元FacebookのMeta社には、実は社内にカスタマーサポート部門がありませんでした。一応はヘルプセンターや、アプリメニューに「ヘルプとサポート」は用意されているものの、さっぱり対応してもらえないとの声が相次いでいました。
そんな事態を改善するため、もっかMetaがカスタマーサポート部門の構築を計画しており「予期せず投稿やアカウントが削除された」ユーザーを助けられる見通しだと報じられています。
米Bloombergによれば、この計画はまだ「初期段階」だそうで、いつから利用できるようになるかは不明です。
なぜ計画が動き始めたかといえば、部分的にはFacebook監督委員会(Meta傘下のSNSにつきモデレーションに関する判断・決定を行う機関)の意見に基づいているとのこと。同委員会は、前からMeta社がユーザーとコミュニケーションをとる方法につき、透明性を高めるべきだと主張してきたと伝えられています。
Facebookでトラブった人は思い当たるはずですが、運営側と連絡を取ることは困難を極めます。たとえばハッキングを受けたり身に覚えのない処分によりアクセス権を失ったユーザーには、アカウントを取り戻すための選択肢はほとんどありません。
一応は不服申し立てのメニューや自動化されたツールがありますが、どちらも操作が難しく、また効果がないことも多いもの。そのため困り果てたユーザーは、法律事務所やハッカーに依頼するなど、他の手段に訴えてアカウントの回復しようとすることもあります。またSNSを通じて、有名人にアカウント回復の手助けを頼み込むことも珍しくありません。
そこに、実際にユーザーと話してくれるカスタマーサービス担当者が加われば、多くの人にとって頭痛の種が解決されるかもしれないと期待されています。
とはいえ、Metaプラットフォームの日間アクティブ28億8000万人、Facebookだけで19億7000万人という膨大さです。もしもカスタマーサービスが開設されても、苦情を聞き届けてもらうには相当な時間がかかるのかもしれません。