任天堂のアクションゲーム「メトロイド」シリーズは、スーパーファミコン版の次はゲームキューブ用の「メトロイドプライム」であり、ついにNINTENDO64版が出なかったことが知られています。
そんな幻の「メトロイド64」がどんなものになったのか、熱心なファンが自らUnityで作成したプロトタイプをネット上で公開しています。
TwitterユーザーのLuto Akino氏は3人称視点、つまり「主人公のサムスが後ろから見える」システムでの試作品を動画で披露しています。それはサムスが紫がかった洞窟地帯を走り回り、アームキャノンで小さなブロックを撃ちまくる様子が確認できるものです。
At last working in #Metroid64 I adjusted small details, and placed a test texture. There is a bug with the beams direction when Samus is flat against the wall that I need to fix #metroid #F2P #n64 #lowpoly #Nintendo64 #Zelda #unity #unity3d #madewithunity #gamedev #3dmodeling #3D pic.twitter.com/sWBYoTbove
— Luto Akino (@LutoAkino) April 26, 2022
Luto氏いわく「ようやく#Metroid64の作業が終わったので、細かい部分の調整と、テストテクスチャの配置を行いました」とのこと。ただしアームキャノンの挙動にバグがあり、サムスが壁の近くにいるときにビームが正しい方向に発射されないそうです。
ゲームキューブ用の「メトロイドプライム」シリーズはFPS(一人称視点)となっていました。それに対してファンメイド版「メトロイド64」はサムスが足場を次々と飛び越えていく、いわゆる「プラットフォーム・ゲーム」形式となっています。ジャンプの頂点でモーフボール形態になるのも、おそらく「3Dのメトロイドはこんな感じになるだろう」とファンが思い描いたイメージに極めて近いはず。
また、画面の解像度もN64そのものであり、90年代半ばの粗いポリゴン(初代プレステほどではないにしろ)と任天堂らしい色づかい、「スーパーマリオ64」風ながらも洗練されたカメラワークを味わうことができます。
実はLuto氏はこのプロジェクトに数か月前から取り組んでおり、Instagram上で開発の進み具合いを公開しています。昨年12月にアップされた初期の映像と見比べれば、着実な改善ぶりが見てとれます。
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「メトロイド」シリーズ生みの親である坂本賀勇氏は、サムスがN64のコントローラーで3D世界をどうやって動き回るのか「想像できなかった」と語っていたことがあります。創造主が一度はあきらめた夢をファンが引き継いだかっこうですが、今後のさらなる進化を(そして任天堂が著作権的にお目こぼししてくれることを)祈りたいところです。
Source:Luto Akino(Twitter)
via:Nintendo Life