おかずが何品あろうとも「ふりかけで白ごはんを食べたい!」と思うときがあります。ふりかけは、わが国の食卓で確固たる地位を築いています。2016年現在、ふりかけの市場規模は年間500~600億円に達しているそうです。あなたが好きな「ふりかけ」は何ですか?
ドライ系ふりかけ
乾燥ふりかけは、「味つきの顆粒」と「ごま」と「乾燥のり」などで構成されています。日持ちが良いので、欲望のおもむくままに何種類も買ってしまいます。
ドライタイプのふりかけといえば、丸美屋食品工業が販売している『のりたま』を思い浮かべる人が多いと思います。家庭以外でも、飲食店や社員食堂に置いてあると嬉しいですよね。
ほかにも、永谷園『おとなのふりかけ』、田中食品『旅行の友』、フタバ『御飯の友』、大森屋『緑黄野菜ふりかけ』『小魚ふりかけ』などが挙げられます。
わたしは『ゆかり』が大好きです。三島食品が販売している赤しその粉末です。
厳密に言うと、なかでも『ゆかり梅入り』は「ふりかけ」ではありません。商品パッケージ裏に「まぜごはんのもと」と記載されているからです。たしかに、同社の『炊き込みわかめ』『菜めし』などの用途を考えてみれば納得がいきます。
ちなみに、三島食品が「ふりかけ」を冠しているものには『瀬戸風味』があります。有名ですね。
ソフト系ふりかけ
口当たりがやわらかい、うるおいがある、生っぽい。ソフトタイプは、ふりかけの新興ジャンルです。『のりたま』のような圧倒的なブランドを確立している商品は、いまのところ見当たりません。
とはいえ、丸美屋の「ソフトふりかけ」商品のラインナップの多さには驚かされます。
「さけ」「おかか昆布」「たらこ」「梅ちりめん」「ちりめん山椒」「とり&たまごそぼろ」などの定番フレーバーに加えて、「ツナマヨ」「牛肉しぐれ煮」「豚しょうが焼き」などを含めると20種類を超えています。丸美屋のソフト系ふりかけの品ぞろえは、同業他社を圧倒しています。
リッチ系ふりかけ
永谷園にも『おとなのソフトふりかけ』という商品がありますが、あくまでも「ドライ系ふりかけ」に軸足を置いているようです。
近年の大ヒット商品である『超ふりかけ』は、ドライ系ふりかけの新境地といえるでしょう。
永谷園『超ふりかけ』のラインナップには、「うなぎ」や「焼肉」と銘打たれたものがあります。いわゆる「リッチ系ふりかけ」です。ロングセラー商品である『すきやき』(丸美屋)は、リッチ系ふりかけのさきがけと言えるでしょう。
おにぎりの素&自家製ふりかけ
食用酢や『味ぽん』で有名なミツカンも、ひそかな「まぜこみ用ふりかけ」メーカーです。ミツカンといえば、ロングセラー商品『おむすび山』を販売しており、具材のバリエーションは丸美屋のふりかけ群に匹敵するほどです。
さて、これまで「市販のふりかけ」ばかり紹介してきましたが、自家製ふりかけも忘れてはいけません。皆さんのなかには「ふりかけ」と「漬け物」は買ったことがないというご家庭で育った方がいらっしゃるかもしれません。
『ご飯がすすむ!3step簡単おかずレシピーしみじみおいしい♪副菜・おつまみ・メイン料理』(庭乃桃・著/arakawabooks・刊)には、「かぶの葉とベーコンのおかかふりかけ」というレシピが掲載されています。
大根の葉っぱでも代用できそうなので、自然の恵みを余すことなく使えます。既製品にすこし飽きてきたら、自家製ふりかけを作ってみてはいかがでしょうか。
(文:忌川タツヤ)
【参考文献】
ご飯がすすむ!3step簡単おかずレシピーしみじみおいしい♪副菜・おつまみ・メイン料理
著者:庭乃桃
出版社:arakawabooks
レシピブログ「おかず」部門で大人気ブロガー! 庭乃桃(にわのもも)さんの、ご飯がもりもり食べられる、おいしくて手軽に作れるおかずレシピ。★庭乃桃さんからのコメント★「ひとくちで、白いご飯がもりもり食べられる!」そんなおかずが大好きです。作るのは簡単でも、食材と調味料の組み合わせで食べごたえを出したり。調理方法に工夫して、気をつかう時間を減らしてみたり。そんな風に、おいしくて手軽に作れるおかずこそが毎日のごはん作りの中では大活躍してくれると思います。今回は、わが家の食卓にもたびたび登場する5分、10分、15分で作れるおかずたちを集めてみました。作る手間に比べると、おいしさは3倍以上。野菜もたっぷりとれて、お酒にも合う20品、ぜひ皆様の食卓にも登場させていただけたら嬉しいです。
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