パンデミックの頃から始まった物価上昇。「収入は上がらないのに、物価ばかりが上がる」と嘆いている人が日本でも多いでしょう。しかし、そんなインフレは米国でもっと激しく、最近ではマクドナルドのビッグマックセットが2700円になる店もあることが分かりました。
米マクドナルドでは先日、第3四半期の収益が66億9000万ドル(1兆円以上※)で、前年比から14%増加したと発表しました。この増益の原因は、戦略的なメニューの値上げだといいます。
※1ドル=約151円で換算(2023年11月1日現在)
メニューの価格は店舗によって異なりますが、例えば、コネチカット州のダリエンという町にある店では、ビッグマックにフライドポテトMサイズ、ソフトドリンクMサイズがついたセットメニューは、18ドルとのこと。これは、日本円で2700円ほど。ファストフード店とは到底思えない金額です(なお、日本でビッグマックのバリューセットの価格は750円〜)。
これだけの物価上昇の理由は、材料費やエネルギー価格の上昇、さらに人件費の上昇でしょう。実際、カリフォルニア州では、最低賃金をこれまでの時給16.21ドル(約2500円)から時給20ドル(約3000円)に引き上げる法案が決まったばかり。これを受けて、カリフォルニア州にあるマクドナルドのほか、チポトレというファストフード店は、値上げを発表しています。
あらゆるものの値段が上がりまくる米国。さすがに、マクドナルドでビッグマックのセットが20ドル近くするのなら、「気軽にマクドナルドに行こう」という気にすらならない現地人も増えてきそうです。
【主な参考記事】
New York Post. McDonald’s revenue soars as it hikes menu prices: ‘$18 Big Macs’. October 30 2023
New York Post. McDonald’s, Chipotle hiking menu prices after California raises fast-food minimum wage. October 31 2023