先週、米マサチューセッツ州のボストン郊外ヒンガムで、現地のアップルストアに乗用車が突入してフロントウィンドウを突き破り、1人が死亡、19人が負傷する事件が起きました。クルマに乗っていたブラッドレー・レイン氏は事故だと主張し、アップルのティム・クックCEOは被害者をお見舞いしています。
この事件につき被害者らが、ショッピングセンターの所有会社と、クルマを運転していたレイン氏、そしてアップルの三者を、事件を防ぐために十分な対応がされなかったとして訴えています。
米Boston Herald紙によると、負傷した被害者の「数人」を代理する弁護士がレイン氏だけでなく、アップルやショッピングセンターの所有者にも一部の責任があると記者会見で述べたそうです。
事件を担当するダグ・シェフ弁護士いわく「我々の専門家は、この大惨事は100%防ぐことができたと言っている」とのこと。休日で交通量の多い駐車場の往来と一般人の間に、いくつかの障壁や車止めを置くべきだったと述べています。
運転していたレイン氏は縁石を乗り越え、道路からアップルストアのウィンドウまで30フィート(約9m)を暴走。そのときの速度は不明で、本人はアクセルに足が引っかかって事故を起こしたと主張しているそうです。
シェフ氏によれば、こうした店にクルマが突っ込む事故は年間、数千回も起きているとのこと。そのうち46%に怪我人が出ており、8%が死亡事故となっているとのことです。
とはいえ、シェフ氏は「存在する過ちを正したい」と続けています。被害者達は損害賠償金を求めるよりも「この種の安全装置をもっと明確にして、家族たちを納得させてほしい」と望んでいると述べています。
日本国内の感覚では、クルマに突入されたアップルは純粋な被害者のように捉えられて、こうした訴訟は提起されにくい印象もあります。しかし、総合的かつ長期的に考えると、大企業も提訴することで、今後の悲劇を減らせる効果もありそうです。
Source:Boston Herald
via:AppleInsider