ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! ランニングシューズ戦線異状なし
2023「ブルックス」冬の陣③「グリセリン21」の巻(前編)
アメリカ・シアトルを本拠に、全米のランニング専門店でナンバー1の売り上げを誇る「ブルックス(BROOKS)」。日本での知名度は高くはないが、100年以上の歴史を持つ老舗ランニングシューズブランドなのである。
ブルックスは2001年、現在もCEOであるジム・ウェーバーが、それまでの野球やアメリカンフットボールのスパイクまで手掛ける総合スポーツシューズブランド路線から、ランニングシューズブランドに特化することを宣言。以降、「RUN HAPPY」をキーワードに、トップアスリートから、ウィークエンドジョガーまで、幅広い層の“走る喜び”をサポートし続けている。
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代表的なクッションモデル「グリセリン」!
本国アメリカのみならず、欧州やオーストラリアでも人気のブルックス。ブルックスは、東アジアへの強化を打ち出し、急速に地歩を固めつつある。日本では「瞬足」で知られるアキレスがブルックスの総販売代理店となり、2019年から日本での展開をスタート。ということで、今回も東京・新宿のアキレス本社にお邪魔しているのである。
「ブルックスの代表的なロングセラーモデルと言えば『グリセリン(GLYCERIN)』です。グリセリンは、ブルックスのクッションタイプのシューズの中でも汎用性が高く、実業団で走るトップアスリートから、タイム更新に挑戦する市民ランナーなどから高い評価をいただいています」
と語るのは、アキレスの栗岩克明さん。ご自身もマラソン大会を走る栗岩さんによると、月間300㎞も走る実業団レベルの選手たちは、高強度のトレーニング走(ポイント練習など)の後にグリセリンを履くことが多いのだとか。スロージョグなどで脚のリカバリーを促す際に、積極的にグリセリンに履き替えて走るという。
2024年1月下旬に発売開始、最新グリセリン21
「グリセリンは、衝撃の吸収性に優れていると同時に、弾力性、反発性も高いので、気持ちよく走れるシューズです。フルマラソン42.195kmを4時間切って走る、いわゆる“サブ4”を目指すレベルのランナーには、まさにピッタリな一足だと思います」(栗岩さん)
筆者もその昔、ラスベガスで行われた夜のフルマラソン大会で、グリセリンを履いて走ったことを思い出した。大陸の内陸部の夜はよく冷えたが、グリセリンのおかげで、足取りも軽やかに、ネオン溢れるゴールを、まさにこのタイムで駆け抜けた。
そのグリセリンの最新作が、2024年1月下旬発売予定の「グリセリン21」(20代目のグリセリン20は2022年7月に登場したので、1年半ぶりのニューモデルとなる)。今回、GetNavi webは、日本で初めて21代目となる最新グリセリンの詳細をレポート、しかも試し履きする機会を得たのである!
グリセリン21は、オールマイティなランニングシューズ!
「グリセリン21は、オールマイティな一足です。ミッドソールには、ブルックス独自のクッショニング機構である『DNA LOFT v3』を搭載しています。DNA LOFT v3は、EVAにラバーを加え、窒素ガスで発泡させており、衝撃吸収性だけでなく、弾力性と反発性にも優れています。着地衝撃の大きさに応じて反発性が変化するDNAシリーズの中でも、安定性を持ちながらも、よく跳ねるのが特徴です」(栗岩さん)
靴裏(アウトソール)は、かかと側も前足部も踏み面が広く、ミッドソールのバネがあっても、グリセリン21の走行安定性の高さを物語っている。さらに、アウトソールに貼られた新開発の「ロードタックラバー」は、軽量かつ弾力性と耐摩耗性に富み、地面を確実にグリップするという。
ランニングそのものを楽しめる1足
かかとから爪先にかけての揺りかごのようなラウンド(ロッカー構造)も、しっかり取られている。さらに、かかととつま先の高低差も10㎜と、最近のシューズのなかでは前傾気味。見た目からして“おぬし、けっこう走れるシューズだな”なのである。
「甲を包むアッパーには、新たなエンジニアード・ワープニットを用いているので足馴染みも抜群です。私も毎日のように走るのですが、時間が取れる休日のロング走はグリセリンを履いて走っています。月2回ほどの高強度のポイント練習にはブルックスのスピードタイプを履きますが、翌日のリカバリー走は、グリセリンです」(栗岩さん)
グリセリン21は、ガチなレース用ではなく、走ることそのものを楽しめる一足と言えよう。だからこそ、仕事で走る実業団の選手から、走る楽しさにハマったランナー、さらに短い距離でも気持ちよく走り抜けたい負けず嫌いランナーに刺さっているのだろう。
履く人に合わせ、3つのタイプを用意!
なお、グリセリンをはじめブルックスのランニングシューズには、スタンダードなタイプに加え、いくつかのバリエーションを同時に販売している。グリセリン21は、スタンダードも含め全部で3タイプ。フォーム的に着地がブレるランナーには、ガイドレールというサポート部材でミッドソールを補強したモデル「グリセリン GTS(ゴートゥサポートの略) 21」。さらに、足馴染みの良いステルスニットをアッパーに用いた「グリセリン ステルスフィット 21」も同時に展開するという。
「同じくグリセリン21なのですが、ブルックスは“ランナーファースト”を追求しているため、履く人に合った、最適なシューズを選んで欲しいと願ってバリエーションを展開します。ぜひショップに足を運び、実際に足を入れて履き比べてみてください」(栗岩さん)
いよいよ次回、日本初のグリセリン21試走
最新鋭グリセリン21で走りたい気持ちも、最高潮! 次回は、“今週末、走ってみよっかな~”な気分に合わせ、4つの目的のペース別にグリセリン21を走り比べる。まずは、“足入れ&ウォーキング”、次に“運動不足解消ラン”、さらに脂肪燃焼のための“痩せラン”、最後は颯爽と走り抜ける“スカッと走”である。
栗岩さん曰く「ブルックス史上、最高の出来栄えです」というグリセリン21。いよいよ、GetNavi webによる、日本で最初のレポート。どんなパフォーマンスを引き出せるか、乞うご期待なのである!
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撮影/中田 悟
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