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2022/12/16 12:00

ツイッター、マスクCEOのプライベートジェット追跡アカウントを凍結。そのために規約を変更?

世界一の大富豪(だった)イーロン・マスク氏の自家用ジェット機を追跡していたツイッターの追跡ボット「ElonJet」が凍結されました。

↑ElonJet(@ElonJet)ついに凍結…

 

このボットを運営していた大学生、ジャック・スウィーニー氏のアカウントも同時に凍結されています(いずれも日本時間の12月16日11時現在)。

 

スウィーニー氏は一般に公開されている航空トラフィックデータ(ADS-B)を使い、ビル・ゲイツ氏やジェフ・ベゾス氏ら有名人のプライベートジェット(自家用ジェット機)を個別に追跡するボットをいくつか公開していました。

 

そのうちの1つが「ElonJet」であり、52万人以上にフォローされる大人気に。しかし追跡を快く思わないマスク氏から今年初めにコンタクトがあり、5000ドルと引き換えにElonJetを削除するよう要求されたとのこと。そこでスウィーニー氏は5万ドル(テスラModel 3が買える額)を提示したところ、物別れに終わっていました

 

そして12月初め、スウィーニー氏はElonJetがシャドウバン(アカウントは凍結されないが、自分のプロフィールや投稿が他の人に見えにくくなる措置)されたと主張

 

その後に「もはや何の制限もないようだ」とツイートしたものの、14日の午後にはスウィーニー氏の個人アカウントが凍結。それからまもなく、ツイッターは個人情報ポリシーを更新し、他人の「ライブ位置」情報をシェアすることは禁止しています。

 

インターネットの履歴を保存するInternet Archiveには、同じ日の早い時間に保存されたアーカイブが残っています。そこにはライブ位置情報の記述がなく、スウィーニー氏のアカウントを凍結してから「後出し」した可能性が高いと推測されます。

 

なおマスク氏も「物理的なセキュリティ上の違反であるため、リアルタイムの位置情報を公開しているアカウントは凍結する」とツイートしており、規約変更は本人が意図するところと思われます。

 

この1か月前、マスク氏はツイッターのCEOとして「言論の自由に対する私のコミットメントは、私の飛行機を追跡するアカウントを禁止しないことにも及んでいます」と述べていました。この発言と矛盾しているではないか、との指摘が相次いでいるしだいです。

 

話はそれで終わりではありません。マスク氏はスウィーニー氏のアカウントが凍結された数時間後、息子が乗った車がストーカーにつけられてボンネットに乗られたとして、スウィーニー氏と組織を訴えるとツイートしています。

 

この件でマスク氏のツイッターCEOとしての信頼が揺らがないよう、賢明な判断をすることを祈りたいところです。

 

Source:Engadget