家電
2023/4/29 10:45

置き配盗難・強盗リスクを下げるための「防犯家電」、2つのキーワードと8つの製品

全国で強盗・窃盗事件が相次ぎ、セキュリティ家電へのニーズが急拡大。スマホ連携や自動追尾など、必要十分な機能にはどんなものがあるのか? 本記事では、家電ライターの近藤克己さんが選ぶ「防犯」分野からヒットが見込めそうなアイテムをキーワードとともにご紹介しよう!

※こちらは「GetNavi」 2023年5月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました!

家電ライター
近藤克己さん

 

防犯意識の高まりに応えるギア&サービスが登場

いまセキュリティ家電市場がにわかに活気を帯びている。

 

「最近、世間を騒がせている強盗事件が引き金となり、消費者の目が一気に防犯へ向きました。これまで他人事と捉えていた人たちも明日は我が身と考えるように。手に入れやすく設置しやすいセキュリティ商品の発売が今年は相次ぐものと思われます」(家電ライター 近藤克己さん、以下同)

 

空き巣などの犯罪被害対策として近藤さんが提案するのは、犯罪者の行動傾向に即した最新のセキュリティ家電やサービスの導入だ。

 

「犯罪者は録画されるのをイヤがるため、カメラを設置することで宅配を装った強盗や空き巣、訪問販売詐欺、特殊詐欺(オレオレ詐欺)を未然に防げます。また犯罪者は下見をする傾向にあり、過去の録画データが重要。月額で一定期間の録画データを残せるGoogleやAmazonのサブスクサービスへのニーズも今後ますます高まるでしょう」

 

【キーワードその1 録画機能付きインターホン】

来客や置き配の荷物、そして犯罪を見逃さないためには、即通知&自動で録画するインターホンの利用がマスト。インターネット接続不要で使える集合住宅用モデルなども揃う。

 

玄関モニターにもなるディスプレイ搭載スピーカー

Google
Google Nest Hub 第2世代
1万1000円

「Google Nest Doorbell」と連携でき、玄関モニターとして活用可能。ドアベルが押されると、カメラが捉えた訪問者の映像へと瞬時に切り替わる。「話す」「無視」「クイック応答」を適した状態に応じて選べるのもうれしい。

SPEC●ディスプレイ:7インチ●画素数:1024×600ピクセル●センサー:Motion Sense用のSoli、アンビエントEQ光、温度●電源:15W電源アダプター●サイズ/質量:約W177.4×H120.4×D69.5mm/約558g

 

↑NetflixやYouTubeなどの動画視聴ほか、高音質のスピーカーで音楽も楽しめる。身体の動きと音で睡眠分析も

 

↑ハンズフリーで、音楽や動画の再生、音量調節などができる。手の動きを検知するクイックジェスチャーも採用

 

置き配や訪問者を自動検知し通知する次世代インターホン

Google
Google Nest Doorbell
2万3900円

バッテリー駆動のドアベル。カメラを内蔵し、人やクルマ、置き配の荷物、動物の存在などを検知して通知する。外出中でもスマホからの対応や事前に設定したメッセージで応答ができ、3時間前までの映像も遡れる。

SPEC●画角:対角145度●画素数:960×1280ピクセル●センサー:PIR(モーション / 近接)、磁力計●耐水仕様:IP54●電源:充電式リチウムイオン●サイズ/質量:約W46×H160×D24.1mm/約206g

 

↑アスペクト比3:4の、縦長な画角を採用。訪問者の全身像や地面に置かれた荷物までしっかり捉えた映像を確認できる

 

↑HDR動画で記録するほか、高出力の赤外線LEDによるナイトビジョン機能を搭載。昼夜問わずくっきりとした映像が撮れる

 

のぞき穴のみだったドア前をモニタリング

パナソニック
モニター付きドアカメラ VS-HC400
オープン価格

ドアに掛けて簡単に設置できるワイヤレスカメラ。事前に登録したチャイム音に反応して映像をモニターに表示し、約10秒間の映像を最大50件録画できる。ドア前の様子を確認しにくい集合住宅での利用にオススメだ。

SPEC●画角:左右約100度、上下約53度●画素数:CMOS100万●耐水仕様:IPX3●電源:単3形電池4本●サイズ/質量(カメラユニット):約W103×H38×D44mm/約240g

 

↑インターネットに接続すれば、外出先からでもスマホで応対可能。スマホは最大4台まで登録できる

 

↑玄関ドアに掛けて、付属の六角レンチで固定すれば設置完了。モニター親機とペアリング済みなので、初期設定要らずだ

 

【キーワードその2 スマホ連携防犯カメラ】

ズームやナイトモードに対応し、くっきりとした映像で24時間監視できる高画質のスマホ連携モデルが狙い目。データを長期保存できるサブスクサービスも別途用意され、確かな機能とカスタム性の高さでセキュリティに死角なし!

 

自動追尾&ズーム機能を備えた2K撮影対応の高画質カメラ

arlo
Arlo Pro 4スポットライト
ワイヤレスセキュリティカメラ
実売価格2万7882円〜

広視野角での2K HDR撮影に対応し、鮮明な映像で玄関先の様子を映し出すワイヤレスカメラ。動く物体を自動追尾しズームする機能を備え、被写体を大きく捉える。侵入者を検知すると警報音を鳴らす機能も搭載。

SPEC●解像度:2560×1440●センサー:シングルモーション検知器●ズーム:12倍●画角:対角160度●電源:充電式バッテリー / ACアダプター●サイズ:約W52×H78.4×D89mm

 

↑人物、荷物、乗り物、動物を検知して自動録画。映像は30日間クラウドに保存され、スマホの専用アプリでいつでも見られる

 

↑設置場所を選ばないバッテリー式を採用。最短2.9時間でフル充電でき、一度の充電で約6か月間の連続使用が可能だ

 

設置の柔軟性に優れいつでもつながる安心を提供

Amazon
Ring スティックアップカム バッテリーモデル
1万1980円

テーブルなど平らな場所に置いたり、駐車スペースの壁面に取り付けたりと屋内外問わず設置可能。赤外線とモーションセンサーで映像内の動きを感知するとスマホの専用アプリに通知され、出先から確認できる。

SPEC●解像度:1080p HD●センサー:赤外線ほか●画角:対角130度、水平110度、垂直57度●電源:充電式バッテリー / ACアダプター●サイズ/質量:約W60×H97×D60mm/約195g

 

↑iOSやAndroidのほか、Alexa搭載のAmazon端末にも対応。音声コマンドでカメラのリアルタイム映像を見ることができる

 

↑スマホ専用の「Ringアプリ」を使えば、外からライブ映像やバッテリー残量の確認が可能。また各種設定も遠隔で行える

 

検知したいエリアを設定できるマグネット式のカメラ

Google
Google Nest Cam バッテリー式
2万3900円

マグネット式のスマートカメラ。HDRとナイトビジョン機能によって、明るい場所や暗闇でも鮮明な映像が撮れる。急な来客でもカメラを介して会話でき、スマホでライブ映像の確認中にも拡大して細部を見られる。

SPEC●解像度:最大1080p●センサー:モーション●ズーム:6倍●画角:対角130度●電源:充電式バッテリー / ACアダプター●サイズ/質量:約W83×φ83mm/約398g

 

↑別売りのスタンド(3900円)を取り付ければ、棚など屋内にも簡単に設置できる。幅広い住宅に対応するのがうれしい

 

↑被写体の動きを検知したい範囲を事前に細かく設定可能。人やクルマの往来が多い部分を避ければ、不要な通知を減らせる

 

コレもCheck!

失くし物の在り処を地図と音声で知らせる紛失防止タグ

Apple
AirTag
4780円(1個)

財布やカギなどの持ち物、クルマ、バイク、自転車に仕込んでおくことで、紛失時にiCloudの「探す」アプリから地図上で所在を確認できるスマートトラッカー。小型スピーカーを内蔵しており、アプリから遠隔で音を鳴らして場所を特定できる。

 

ドアに貼り付けるだけでオートロックに変えられる!

SwitchBot
SwitchBotロック
1万1980円

備え付けのカギをスマート化できるデバイス。スマホやApple Watchのほか、Alexaなどの音声コントロールに対応し、カギを取り出さなくても施錠・解錠できる。自動施錠をオンにすれば閉め忘れ防止に。鍵を出す手間もゼロ。

 

 

【ヒットアナリティクス】

先進技術:5
顧客ニーズ:5
市場の将来性:5
独自性:4
コスパ:4

工事不要で後付けできる手軽さで普及は必至!

インターホンや防犯カメラの設置・取り替えは、初期設定や取り付けが簡単なバッテリータイプのモデルであれば、工事不要で導入が簡単。年初から続く連日のニュース報道で防犯設備を見直す家庭が増え、録画機能付きインターホンの販売数は大きな伸びを見せるだろう。