フライパンといえば、やはり気になるのが“こびりつき”。料理の見た目が悪くなるばかりでなく、洗うのがとにかく面倒！ 使い始めは良くても、だんだん表面のフッ素コーティングがはがれてきて、長く使い続けるのはなかなか難しいですよね。そこで今回は、ドウシシャのフライパン「evercook」を使ってみることにしました。こちらはフライパンとしては異例の1年保証付き。それだけにこびりつきにくいと評判で、累計販売数100万個を突破する人気シリーズとなっています。果たしてこのevercook、多くのフライパンを試しては、そのつどガッカリしてきた筆者の、フライパン選びの旅を終わらせてくれるのか？ そんな期待を胸に、特にこびりつきやすい食材を使い、その実力のほどを探ってみました。
表面のツルツルの感触に期待が高まる
こちらがevercook。いたって普通のフライパンに見えますが、表面を触ってみるとツルツル。いかにもこびりつきにくそうで期待が高まります。色はレッドとブラウンの2色展開（写真はレッド）。IHコンロに対応するタイプや、取っ手が取れるタイプもあります。
グリップ部分にはゆるやかなくびれがあり、つかんだときの手のフィット感は上々。樹脂を使うことで軽量化にもつながっているそうですが、私が購入したのは直径28cmの大きめサイズだったためか、少々重く感じました。女性が使うなら、もう少し小さいもので良かったかも……。
さて、ここでevercook最大の特徴に触れていきましょう。一般的なフライパンの場合、フッ素コーティングは接着剤を混ぜて表面に塗布しているだけなので、その接着剤が熱ではがれると、食材がこびりつきやすくなります。それに対し、evercookは接着剤を使わず、独自のアンカー構造でフッ素コーティングをしっかり掴んで離さないのが特徴。また、フライパンの形にプレスする前の段階でフッ素コーティングを塗布しているため、フッ素がムラなく均一に密着し、はがれにくい仕組みとなっているそうです。
というわけで、その実力を試すため、使う油の量はごくわずかに抑えました。普通のフライパンでは、こびりついたり焦げたりしてしまう量ですが、果たして？
こびりつきやすい卵がするりとはがれる！
まずは、こびりつく食材の代表ともいえる卵を使ったチーズ入りオムレツを作ってみることに。薄く広げた卵を折りたたむ際、今までは卵の端がフライパンにくっついてボロボロになり、失敗ばかりしていた筆者ですが……。
弱火～中火で熱したフライパンに卵を薄く広げ、少し火が通ったところで左右を折りたたみます。いつもはこの時点で卵の端をボロボロにしてしまうのですが、箸を使って持ち上げてもきれいなままです。
内側にチーズを挟み、くるくると巻き終わったところ。フライパン内に卵のカスなどはほとんど残らず、卵に焼きムラもありません。
トロトロふわふわのチーズオムレツが完成！ 熱伝導が良いのか、弱火でも卵全体にしっかり火が通っていました！
（目玉焼きを焼いた例はコチラ）
パリッと香ばしい羽根つき餃子も大成功！
続いて作ったのが、羽根つき餃子。羽根を作るためには水に片栗粉や小麦粉を混ぜて流し入れますが、この粉ものが焦げやすく、また、こびりつく原因に。餃子の皮自体も小麦粉なので、フライパンにくっついて破れ、たねがむき出しになってしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。
筆者もそんな恐れを抱きながら、調理をスタート。餃子を並べて焼き、底にうっすらと焼き目がついたら、水溶き片栗粉を流し入れます。「これで大丈夫なのか……」という不安を感じながらも、ふたを閉めて蒸し焼きに。
途中、フタを開けて中の様子をチェックすると、餃子の周りにはきれいな羽根が！ フライパンの表面からはがれ、浮いているのも確認できます。
香ばしい匂いが漂ってきたところで器に盛りつけて完成。皮も破れることなく、羽根がフライパンからスルっとはがれる感触は、まさに快感！ パリパリの羽根ともちもちの皮が絶妙なバランスで、味も文句なし。
薄切り肉もくっつかず、きれいな焼き色に
最後に、薄切りの豚肉を使った野菜巻きを試してみました。薄切り肉は、脂肪分の少ない部分がくっついて取れなくなりがち。そして、焦げている部分と半生の部分ができてしまい、うまく焼き色がつかないことも多いですよね。
豚肉で野菜（写真はニンジン・アスパラガス・エリンギ）を巻いてタレに漬け込み、中火で熱したフライパンに並べて焼きます。なお、野菜巻きの周りにびっしりついているのは、はねて焦げたタレ。ベタベタして洗うのが大変そうですが……それについては後述します。
全体に火が通るようにひっくり返してみると、ムラなく焼き色がついていることがおわかりいただけるでしょうか。豚肉もはがれることなく、ピッタリ巻きついたままです。
完成！ 外はこんがりと、中は豚肉の脂と野菜の水分がぎゅっとつまってジューシーに仕上がりました。
力を入れなくてもするする汚れが落ちていく
evercookのこびりつきにくさは十分ご理解いただけたかと思いますが、こびりつきにくいというのは、簡単に汚れが落ちるということでもあるんです。例えば、先ほど野菜巻きを焼いたときについてしまったタレの汚れ。普通はスポンジでゴシゴシ洗うところ、なでるように優しくこするだけであっという間に落ちてしまいました。
洗剤をつけていないスポンジでこすってみても、まったく力を入れていないのに、するすると汚れが落ちて爽快です！
こびりつきにくいから料理が楽しい！
こびりつきにくさが長持ちし、洗うのも簡単。しかも1年保証で、2000円台からという価格は実にリーズナブル。また、食材がこびりつかないことにより、火加減さえ注意すれば、多少手際が悪くても焦がさずキレイに仕上げられるのがうれしい点。慌てずじっくり料理できますし、何より食材がキレイにはがれるから、料理が楽しい！ 筆者のようにあまり料理が得意でない方にも、ぜひオススメしたいアイテムです。
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