ゲーム&ホビー
2022/4/18 12:20

『エルデンリング』実況も禁止? 中国政府、不認可ゲームの動画配信を厳禁に

中国ではゲームに対する規制が強まりつつありますが、ついに「政府当局が認可していないゲーム」の動画配信が禁止されたと報じられています。

 

米Reutersは、中国の国家ラジオ・テレビ局が金曜日、すべてのインターネット・プラットフォームに対し、政府が承認していないタイトルのライブストリーミング(動画配信)を「厳禁」すると発表したことを伝えています。

 

中国では新作ゲームの発売は政府の許可制であり、「ライセンスを発行してもらったゲームだけが国内で遊んでもいい」ことになっています。しかし2021年秋からライセンス発行は完全停止され続けており、ようやく今月11日に再開されました。しかし、許可リストにあるゲームはわずか45本にすぎず、テンセントやネットイースなど業界大手の関わるゲームは含まれていません。

 

では中国国内でのゲーム動画配信はどうかといえば、ゲーム業界アナリストのDaniel Ahmad氏によると、もともと配信する前にライセンスを取るよう求められていたものの、実際に禁止されることはほとんどなかったそうです。

 

そのため「エルデンリング」のような国内での販売が正式に認められていないタイトルでも、Huya(中国のゲーム動画配信大手の1つ)で多くのユーザーを獲得できたというわけです。Ahmad氏いわく、「エルデンリング」動画の視聴者は、発売から1週間で1日平均の累積視聴者数が約1700万人にも達したそうです。が、今後は中国のファン達は見られなくなるのかもしれません。

 

中国の国営メディアがオンラインゲームを「精神的アヘン」と表現して以来、政府によるゲームへの締め付けはますます厳しさを増しています。

 

すでに2019年から子供のゲームプレイ時間は平日は1日90分、週末と祝日は1日3時間までに制限されており、昨年にはテンセントが(おそらく政府の意向を受けて)人気モバイルゲーム「王者栄耀」につき、18才未満のプレイ時間を平日は1日1時間、週末は2時間までに短縮することを発表していました。中国発のゲーム『原神』などが大人気だけに、これ以上は逆風が強まらないよう祈りたいところです。

Source:Reuters
via:Engadget