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2023/10/23 18:00

初代「楽ナビ」展示も! 歴史がまるっとわかるパイオニア楽ナビ25周年イベントに行ってきた

パイオニアのエントリー向けカーナビといえばカロッツェリア「楽ナビ」。登場したのは1998年で、それから25年が経ち、その実績を振り返る記念イベントが、10月5~8日の間、東京・二子玉川にある「蔦谷家電」で開催されました。

↑東京・二子玉川にある「蔦谷家電」2階で開催された「楽ナビ25周年記念イベント」。会場では秋の新商品も出品された

 

↑1998年に初代が登場した楽ナビの、25年にわたる歴史が製品と共に出展された

 

「タクシーに乗ったように行き先を告げるだけで済む」ことが楽ナビの目標

楽ナビといえば登場以来、「高性能なナビ機能を誰でも簡単に」のコンセプトの下、多くの人に親しまれる、裾野の広いカーナビとして絶大な支持を集めてきました。その理由はどこにあったのでしょうか。経緯を少し振り返ってみましょう。

 

パイオニアは世界で初めてGPSカーナビを発売したメーカーとしても知られます。それまでのカーナビは、現在地を地図上に設定してからでないと使えない悩みを抱えていましたが、発売によって初めて常に正しい現在地を地図上に表示できるようになったのです。

 

これが契機となって、他メーカーからも相次いでGPSカーナビが登場。その後、目的地までのルートを自動的に探索して案内する、文字通りのカーナビも誕生し、まさに時代はカーナビによってドライブを楽しむ新たなスタイルが生まれたわけです。

 

しかし、GPSカーナビにも悩みがありました。それは肝心の目的地設定が煩わしく、設定が難しいと感じていた人が少なからず存在したことです。「これを解決しなければ真の普及にはつながらない」。そう感じたパイオニアは、誰でも使えるカーナビの開発に着手。試行錯誤の結果、誕生したのが音声認識機能を使った楽ナビだったのです。

↑1998年に初代が登場した楽ナビ。CD-ROM機ながら、音声で行き先を告げるだけで目的地が設定できた

 

ポイントは「タクシーに乗るときのように、行き先を音声で伝えるカーナビ」にありました。リモコンにある発話ボタンを押して目的地を告げる。これだけで目的地が設定できる、まったく新しいインターフェースを作り上げたのです。スマホもない時代にこれを実現したのはまさに画期的なことだったと言えるでしょう。

 

もちろん、認識精度や検索能力が現在のスマホとは比べものにならないほど低かったのは確かです。しかし、「カーナビを誰でも使えるようにする」楽ナビのコンセプトはこのときに確立し、多くの人に受け入れられて大ヒット。以来、楽ナビは当時のコンセプトを継承しながら、時代に合わせた最適なモデルへと発展しつつも、その精神は今もなお連綿と受け継がれているというわけです。

 

会場ではそんな初代楽ナビをはじめ、その後の歴史を飾った製品が年表と共に展示されました。そのほか、大画面化やフローティング化した最新の楽ナビを一堂に集め、そこでは取り付け例としてスズキ「ジムニーシエラ」や、日産「SAKURA」を出展。楽ナビならではの使い勝手の良さを実際に操作して確認することができました。

↑会場では25年の歴史を持つ楽ナビが築き上げた数々のトリビアも紹介された

 

↑デモカーにはフローティング気候を採用した9型大画面の最新「楽ナビ」を搭載した日産のEV「SAKURA」を出展

 

2023年秋のカロッツェリア最新モデルのラインナップも一堂に展示

この25周年イベントでは、楽ナビ以外にも、10月5日に発表されたばかりのカロッツェリアの最新モデルもいち早く展示されました。

↑10月5日に発表されたカロッツェリアのカーオーディオ商品群も展示された

 

【サイバーナビ】

ひとつがカロッツェリアのフラッグシップナビ「サイバーナビ」の最新モデルです。外観こそ従来モデルを踏襲していますが、注目すべきは中身。カーエンターテインメントの要とも言える高音質化をさらに強化しているのが最大のポイントになります。目指すのは“原音再生”であり、それを支える設計思想として掲げられたのが「マスターサウンド・アーキテクチャー」です。

↑カロッツェリアのフラッグシップナビ「サイバーナビ」も音質を高め、ナビ機能も向上させて新登場した

 

ハイレゾ音源が持つハイクオリティをそのまま再生するために最適かつ厳選されたパーツをセレクト。会場では高音質化の“立役者”ともなった高音質パーツを組み込んだ基板を直に見ることができました。

↑搭載するパーツを厳選することで、サイバーナビとして最高レベルの音質を実現できたという

 

また、サイバーナビが実現してきたネットワーク機能も強化され、目的地のフリーワード検索では住所や電話番号、郵便番号の音声入力に対応できるようにもなっています。

 

【「アドベンチャー」シリーズ】

2023年秋モデルではオーディオ系の新モデルも数多く投入されました。なかでも目を引いたのが、アウトドアレジャーをライフスタイルとして楽しむ人たちに向けた「アドベンチャーシリーズ」です。パワードサブウーファーやツィーター、サテライトスピーカーの3つで、いずれもアースカラーとなるライトベージュカラーを採用し、どんなクルマにもマッチしそうな雰囲気を出しています。また、荷物の積み下ろしなどでも傷つきにくいストーン調塗装を採用するといった、こだわりも見逃せません。

↑より多くの人に好まれるカラーを採用した「アドベンチャーシリーズ」。サブウーファー(中央)とミッドレンジスピーカー(右)、ツィーター(左)で構成される

 

【90系ノア/ヴォクシー/ランディ専用スピーカー】

最近、ドアスピーカーの交換が難しくなっているトヨタ車において、90系ノア/ヴォクシー/ランディ専用に開発されたのがこのダッシュボードスピーカー。スピーカー本体とツィーター部に角度を付けてフロントガラスへの反射を低減し、乗員にダイレクトに音を伝えられるように工夫したことで明瞭感のあるサウンドを楽しめるのが特徴です。また、「フレア形状グリルフレーム」を採用することで、音の回り込みを防ぎつつ、豊かな中低域再生とクリアな高域再生を実現。配線加工や特別な工具も必要なく、簡単に取り付けられるのも魅力ですね。

↑90系ノア/ヴォクシー/ランディ専用スピーカー。ユニット部に角度を付けることで乗員にダイレクトに音を伝えられるように工夫した

 

【ボックススピーカー「TS-X170」/「TS-X210」】

今も根強い支持があるというボックス型スピーカーのニューモデルです。TS-X170はコンパクトなサイズの密閉型スピーカーで、重量が軽いこともあってハッチバック車などにも後方視界を妨げることなくリアトレイに設置できます。一方のTS-X210はバスレフ機構を備えた本格派。サイズは少し大きくなりますが、より豊かな重低音再生が可能となってサウンドへの期待も持てそうです。ワンボックスカーなどへの装着にもピッタリですね。

↑ボックス型スピーカー「TS-XS170」(右)をより軽量な密閉型。「TS-X170」はバスレフ構造とすることで豊かな低音を実現した

 

新製品コーナーには、ほかにも「パイオニアグローバルシリーズ」として、海外で展開されているスピーカーもありました。

↑海外で展開していた「パイオニアグローバルシリーズ」も国内導入が決まった

 

パイオニア初のスマホ用ナビアプリ「COCCHi(コッチ)」が登場!

最後にパイオニア初となるナビアプリ「COCCHi(コッチ)」も紹介しましょう。このアプリは、パイオニアが培ってきたカーナビでの知見が活かされ、スマホ専用カーナビアプリとしてはトップクラスの高精度とドライバーアシスト機能を搭載しているのが特徴です。特にナビ機能では、同社ならではの高度なルーティング技術や走行履歴データを活用。道幅や車線数はもちろん、信号の数や交差点の曲がりやすさなどを考慮して、安全かつ最適なルート探索/案内を可能としています。

↑カロッツェリアの秋の新商品や、パイオニアから新たに発売されたスマホ用カーナビアプリ・COCCHi(左)も展示された

 

↑パイオニアとして初めて用意したスマホ用カーナビアプリ・COCCHi。左は新たにNP1との連携も可能になったディスプレイオーディオ「DMH-SF700」

 

また、アプリ内には「お助けボタン」を用意し、このボタンを押すと周辺にある駐車場やトイレ施設を検索。ほかにも渋滞情報の確認や並走道路への切り替えなどのアシスト機能が利用できるようになっています。Android版/iOS版が用意され、利用プランは月額350円の「基本プラン」と、機能を制限した「無料プラン」の2種類を用意。基本プランは最初の30日間のみ無料で使用できます。

 

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