8月11日 (金・祝)から公開される映画『さよならエリュマントス』で、解散寸前のやさぐれチアリーダーズ「エリュマントス」を演じた「ミスマガジン2022」から、瑚々さん、咲田ゆなさん、斉藤里奈さんが登場! 自分の名前と同じキャラを演じる役作りや撮影での思い出はもちろん先日、東京ドームで行ったチアパフォーマンスのエピソードについても語ってくれました。
【瑚々さん&咲田ゆなさん&斉藤里奈さん撮り下ろし写真】
青春のキラキラした感じを想像したんですけれど、「これは全く違うぞ!」と(笑)(瑚々)
──先代「ミスマガ2021」が新米の殺し屋を演じた『グリーンバレット』に続く、本作で皆さんが演じられたのは、チアリーダー役。とはいえ、解散寸前という設定に驚かれたのでは?
瑚々 最初は青春のキラキラした感じを想像したんですけれど、台本を読んだときに「これは全く違うぞ!」ということに気づきました(笑)。でも、コメディ要素だったり、シュールだったり、リアルな描写も盛り込まれていて、きっと面白い映画になるだろうという予感がしました。
咲田 私も女の子らしく、かわいらしくチアダンスを踊るキャピっとした映画を想像していました。でも、もらった台本を読んだら、みんなでケンカしてたり、怖い男の人が出てきたり、「これがチアの映画なの?」と思うぐらいビックリしました。そして、それを仲良しなミスマガ2022の6人でやること自体、全く想像がつきませんでした。
斉藤 漠然と、6人が力を合わせて、上を目指していく話だと思っていたんですが、それどころか、みんなが個人的な事情を抱えた解散寸前のチームの話だったので、かなりの想定外ではありました。でも、とてもエッジの効いた物語で、撮影がとても楽しみでした。
【瑚々さん撮り下ろし写真】
──皆さんの名前がそのまま役名になっていますが、今回演じられたキャラクターと似ているところ・似ていないところを教えてください。
瑚々 大野(大輔)監督が6人全員と面接をしたうえで書かれた脚本だったので、みんなどこかしら、似ているところはあると思います。私は旅館でお母さんに電話するシーンでの対応だったり、みんなに今後のことを相談しつつ、自分なりに結果を出してしまっているあたりは、かなり自分の素に近い部分が出ていると思いました。似てないところは、ココほどハッキリ、サバサバした性格じゃないということでしょうか?(笑)
咲田 私はノー天気な感じとか、突拍子もないことをしたりするところは似ているんじゃないかと……家族にも言われました(笑)。でも、私はユナほど、ポジティブ思考ではないので、心のどこかで、ユナに対して、憧れのようなものを持っていました。
斉藤 私は6人の中で年齢が一番上なので、リナはリーダーの設定になったのですが、普段の私はそこまでみんなを引っ張っている感じではないですね。ただ、常に冷静で、一歩引いて周りを見ている感じはリナと似ていると思います。似ていない部分は、思っていることをそこまでストレートに出さないところ。リナはマネージャーさんにかなりガツガツ言っていますし、手まで出しちゃいますからね(笑)。そういうところを含めて、かっこいいなと思って、役を演じていました。
みんなとレッスンをした後に、スタジオを借りて自主練をしました(咲田)
──それを踏まえての役作りやチアダンス練習について教えてください。
瑚々 大野監督がキャラ作りしなくても、個性が出るようなキャラ設定にしてくださったと感じていたので、私は特に役作りはしませんでした。ただ、ダンスの完成度を高めることに関しては、かなり意識しました。
咲田 私は初めての演技だったので、かなりいろいろ考えました。森七菜さんの映画やドラマを観て、元気で活発なイメージを参考にしつつ、自分なりにユナっぽい感じにしました。見え方についても、姿見で確認しながら練習しました。また、ダンスに関しても初めてで、とにかくターンが苦手だったんです。なので、みんなとレッスンをした後に、スタジオを借りて自主練をしました。
斉藤 私はセリフ1つひとつを発するときに、それまでの私たち6人の思い出を思い浮かべるよう心がけました。そういう意味では、最初のダンス練習だったり、その日の撮影が終わって旅館でおしゃべりしているときだったり、6人での時間を使って、お芝居したと思います。私もダンスは得意ではないですし、もともと身体も硬いので、めちゃめちゃくじけそうになりました。みんなに支えてもらって、なんとか頑張りました!
【咲田ゆなさん撮り下ろし写真】
──10日間かけて山梨ロケを行った撮影エピソードや思い出を教えてください。
瑚々 6人が一つの部屋に寝泊まりしながら、撮影していたこともあって、楽しいこともありつつ、大変なこともありました。定番のサクセスストーリーではないので、どういう仕上がりになるか分からない撮影の中、泣きながら電話したり、足をぶつけたりするシーンでは大野監督が思い描いているヴィジョンに自分が沿えなくて、テイクを重ねてしまいました。でも、それは苦だったというよりは、とても勉強になりました。そして、幼いころはあまり遅くまで撮影に参加できなかったのですが、18歳になったことで、夜遅くまで撮影できたことが印象的でした。とても新鮮でしたし、自分が大人になったことを実感した瞬間でもありました。
咲田 私は、とにかくダンスが大変だったことが忘れられません。ダンスも演技と同じで、見え方について、ずっと考えていましたから。あと、ユナが趣味のVlogを撮っているシーンがあるんですが、今後声優を目指している私にとって、とても大切にしたい好きなシーンになったと思います。
斉藤 私は2人と比べると、マネージャー役の中島(歩)さんとのシーンが多かったのですが、キャリアも経験値も全然違うので、自分のお芝居で精いっぱいでありながら、中島さんを見て学ぶ機会が多かったです。中島さんは私のエネルギーが出やすいような状況にしてくださいましたし、一緒にどう作り上げるか? と話してくださったので、とても感謝しています。「もううんざりなの!」と叫ぶシーンでは、私もテイクを重ねてしまったんですが、大野監督が「もう一回」としか言ってくれなかったんです。「何が足りてないのか?」を探りながら、いろいろ調整して、お芝居することは、難しくもありましたが、楽しくもありました。
東京ドームでプレーしたい野球少年の夢を背負ったような気持ちで(斉藤)
──7月24日に東京ドームで行われた「都市対抗野球大会」では、チアダンスを生披露されました。斉藤さんは始球式も務められましたが、当日のエピソードを教えてください。
瑚々 6人でチアを頑張ったので、映画の中だけでなく、どこかで披露できないかなと考えていたところでのお話だったのですが、「まさか東京ドームになるとは!」という感じで、びっくりしました。選手や観客の皆さんが温かい気持ちだったり、頑張ろうと思ってもらえるパフォーマンスを目指しつつ、とても感慨深く、光栄な気持ちが入り混じっていました。二度とないような貴重な経験をさせてもらいました。
咲田 高校生まで野球をやっていたお父さんの憧れの舞台だった東京ドームに、娘として立たせてもらって、パフォーマンスできたこと! 昔お父さんと一緒にキャッチボールをした思い出もよみがえってきましたし、とても感慨深かったです。もちろん緊張もしましたが、ワクワクやドキドキの方が勝っていました!
斉藤 私はあんまり緊張しないタイプなんですが、エリュマントス代表として始球式に参加するので、さすがに大暴投するのはマズいなと思い、お父さんとたくさん練習して、ちゃんと投げられるよう頑張りました。そして、東京ドームでプレーしたい野球少年の夢を背負ったような気持ちで投げさせてもらいました。
【斉藤里奈さん撮り下ろし写真】
──現場によく持っていくなど、今お気に入りのグッズやアイテムを教えてください。
瑚々 ホテルなどでよく刺されることが多いので、オーガニックのいい匂いがするダニ除けスプレー。あと、枕を変えると寝られないタイプなので、枕カバーに使う大きめのバスタオル。でも、山梨ロケに持っていたら、なくても寝られるようなりました(笑)。それから、今年後厄なので、厄除け用のお守とファンの方からいただいた芸能の神様がいることで知られる花園神社のお守も手放せません。
咲田 3歳のとき、ハロウィンパーティで友だちのお母さんからもらった、おばけちゃんのぬいぐるみ。今でも基本ずっと一緒にいて、9月に発売される写真集にも一緒に映っているんです。あと、がんばれ馬券。1頭の馬の単勝と複勝をセットで買うと、「がんばれ!」という文字が入るんですが、これは競馬法執行100周年記念の日(2023年6月4日)に発券したもので、お守代わりに持っています。
斉藤 「アロマパルス」というオーガニックのアロマを使った香水です。その中でもリラクゼーション効果があるもので、気分を切り替えたいときに塗っています。あと、私もホテルや旅館で、ぐっすり眠れるタイプではないので、寝る前に、こめかみや首筋に塗っていますね。
さよならエリュマントス
8月11日(金・祝)よりシネマート新宿・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
【映画「さよならエリュマントス」よりシーン写真】
(STAFF&CAST)
監督・脚本:大野大輔
音楽:渡辺雄司(太田原愚豚舎)
主題歌:「さよならエリュマントス」MOSHIMO
ユニフォームデザイン:ペトス[PETHOS]
出演:瑚々、咲田ゆな、麻倉瑞季、斉藤里奈、三野宮 鈴、藤本沙羅、
豊田ルナ、平井亜門、田中爽一郎、大高洋子、瀬尾タクヤ、
米本学仁、川瀬陽太 / 中島 歩
(STORY)
もともとは甲府の社会人野球チーム“エリュマントス”のチアリーダーだったココ(瑚々)、ユナ(咲田ゆな)、ミズキ(麻倉瑞季)、リナ(斉藤里奈)、スズ(三野宮鈴)、サラ(藤本沙羅)はマネージャーの宍倉(中島歩)に連れられて地方の催事場などでのイベントに出演させられているメンバーたちと宍倉はけんかが絶えず、溝が深まるばかりだ。とある日、またイベント参加のため山梨の温泉街にたどり着いたエリュマントスチームだったが、宍倉の不用意な発言から無用なトラブルに巻き込まれてしまい――。
撮影/関根和弘 取材・文/くれい響