一人称視点シューティング(FPS)ゲームの元祖ともいえる「Doom」は、今やDJコントローラー やキヤノンのプリンター、果てはATMやマインクラフトにまで移植されてプレイ可能となっています。
その究極の形といいますか、続編「Doom II」の中で「Doom」を遊べるようにした猛者が現れました。
これはDOS版「Doom II」の脆弱性を利用したものです。不届き者であればセキュリティの抜け穴として悪用するところですが、YouTubeチャンネルのkgsws氏はゲーム内ゲームに有効活用している次第です。
この改造は、「Doom」の最新移植版(オリジナルのソースコードを使うChocolate Doom)を、アニメーションテクスチャとして『Doom II』内で動作させるもの。つまり、ステージ内にある壁の1つに「動くテクスチャ」としてプレイアブルな『Doom』を貼り付けているわけです。
kgsws氏は『Doom Ⅱ』の自作マップ内の仮想ディスプレイに初代「Doom」を映し出しています。さらにプレイヤーを囲む4つの壁や、ゲームを投影する映画スクリーン上で動作させたりと、FPSのパイオニアであるゲームが遊べるマップを続々と作っています。さらに別のFPSである「Heretic」をゲーム内「Doom」で動かしている様子まで披露しています。
このコードはGitHubで公開されているので、誰もが自分で試すことができます。DOS版「Doom II」もSteamで買えるため、さほどハードルは高くないはず。
さらにkgsws氏いわく「両ゲームは互いに独立して動作しています」とのこと。「つまり、2倍のメモリが必要です。少なくとも16MBのRAMを入手することをお勧めします」ということで(最近のPCは最低でもRAM 4GBを搭載)、やはりハードルは高くないかもしれません。
なお「Doom」があらゆるハードに移植しやすいのは、元々ゲームの構造が合理的で、要はスタッフが優秀だったからです。そのスタッフが作ったPC版「スーパーマリオブラザーズ3」デモ版は、任天堂に持ち込まれたものの拒否されたことが有名だったりします。
Source:kgsws(YouTube)
via:Engadget