれもカテゴリ別の販売台数ランキング上位をキープし、品薄となっているモデルも多い。
「前者は足下にも広がる球体の音場感が特徴。後者も広がり豊かな立体感では引けを取りません。いま対応コンテンツは音楽が主流ですが、動画やゲームへ波及するとさらに盛り上がりそうです」(山本さん)
【トレンドのツボ】想定を上回る注文数で納期の遅延が発生中
ソニーの立体音響規格「360 Reality Audio」にスピーカーとして初めて対応したSRS-RA5000は、想定を大幅に上回る注文数により納期の遅延が発生。Appleの「空間オーディオ」に対応するAirPods Maxも発売後しばらくは在庫切れが常態化していた。
【ワイヤレススピーカー】2021年4月発売
ソニー
SRS-RA5000
実売価格6万3580円
ソニー独自の立体音響技術による「360 Reality Audio」を1台で体験できるスピーカー。上向きスピーカー3基、ミッドスピーカー3基、低音の迫力を生むサブウーファー1基という6.1chのシステムで、臨場感豊かで広がりのある音場を実現する。