昨年はGPU(パソコン用のビデオカード)が品薄で、在庫が見つかっても激しく価格が高騰していました。それが今年に入るとゲーミングPCの需要が落ち着いたうえに、暗号通貨が暴落してマイニング業界も下火になったせいか、あちこちで品余りや値下げが目立つようになっています。
しかし、最近の値下げでは特に効果がなかったからと、9月にはAMDおよびNVIDIA製品のさらに思い切った値下げやプロモーション、割引が準備中との噂が報じられています。
現在GPUの在庫がダブついていることは、ほかならぬNVIDIA CEOのJensen Huang氏も認めていることです。ゲーミングPC用のRTX 40シリーズ発売前に、RTX 30シリーズの在庫がさばけていないことや、それを解消するために現行世代のGPUを値下げしてパートナー企業に供給すると述べていました。
さて最新のレポートは、中国のIT情報サイトMyDriversが台湾の業界関係者やメディアを引用して報じていることです。それによれば、第1弾の値下げではAMDとNVIDIAおよびパートナー企業が望んでいたほど在庫が解消していない、とのこと。
そのため9月から第2弾の値下げを準備中であり、値下げ幅は「これまでの努力をはるかに上回る」と伝えられています。
上記のHuang氏は、現行世代のGPUを値下げするのは、次世代GPUの在庫スペースを空けるためだと述べていました。しかし、MyDriversが関係者に聞いたところ、GPUを買いたい人は値下げが十分ではないと感じ、新世代のGPUを発売してもらいたい、見てみたいと思ってお金を使わず待っている人も多いようです。
こんな状況のもとでは、現行のGPUは相当な値下げをしないと、新製品待ちの人には見向きもしてもらえなさそうです。ともあれゲーミングPC用のGPUを安く買いたい人は、ひとまず9月まで待ってもいいかもしれません。