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炊飯器
2023/7/26 20:45

パナソニック「ビストロ」Vシリーズが登場! 約9600通りから最適な炊飯へ導く匠の技とは?

パナソニックは7月20日、可変圧力IHジャー炊飯器「ビストロ」Vシリーズを発表。米に合わせて火加減や圧力加減を自動調整し、約9600通りの中から最適な炊飯プログラムで炊き上げることが可能。5.5合炊きモデル(市場想定価格9万9000円前後/税込)と1升炊きモデル(同10万4000円前後/税込)をそれぞれブラック、ライトグレージュ2色で展開。9月上旬より発売する。

 

約9600通りの炊飯プログラムが導くおいしいごはん

↑2023年9月上旬発売予定の可変圧力IHジャー炊飯器「ビストロ」Vシリーズ。画像は、ブラック(左)、ライドグレージュ(右)

 

米の消費量は年々減少しているが、同社が実施した調査(※)では9割以上の人が1日1回以上ごはんを食べており、5割以上の人がご飯のおいしさにこだわりがあることが分かった。この “おいしいごはん” を炊くためには、米の品種や作柄、保存状態によって変わる米の状態に「水加減」「火加減」をバランス良く調整することが重要だという。

 

今回発表された可変圧力IHジャー炊飯器「ビストロ」Vシリーズの特徴は、米の状態や室温などを3つのセンサー(リアルタイム圧力センサー、沸騰検知センサー、釜底温度センサー)で検知し、最適な火力や圧力のプログラムを導き出して炊き上げる「ビストロ匠技AI」が搭載されていること。

↑「ビストロ」Vシリーズに搭載された3つのセンサー

 

「ビストロ匠技AI」では、圧力加減が240通りで調整可能。さらに、沸騰にかかる時間を秒単位で検知、火加減20通りと電圧2通りの組み合わせが可能となり、約9600通り(※)の中から最適な炊き方を自動で調整する。

※ビストロ炊飯コース3合炊きの場合

↑「ビストロ匠技AI」により、約9600通りの中から最適な炊き方に自動調整してくれる

 

新デバイス搭載で最適なタイミングでの加圧が可能に

同社が30年にわたるIH炊飯器開発で培った、4つの技術も搭載されている。その4つとは、独自の「急減圧バルブ」と「加圧熱風ポンプ」に加え、「全面発熱6段IH」と「ダイヤモンド竈釜」。特に注目したいのは、同社の強みでもある圧力加減をコントロールするために、新たに搭載された「加圧熱風ポンプ」だ。従来機では、炊飯時の水蒸気を閉じ込めることで加圧をしていたため、水蒸気量が少ない場合では加圧に時間がかかってしまうという課題があった。そこで、「加圧熱風ポンプ」を搭載し、クランプの穴から外気を吸入、ヒーターで加熱した熱風を瞬時に釜内へ送り込むことで、最適なタイミングで加圧ができるよう改良された。パナソニック くらしアプライアンス社 キッチン空間事業部 調理機器ビジネスユニット 商品企画部の林田章吾氏は「加圧熱風ポンプを搭載したことで、調整の幅が拡大し、より理想的な炊き上がりに近づきやすくなった」と語った。

↑新デバイス「加圧熱風ポンプ」の構造(上から見た図)

 

さらに、バルブを開いて急減圧することで爆発的な沸騰を生み出す「急減圧バルブ」、大火力で包み込む「全面発熱6段IH」、その火力を余すところなく伝える「ダイヤモンド竈釜」が組み合わせることで、ムラなくふっくらとした炊き上がりを実現。使用後の手入れもしやすく、ふた加熱板は食洗器でそのまま洗うことが可能だ。

 

日本料理「かんだ」のオーナーシェフが目指した「筋肉質なごはん」を実現

同日の発表会では、ミシュラン三ツ星 日本料理「かんだ」の神田裕行氏がトークセッションに登壇。神田氏は「ごはんは季節や温度で炊き方を微妙に変えていったりする。だから、料理だけはAIには出来ないよねという話をしていた。それが『ビストロ』では約9600通りも炊飯プログラムがあるのには驚きました」と、本製品の技術について語った。そのうえで、「ビストロ」Vシリーズの炊き上がりを、「よく締まっていて筋肉質なごはん。甘みがあって水を感じさせる透明感がある」と絶賛していた。

↑日本料理「かんだ」の神田裕行氏

 

↑神田氏は各テーブルを回り、「茶碗によそうときは、かき混ぜずにそっとすくって」とよそい方を伝授してくれた

 

また、同トークセッションではPanasonic Clooking @Labから炊飯部の山中百合恵氏も登壇。「ふっくら存在感のある粒立ちを実現するために、加圧のタイミングやかけ方に工夫をこらしました」と、現代のトレンドである、少し固めで粒感を感じられるごはんに炊き上がるよう開発においてこだわった点について紹介してくれた。

↑Panasonic Clooking @Lab 炊飯部の山中百合恵氏

 

同社は今後の展望について、調理事業の中の「憧れ」のイメージに仕上げていけるよう、世代の思考やライフスタイルの変化に柔軟に対応し、「ビストロ」を拡大していきたい、とした。匠の経験と技が炊飯器で実現できる本製品をラインアップに加えた「ビストロ」シリーズの今後の “おいしい” 展開にも期待ができそうだ。

 

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