コクヨが毎年開催している、商品化を目指すためのコンペティション「コクヨデザインアワード」で、2012年にグランプリに輝いた「キャンパス 水彩絵の具 <なまえのないえのぐ>」が、10月19日から限定発売されることが決定しました。
「なまえのないえのぐ」は、色名からくる固定概念をなくし、自由な発想でおえかきを楽しめる絵の具です。シアン・マゼンタ・イエローの3原色のみで作られており、混ぜたり薄めたりして、自分だけの色を作ることができ、子どもたちの創造力を引き出します。
色のなまえがない絵の具「なまえのないえのぐ」
「子どもの頃、人の顔を描くとき、何の疑問もなく『肌色』を使っていました。今から考えれば少し異常なことのように思います。 もし小さい頃、この絵の具に出会っていたら、大げさに言えば未来が変わったかもしれない。日常使いしてもらうというよりは、人生の中で一度はこの絵の具を通ってほしい、そんな思いでいます」そう語るのは、「なまえのないえのぐ」の作者のひとり、茂木彩海さん。
グランプリ受賞作品では白、黒を入れた計25色で構成されていましたが、商品化にあたり10色のラインナップに絞り込みました。そうした過程で、「白」を含むかどうか大きな議論を呼んだそうです。
もうひとりの作者、今井祐介さんはこのように説明します。「限られた本数の中で、ただ色を薄める機能として、白を残すことには反対でした。薄くするだけなら、水で薄めることができます。この絵の具のコンセプトは、付けられた名前を鵜呑みにするのではなく、3色を混ぜ合わせることで、無限に色がつくれる、自分だけの色が作れる、というものです。10色のラインナップの中でさまざまな色の展開を考えた場合、3原色のみで構成した方が、コンセプトが明確になると思いました」
その後も議論を重ね、白を入れずに3原色とその組み合わせのみで構成された10色が決められました。
コンセプトを直感的に伝えるパッケージ
視覚的にコンセプトを伝えるため、チューブには「○+○」という表記で配合を表現しています。パッケージには、開封前からチューブのデザインが見える透明のスリーブケースが採用されています。
「キャンパス 水彩絵の具 <なまえのないえのぐ>」は3000個だけの限定販売。実売価格は10色セットで1944円。
今までになかった、全く新しいコンセプトでつくられた絵の具「なまえのないえのぐ」。固定概念を取り払い、自分で色をつくり出す楽しさは、子どもだけでなく、大人も夢中になってしまうはず。ギフトとしてもオススメです。