Apple Watchのアスリート向け最新モデル「Apple Watch Ultra」は、過酷な環境にも耐える頑丈さに加えて、バッテリー持ちの良さもアピールされています。通常の使い方であれば36時間、新たな「低電力モード」の下では最大60時間もバッテリーが持つ、という具合です。
しかし、元祖・アスリート向けスマートウォッチ企業といえる米ガーミンが、8日のiPhone 14とApple Watch発表イベントの後に「我々はバッテリー持ちを“数か月”で測っており、“時間”ではない」とツイートして、最新モデル「Enduro 2」の宣伝をしたことが注目を集めています。
We measure battery life in months. Not hours. #Enduro2 pic.twitter.com/OcTLdpvHV6
— Garmin (@Garmin) September 8, 2022
これまでのApple Watchのバッテリー持続時間は公称で18時間ほどであり、watchOS 9の新機能「低電力モード」を使えば36時間持つと言われています。それと比べればApple Watch Ultraの最大60時間は飛び抜けていますが、単純に時間だけ比べれば、Garmin製品に及ばないようにも思われます。
ただし、Garminのスマートウォッチはさまざまなモードが用意されており、使い方により大きくバッテリー持続時間が変化します。たとえばEnduro 2はソーラー充電と合わせてGPS+光学式心拍数モードで最大150時間、スマートウォッチモードで最大34日間(ソーラー充電を使うと+約12日間)という具合です。
そしてApple Watch Ultraには約2インチの大きさで、従来モデルより2倍明るい最大2000ニトのディスプレイが搭載されています。それに対してGarmin Enduro 2の画面サイズは1.4インチです。つまりApple Watch UltraはEnduro 2より多くの電力を消費する大型ディスプレイを持つ一方で、ソーラー充電で電力を補充する仕組みもないわけです。
さらにApple Watch Ultraは、心電図を取ったり、血中酸素ウェルネスを測ったり、異常な心拍数を検出すると警告を出したりと、さまざまな健康関連センサーを搭載しています。それらの違いを考えると、Apple Watch UltraとEnduro 2は使うシーンが実はかなり異なっており、単純にバッテリー持続時間を比べることは適切ではなさそうです。
米国でのApple Watch Ultraの価格は799ドルで、Enduro 2は1099ドルです。Garminとしては、「アスリート向け」スマートウォッチ市場で競合することを警戒しているのかもしれません。
Source:Garmin(Twitter)
via:MacRumors