24時間365日、最新の気象・防災情報を発信し続ける「ウェザーニュースLiVE」。YouTubeの登録者数は113万人を超え、日々の生活を支えるコンテンツとして、ますます多くの人に愛されています。この番組を毎日生放送でお届けしているのが気象キャスターたち。GetNavi webではそんな皆さんの活動を紹介するとともに、それぞれのプライベートな一面に迫った連載「夕虹は晴れ! ウェザーニュースキャスター」を展開してきましたが、このたび短期集中連載として復活。今回は今年5月に復帰された松雪彩花キャスターにご登場いただき、復職されたときの心境や気象キャスターという仕事に懸ける思いを伺いました。
<ウェザーニュースLiVE×GetNavi web連載>
連載「夕虹は晴れ! ウェザーニュースキャスター」一覧はこちら
【松雪彩花さん撮り下ろし写真】
復帰初日は平常心が保てず、反省ばかりでした
──少し期間が空いてしまいましたが、短期集中連載の3回目は、小川千奈キャスターから松雪キャスターへのバトンとなります。松雪さんから見て小川さんはどのようなキャスターですか?
松雪 せんちゃん(小川)はすごく素直な子ですね。その素直さは番組にも表れていますし、飾らずに自分の言葉でちゃんと伝えているという魅力や良さは視聴者にも届いているはずなので、このまま変わらず真っすぐなキャスターでいてほしいなと思います。
──なお、小川キャスターから松雪さんへのメッセージとして、「すべてが大好きです!」、「《シャケ子姉さん》と《梅子》として動画の共演までさせてもらったのは一生の思い出です」との言葉を承っております。
松雪 私が復職してすぐぐらいに一緒に動画を撮ったんですよね。せんちゃんはなぜか初対面のときから、私のことをすごく好いてくれていて(笑)。まさにあの動画撮影を境に、より一層、「あやちさん! あやちさん!」って寄ってきてくれるようになりました。社内でばったり会っても、「あやちさん、どこに行くんですか? 私も一緒に行きます!」「あやちさん、一緒にコンビニ行きましょう!」って着いてくるのが本当にかわいくて。あいりんさん(山岸愛梨キャスター)や私にくっついて、いろんなことを吸収しているんだと話していました。
──番組引き継ぎのクロストークで松雪さんを見る目が完全にハートになっているときもありますよね。
松雪 最近は私とせんちゃんのクロストークのことを“ファンミーティング”と言われています(笑)。でも、せんちゃんに限らず、ウェザーニュースLiVEのキャスターになる子はみんな優しさに溢れているなって思いますね。社内で顔を見たら、先輩後輩関係なく友達のようにおしゃべりをしますし、誰かの誕生日になると、それぞれがプレゼントの渡し合いをしていて。どうやったらこんなにいい子たちばかりが集まるんだろうって、不思議に思います。
──特に松雪さんにとっては、お休みをされる前と後ではキャスターの顔ぶれが大きく変わっていたので、新鮮さもあったのではないかと思います。
松雪 そうですね。今出演しているキャスターでいえば、私の先輩はもう、あいりんさんしかいないんです。私の入れ替わりでゆかりん(白井ゆかりキャスター)と清音さん(江川清音キャスター)がお休みに入られましたし。それもあって、最初は“はじめまして”のキャスターさんに先輩としてしっかりとしたところを見せられるかすごく不安でした。私が担当する番組の時間帯も、お休み前は夜帯が多かったんですけど、復帰後はお昼に変わりましたし、そのことで夜の番組が多いあいりんさんともほとんど会社内で会えませんでしたから。
──確かに、後輩ばかりの環境というのは違ったプレッシャーがかかりそうです。
松雪 でも、そこに愛に溢れたせんちゃんが目の前に現れてくれたので、“あ〜、大丈夫だ!”と思えたんですよね(笑)。最初の数日間は不安になるときもありましたけど、今は全くそんなことはないですし、楽しく働かせてもらっています。
──復職された日の心境はいかがでしたか?
松雪 めちゃくちゃ緊張していました(苦笑)。それまで1年半ほどお休みをいただいていたので、天気を確認し、視聴者に解説するという脳の部分を全く使っていなかったんです。ですから、“自分がこれまでどんな言い回しをしていたんだろうか”とか、“全国のお天気を伝えるときってどういう順番だっけ?”とか、そうした感覚を取り戻すまでにしばらく時間がかかりました。
──復帰される前に少し研修をされたとか。
松雪 はい。2日間やりました。本当は1日だけだったんですけど、私の方から「さすがに1日だけじゃ怖いです」とお伝えして(苦笑)。それに、私がお休みしている間にスタジオが変わって、広くなっていたんですよね。当然、新しいスタジオは生放送で使っているので、そこで練習するわけにもいかず。初めて新しいスタジオの席に座ったのが復帰初日の5月4日でしたので、そうしたドキドキもありました。
──そうだったんですね。となると、カメラの位置とかも全然分からなかったのでは?
松雪 全く! なんとなく、“このカメラかな?”と思いながら、最初は探り探りでした(笑)。
──とはいえ、やはり復帰1回目の放送を拝見したときは、情報を伝える正確性と番組進行の安定感にさすがだなと感服しました。
松雪 いえ、私の中では反省だらけでした。自分が思っている以上にお天気の解説ができていなくって。そのことがすっごく悔しかったの覚えていますね。イメージしていた流れどおりにできませんでしたし、番組内で使うツールもスムーズに出せなかったりして。最終的にスタッフさんから「ツールの操作はこちらでやりますから大丈夫ですよ」と助けていただいて、本当に自分が情けなく思っちゃいました。私はあまり緊張が表に出るほうではないのですが、初日は自分でも平常心ではないのが分かるほどでしたね。
──確かに、“もしかして緊張されているのかな?”と思ったのが、松雪さんの特徴でもある手や指の動きが以前と比べて少ないかも……と感じたことでした。
松雪 本当ですか? それは初めて言われました。よく気づかれましたね(笑)。おっしゃるように、手の動きについては昔からよく言われるんですよ。“あやちは、口と同じぐらい手がよくしゃべってる”って(笑)。そうかぁ、そんなところにも緊張が出ていたんですね。
──3時間という本番の長さにはすぐに慣れましたか?
松雪 慣れました。というより、以前から3時間ってあっという間だなという感覚が強かったんです。でも、特に復帰初日は早く感じました。というのも、お伝えしたいことがたくさんあったんです。応援して待ってくださっていた皆さんにありがとうの感謝の気持ちを届けたかったですし、もちろんお天気の情報もお伝えしなければいけませんでしたから。ただ、話したいことがたくさんあるのに、頭の中の言葉をうまく紡げないというもどかしさがあり、それで気づいたら放送時間の終わりになっていて。そこも反省点でしたね。
──それを思うと、すぐに3時間の生放送に対応していく新人キャスターたちのすごさに改めて驚かされます。
松雪 本当に! せんちゃんとも普段から番組のことをよく話すんですが、内容の深さに、“……あれ? せんちゃんって、今年入ってきたんだよね”とびっくりさせられることがたくさんありますし。りえなちゃん(小林李衣奈キャスター)だってデビューしてまだ1年半ほどですが、解説の仕方がとっても豊かで、“なるほど、こういう天気のときはこんな言い方もあるんだ”と学ぶことが多いです。やっぱりキャスターを長年やっていると表現が偏ってきてしまいますし、最近仲間になった皆さんの言葉使いなどをたくさん参考にさせてもらっています。
──松雪さんはウェザーニュースLiVEの前身であるSOLiVE24時代から番組に携わっていらっしゃいますが、現在の番組自体にどのような変化を感じますか?
松雪 今はSOLiVE24のとき以上に、キャスターの個性にスポットライトが当たっているなと感じます。もちろんお天気の情報が番組の軸であることに変わりはないのですが、プラスアルファとして、キャスターそれぞれの魅力や趣味などプライベートに関するところも視聴者さんは楽しんでいるのかなって思うんです。
──スタッフさんもそうしたキャスターたちの個性を広げてあげようとしている感じがします。
松雪 そうなんです。私が勝手に始めたモン活(スイーツのモンブラン活動)も、スタッフさんがわざわざ番組の中で時間枠を作って、コーナーっぽくしてくださったりして。“番組をこんな感じで私物化しちゃっていいのかな”とも思うんですけどね(苦笑)。でも、そうやってキャスターたちのいろんな個性が出ることで、同じ番組でも見え方が違ってくるでしょうし、そこがSOLiVE24とは異なるウェザーニュースLiVEの魅力の一つでもあるのかなと思いますね。
何をすればキーワードランキングで褒めてもらえるのか、いまだに正解が分からないです(笑)
──改めての質問になりますが、松雪さんが気象キャスターになろうと思われたきっかけを教えていただけますか。
松雪 もともと話すのが大好きなんです。会話ではなく、与えられた文章を読むのが好きで。それを最初に実感したのが小学校低学年のときの授業での音読でした。あれが本当に楽しくて、そのときに話すことを職業にしたいなと思ったんです。ただ、私は個性が強い方ではないですし、タレントになるのは違うなとも感じていたので、アナウンサーや気象キャスターに憧れを持つようになりました。ウェザーニューズ自体はキャスターになる前からアプリを愛用していたので知っていたんです。それで大学3年生だったか、4年生のときにアプリ内にあった《お天気お姉さん募集》というバナーを偶然見つけて。“お! これはいけるかもしれないぞ!”って謎の自信とともに(笑)、応募しました。
──音読が原点だったというのが面白いですね。松雪さんの話し方や声の聞き取りやすさには定評がありますが、普段から言葉遣いなどで意識されていることはありますか?
松雪 私は根っからの文系で、小説を読むのが大好きなんです。ですから、“この文章の言い回しは番組でも使えそうだな”と思うと、そこからつまんで自分らしい言葉に変えていくということはたまにしていますね。でも、勉強のために意識して本を読むとか、そんな大げさなものではないです。話し方については、常にゆっくりとした口調を心がけています。昔はものすごく早口だったので、そこはより意識していますね。
──以前は早口だったというのは意外です。
松雪 本当に昔の話で、学生の頃ですけどね。文化祭の実行委員長をしていて、初めて人前で話をする機会があったんです。でも緊張していたからか、ものすごく早口になってしまって、あとで放送委員の子に「何を言っているのか全然分からないです!」って怒られちゃって(苦笑)。そのときに、自分は話すスピードが速いんだと自覚し、人前ではなるべくゆっくり話すようになったんです。それに、ゆっくりと話しをしたほうが自分の言葉を自分で理解しながら相手に伝えられるので、私にはこれが合っているなと思うんです。
──なるほど。ただ、松雪さんの場合はいつもゆったりとした口調なのに、必要な情報は漏らすことなくきっちりと時間内に収めていらっしゃいますよね。そこにいつも驚かされます。
松雪 ありがとうございます。それは話すスピードやテンポなどを全部のコーナーで変えているからですね。最近だと「最新newsイッキ見!」のようなお天気の情報をお伝えするときは笑顔を少なめにして、報道っぽくテキパキと原稿を読むようにしていますし、逆に、お天気が全国的に穏やかな日のウェザーリポートでは、皆さんから送られてくるリポートに相槌を打ちながら友人と会話をするように話していたり。そうやって、場面に応じて話し方を変えるようにしているんです。それに、ずっと同じトーンで話してしまうと子守歌みたいになってしまいますからね(笑)。ただでさえ私の声は「眠くなる」って言われるので(笑)、緩急をつけていくことは意識しています。
──また、現在は番組で「コーヒータイム」(午前11:00〜午後2:00)と「アフターヌーン」(午後2:00〜5:00)を担当されることが多いですが、好きな番組の時間帯はありますか?
松雪 「コーヒータイム」は好きですね。穏やかなお天気の日はまったりとしていることが多いので、私の性格にも合っているなって思います(笑)。それに、今はお天気に関する専門用語や気象の状況などを解説する「ウェザーニュース天気図鑑」という枠が新たにできましたけど、ほかの時間帯と比べてコーナーが少ないんです。その分、1つひとつのコーナーやお天気の解説にじっくりと時間を割けるのも嬉しいですね。
──復職される前は夜の時間帯に入ることが多かったですよね。
松雪 はい。夜は夜で好きでしたね。夜の時間帯はご覧になっている方々も天気のベテランさんが多いような印象があって。以前は「予報フィードバック」という、朝にお伝えしていたお天気アイコンと実際のお天気がどれくらい当たっていたかをエリアごとで振り返るコーナーがあったんです。そのときも皆さんからの投稿には一般のお天気番組ではあまり聞かないような専門用語がよく使われていたので、余計にそういった印象があるのかもしれないです。
──ちなみに、お休みをされていたときは松雪さん自身も番組をご覧になられていたのでしょうか?
松雪 ちょこちょこと見ていました。というのも、見ると寂しくなっちゃって。私は2014年にデビューして、そこから8年ほどキャスターとして突っ走ってきたので、最初は番組を離れることに、「イエーイ、お休みだぜ!!」って喜んでいたんです(笑)。でも、1週間もしないうちに、“あれ!? やることがない!”って思っちゃって。もちろん、産休というお時間をいただいていたわけですけど、すぐに“番組でおしゃべりしたい!”って寂しくなってしまったんです。キャスターさんたちが楽しそうにお話をしているのをうらやましくも感じましたし。それもあって、アプリは毎日活用していたものの、番組からはちょっとずつ遠ざかっていくようになりましたね。
──ということは、気象解説員の宇野沢達也さんが松雪さんのことをいじっていたり、マイクトラブルなどが起きると山口剛央さんが“リボンさんの呪いだ”とネタにされていたこともご存じなかったんですか?
松雪 あ、それについては風の噂で聞いていました(笑)。あいりんさんやゆかりんとは連絡を取り合ったり、ときどき会ったりもしていたので、「山口さんがまた何か言ってたよ〜」というのは耳にしていて。“え、私の呪いってどういうこと?”って(笑)。
──(笑)。ただ、視聴者側としては宇野沢さんや山口さんたちのイジりを毎日のように見ていたので、松雪さんがいない寂しさが少し緩和されていました。
松雪 それもすごく言われました。一切そこに本人はいないんですけど、やけに存在感だけはあったみたいで(笑)。視聴者さんも私に成りすましてリボンの絵文字付きのコメントをたくさん送ってくださったりと、そうやって私を使って遊んでくださることはうれしかったですし、愛を感じてましたね。
──では、お休み中に番組を客観的にご覧になったことで改めて感じたこの番組の魅力にはどのようなものがありましたか?
松雪 やはり視聴者さんと双方向で作り上げているのが一番大きいんだろうなと思いました。地上波などの一般的な天気予報だと、早ければ30秒ぐらいで終わったりしますよね。でも、“どうしてこんな天気になるんだろう?”とか、“明日の天気の注意点はどこだろう?”と思う方っているはずで。そうした疑問を視聴者さんが番組に投げかけることで、答えとして返ってくる。そこが魅力ですよね。それに、刻一刻と変わる天気の状況を皆さんのほうから番組にリアルタイムで伝えていただけるのも良さの1つで。そうしたこともあって、お休み中はテレビなどで天気予報を見ると少し物足りなさを感じるときがありました。“あれ? もう終わっちゃうの!?”って(笑)。
──分かります。うっかりしていると聞き逃しちゃったりしますし。
松雪 そうなんです。でも、ウェザーニュースLiVEでは絶えず天気をお伝えしていて、仮に晴れのアイコンが出ていても、場所によって「雨が降ってきました」というコメントが届くと瞬時に最新の情報をお伝えできますし、(スタジオの)隣の席にいる気象予報士さんにその後の天気がどうなりそうかも、すぐに聞くことができる。本当にいい番組だなって思います。それに解説員の皆さんも、“社内でオーディションでもやりました?”って思うぐらいキャラの濃い方ばかりですしね(笑)。
──解説員の皆さんの天気の読み解き方にも個性があり、それぞれ見ているポイントが違っていたりするのも興味深いです。
松雪 使っている資料も違っていて、面白いですよね。森田(清輝)さんだと衛星画像から天気を読み解く技術に長けていらっしゃいますし。また、得意とする分野もそれぞれにあって、宇野沢さんは減災のプロですし、飯島(栄一)さんはお天気の話しだけじゃなく、山や宇宙のことまで教えてくださるので、いつも感心しながらお話を聞いています。ただ、残念なのが、最近は担当している番組の時間の都合で、なかなか宇野沢さんと共演する機会が減ってしまったんですよね。
──お2人の掛け合いが少ない寂しさは視聴者も感じていると思います。
松雪 スタジオの裏ではしょっちゅう天気と関係ない話をしていますけどね(笑)。「宇野沢さん、私、フィンランドに行ってみたいです」って言うと、「あぁ、そう。別にいいけど、フィンランドは寒いからな」ってぶっきらぼうに返されて(笑)。でも、そこには愛があって、本当に優しい方だなっていつも思います。
──宇野沢さんは、松雪さん相手だとちょっと毒っけがあるところが魅力ですよね。キーワードランキングのコーナーでは妙に辛口になったり(笑)。
松雪 あれ、ちょっとひどくないですか? 私、どうしてあんなに怒られるコーナーになっちゃったのか、全然分からないんですけど(笑)。
──ときどき、クイズの解答予測の仕方に対して、「人として間違っている」ぐらいのことを言われてますよね。
松雪 そうなんです。クイズに正解して褒めてもらえると思ったら、「いや、でもなぁ……」って言われたり。“あれ? 私、今、正解しましたよね!?”って驚いちゃいます。宇野沢さんだけじゃなく、山口さんや視聴者さんからも同じような対応を受けるんですよ。私はあのコーナーが始まった当初から、ただただ全力で臨んでいるだけなのに、正解したらしたで、視聴者さんから「残念です」ってコメントがきたり。一体どんなコーナーなんだって思います(笑)。
──連続正解なんてしようものなら、視聴者がどんどん引いていきますし(笑)。
松雪 ほんとに!(笑) 「だってまだ3連勝でしょ?」とかコメントで言われるんです。厳しい。ほんと、厳しい(笑)。私は何を成し遂げたらあのコーナーで褒められるのかいまだに分かんないです。どうしたらいいんでしょうね(笑)。
後輩たちのお手本となり、いつも見守っているような存在になれれば
──さて、2023年ももうすぐ終わりますが、松雪さんにとってはどんな一年でしたか?
松雪 やはり復職したというのが私のなかでは大きな出来事でしたし、同時に、一からまた仕事を学び直したような一年でもありました。「コーヒータイム」を担当するのも久々でしたから、改めてスタートラインに立ったような気持ちにもなって。それに、頼れる後輩たちの姿を見ながら、自分自身の立ち位置も含め、“私はどうすればいいんだろうか”と考えることも多かったです。
──立ち位置というのは?
松雪 私が、かなりまったりゆったりとした性格ですので、後輩ばかりの環境の中で、“こんな先輩のままでいいんだろうか?”と悩んだりするんです。とはいえ、今さらそんなに大きく変化できるわけでもないですし。それに、私の番組を参考にしてくれる子や仕事のことで相談にきてくれる子も多いので、みんなのことを引っ張ることはできなくても、後輩たちのお手本となり、いつも見守っているような立場になれればいいなと思ったり。そうしたことをたくさん考える一年でもあったなと思います。
──おっしゃるようにキャスターの数も増え、それぞれに個性溢れるメンバーが集まっていますが、そうしたなか、松雪さんはご自身のことをキャスターの中で“何担当”だと思いますか?
松雪 ん〜、これは難しい質問だぞ(笑)。何かなぁ……。逆に私って何が得意だと思います?
──言葉の切り返しのうまさやボキャブラリーの豊富さにいつも驚かされるので、その意味で毎回クロストークをすごく楽しみにしていますし、松雪さんのお人柄が一番発揮される瞬間なのかなと思います。
松雪 本当ですか? うれしいです!
──ただ、いつも時間ギリギリまでしゃべっているので、“これ、天気の引き継ぎ、間に合うのかな”とヒヤヒヤすることもあります。そのドキドキ感もまた楽しいんですが(笑)。
松雪 そうかぁ(笑)。そうですよね。私、ほんとにたくさんしゃべっちゃうんですよね。あれ、絶対によくないですよね。ほぼ毎回スタッフさんからイヤモニで、「はい、もう終わりでーす!」って指示が入りますし(笑)。でも、そういえばこの前、占い師さんに「あなたにはメンターの素質がある」と言われたんですよ。それがすごく私のなかに残っていて。「相手のいいところを引き出す能力があるから、そこを伸ばしたほうがいいよ」と言われたので、それ以来、“私でもキャスターみんなのいいところを引き出せていけるのかな”と思うようになったんです。そう考えると、クロストークは得意分野と言えるのかもしれないですね。だからといって、話が長くなる言い訳にはなりませんけど(笑)。
──(笑)。確かに、松雪さんのクロストークを見ていて思うのが、いつも相手の話をしっかりと聞き、肯定したり共感したりしながら会話を広げていっているなと感じます。
松雪 私から見るとみんな後輩ですから、どうしてもほかのキャスターは私に気を遣うと思うんです。ですから、クロストークではなるべく誰もが話しやすい内容から入り、お友達のような感じでおしゃべりできる雰囲気を作りたいなというのは心がけていますね。それに、相手の言葉を否定しないとおっしゃっていただきましたが、私はそれを解説員の山口さんからすごく感じるんです。お天気のことを質問すると、まず「そうなんですよ」から始まりますし、私が少し見当違いなことを言ってしまっても、「それも間違いではないんですが、でもこっちの天気図を見ると、ちょっと違うんですよね」とさり気なく正確な情報へと導いてくださる。そうした話の流れの作り方は参考になりますし、自分にも取り入れていきたいなと思っていますね。
あの切り抜き動画はガチャピンのかわいさと松岡修造さんのお人柄に助けられました
──少し話がそれましたが、2023年といえば、7月に「ウェザーニュースLiVE ファンミーティング」がEX THEATER ROPPONGIで開催されました。
松雪 そうでした。久々の有観客のイベントだったこともあって、胸にくるものがありましたね。あんなにも大きな会場が満員になるのもすごいことでしたし。私たちは、普段は画面を通してしか皆さんと会話ができないのですが、実際にあの場にいると、これだけ多くのサポーターさんに支えられているんだなとも実感できて。女性のお客さんもたくさんいらっしゃいましたし、なかには《あやち、呪って!》と書かれたものを掲げていらっしゃる方もいて、そのときは“どうすればいいんだろう”と頭を悩ませましたけど(笑)、終始、皆さんからの愛をたくさん感じられて、ちょっと涙が出そうになりました。
──山岸さんは泣いていましたよね。
松雪 そうなんです。そのあいりんさんの泣いている姿を見てたら、私は若干涙が引いていきました(笑)。変な意味ではなく、“あいりんさんが泣いているから、私は頑張って耐えよう”って。というのも、やはりあいりんさんの番組への思いというのは、私と比べものにならないくらい強くて濃いと思うんですね。だからこそ、あの満員のお客さんの光景にこみ上げてくるものがあったんだと思います。
──振り返ると、あの日の松雪さんは通常の番組を終えて駆けつけたので、途中からの参加でした。
松雪 大変でした。ほんとに大変でした! 「コーヒータイム」を終えてからでしたので、当然リハーサルに参加できるわけもなく。台本もいただいてなかったので、会場に着いても「何をしたらいいんですか?」とバタバタしていて、「とりあえずステージに出てくれればいいから」って言われたんです(笑)。
──でも、その状況で舞台を成立させられるところに本番の強さを感じます。
松雪 それは先輩方の姿を見てきたからこそですね。あいりんさんもそうですが、どんな状況でも物怖じしないんです。何があってもおどおどせず、自信を持ってやっている姿を届けていく。普段の番組もそうですが、やはり一番大事なのは視聴者やお客さんを不安にさせないことで。私たちが慌てていると、ご覧になっていらっしゃる方々の不安は2倍にも3倍にもなってしまいますから。
──普段から突然何が起きるか分からない気象を相手にしているから、突発的なアクシデントがあっても平常心で挑めるわけですね。7月のイベントでもいきなりヘッドホンから音が出ないということがありましたが、そこからすぐに別のルールに変えて、対応されていましたし。
松雪 そこがウェザーニュースLiVEのキャスターみんなのすごさでもあるなと思います。それに、アクシデントを楽しめるのはサポーターの皆さんもそうで。予定外のことが起きても、みんなで笑って“ウェザーニュースLiVEらしいなぁ”って思ってもらえる。それも、長年にわたって築き上げてきた関係性があるからこそですよね。
──また、動揺のしなさについては松雪さんも伝説を残されていますよね。ガチャピンがクロマキーの中に消えるというトラブルも笑いに変えていらっしゃいましたし、松岡修造さんがゲストで登場した際も松岡さんのペースに巻き込まれることなく、「こんなに動揺しないキャスターは初めてです」と驚かれていました。
松雪 懐かしいですね。今でもたまに当時の切り抜き動画がおすすめで出てきてびっくりします(笑)。修造さんのときは事前の台本が一切なかったんですよ。ですから、全部が行き当たりばったりで。でも、修造さんとのやりとりにスタッフさんたちから笑いが起きていましたし、“あ、この雰囲気でいいんだ”と思って(笑)。それに、私は予測できない化学反応を楽しみたいところがあるんですね。前日に修造さんのことを勉強していきましたけど、情報を入れすぎると想定内の会話ばかりになってしまうし、それもつまらないなって思ったんです。その結果、ウィンブルドンで活躍されたことも知らず、「えっ!? 知らないの?」という反応をされたのですが(笑)、修造さんのお人柄とトーク力の高さで楽しい流れにしていただきました。ですから、あのときに生まれた面白さは、私が動揺していなかったというより、修造さんのお力のおかげなんです。ガチャピンの事件もそうですね。ただただガチャピンのかわいさに助けられただけです(笑)。
──そういえば、前回の連載のインタビューで、小川キャスターが初めてウェザーニュースLiVEのことを知ったのは、松雪さんとガチャピンの切り抜き動画だったとおっしゃっていました。
松雪 私もせんちゃんから聞きました。思えば、あの事件のときも番組の担当が急遽私に代わったことで、事前の準備がほとんどできていなかったんです。そうしたなか、いきなりクロマキーのなかにガチャピンが消えちゃったもんだから、この先なにをすれば正解になるのか分からなくなっちゃって(笑)。とはいえ、やはり、私たち気象キャスターがやらなければいけないことは一番にお天気を伝えることですし、スタッフさんがなんとかガチャピンが映るように技術面で調整してくださっていたので、私は落ち着いて、事故のないように天気を伝えることに専念できたんですよね。
──そうした対応も松雪さんの冷静さがあったからこそだと思うのですが、普段から慌てないために意識されていることなどはあるのでしょうか?
松雪 いえ、いつも緊張はしていますし、何かが起きると心のなかでは慌てているんです。むしろ、ほかの人以上に緊張する方だと自分では思っていますし。ただ、それが顔や行動に出ないだけなんですよね。思わぬことが起きて、テンションがグワッと変に上がることもないですし。それに、慌てていてもどこか自分のなかで、“こうなっちゃったらしょうがないよね”っていう気持ちもあって(笑)。それが冷静な対処をしているように見えるだけなんだと思います。
──なるほど。では最後に、2024年は松雪さんにとってキャスターデビューから10年目になりますが、どんな一年にしていきたいですか?
松雪 そうですねぇ……(長考)。
──もしや、あまり計画は立てないほうですか?
松雪 ですね。全く立てないです(笑)。なんとな〜く、“こういうことをしたいな”とかはあるんですけど、わりとその場その場で決めちゃうタイプなので。ですから、来年になったら考えたいと思います(笑)。そのときは番組内でもお伝えしますね。
──楽しみに待っています。また、2024年最初に連載にご登場いただく次のキャスターは10月にデビューしたばかりの青原桃香キャスターになります。青原さんの魅力についてお話しいただけますか?
松雪 ももちゃん(青原)とは番組が前後することが多く、クロストークでよくお話をさせていただくんですが、すでに新人とは思えないほど落ち着いているなと感じます。解説員の皆さんに質問をするときも簡潔で、内容自体はまだ素朴なものが多いですが、だからこそ視聴者の視点に近い番組になっているのではないかと思います。それに、ほんわかとしたキャラクターですので、ほかのキャスターと打ち解けるのも早かったんですよね。そうそう、先日、クッキーを焼いてきてくれたんです! お料理が得意だと言っていたので、いつか手作りのお菓子が食べたいなって話していたら、すぐに作ってきてくれて。
──クロストークで話されていたことですよね。でも、そのときは「器具を実家から持ってきていない」と青原さんがおっしゃっていたような気がするのですが。
松雪 そうなんです。それが、クロストークで話をした翌日からたまたま実家に帰る予定があったみたいで、そのついでに作ってきてくれたんです。クマちゃんのかわいいクッキーでした。すっごくおいしかったですし、いただきながら、“なんて、いい子なの!”って、親の心境になっていましたね(笑)。同じく10月にデビューしたゆいこちゃん(岡本結子リサキャスター)もハロウィンの特番でご一緒しましたけど、お2人とも自分からどんどんと行動に移すタイプですし、本当に素直で、素敵な子たちばかりで。番組を拝見していても、新人ならではのしなやかさと柔らかさを感じますので、そうした魅力をそのまま自分らしさにつなげていってほしいなと思いますね。
《松雪キャスターに16の質問!》
Q01.ご自身ではどんな性格だと思いますか?
松雪 相当な面倒くさがりやです(笑)。ですから、普段の生活ではいろんな家電にめちゃくちゃ頼って生きていますね。ただ、その場やそのときになってワチャワチャと慌てるのも嫌なんです。それもあって、あとからラクをするためにも準備はしっかりするようにしています。
Q02.もしキャスターになっていなかったら、どんな職業に就いていたと思いますか?
松雪 憧れていたのは女優さん。絶対にできないし、なれるとも思っていませんでしたし、「やってみる?」と言われてもやれませんけどね(笑)。ただ、作品ごとに違う自分になれるのって楽しそうだなと思って。それに、今の気象キャスターのお仕事もちょっと似ているところがあるなって思うんです。コーナーやお天気の状況に合わせて声のトーンや話し方を変えたりしますから。機会があれば、ぜひ番組で朗読とかもやってみたいです。私の声は眠くなるそうなので、読み聞かせをしながら、皆さんを寝かせる自信はありますよ(笑)。
Q03.キャスターになったことで感じる自分自身の変化は?
松雪 人生が100倍楽しくなりました。お天気に限らず、季節の美しさやその時期ならではの楽しみなどを多くの方と一緒に追いかけることが日常になりましたから。実は、キャスターになる前はそれほどでもなかったんです。でも、季節の移り変わりなどを意識的に感じ始めてからは、なんでもない日々がすごく充実するようになっていって。四季折々の楽しさがある国に生まれ、気象キャスターという仕事に就けて、本当に幸せだなって思います。
Q04. 2024年版のカレンダー撮影で印象に残っているエピソードを1つ!
松雪 暑かった! とにかく暑かった(笑)。なので、撮影が終わってから、さやっち(檜山沙耶キャスター)とせんちゃんの3人でアイスを食べに行ったんです。それがいい思い出になっていますね。
Q05.最近の雨女エピソードを1つ!
松雪 ないです(笑)。カレンダー撮影の日も見事な晴れでしたから。そもそも私、別に雨女じゃないと思うんです。なのに、なぜか視聴者の方々から、“くもち”とか“あめち”って言われていて、気づいたら雨女のキャラになっていたんですよね。どうしてそんなことになったのか、自分でも本当に分からないんですけど。誰が言い始めたんでしょうね。しかも、曇っている日は番組のコメント欄が楽しそうに盛り上がっているのに、晴れてる日はみんなだんまりなんですよ。あれ、ズルくないですか? “「あやち、晴れているよ!」って言ってよ!”って思います(笑)。この雨女説の謎だけは、いつか解明したいと思っています。
Q06.モン活に続いて、次にキャスター内で流行らせたいものはありますか?
松雪 これからの季節だとイチゴですね。早くイチゴのシーズンが来ないかなぁって楽しみで楽しみで。今もスーパーに行くたびにチェックしているんですけど、まだまだみかんが売り場を牛耳っています。せんちゃんもイチゴが大好きだそうで、「どんぐり・いちご」という名前でも活躍しているほどなので、シーズンが来たら一緒にいちご狩りにも行きたいですね。
Q07.天気にまつわる好きな言葉は?
松雪 晴好雨奇。《晴れの日には晴れの、雨の日には雨の美しさがある》という意味で、まさにそのとおりだなと思います。青空だけがきれいなわけではないですし、身の回りにあるすべてのものに美しさや良さがある。そうした、日常にあふれるいろんな素晴らしさを見逃なさいように生きていきたいなと思います。
Q08.ウェザーニュースアプリのなかでお気に入りの機能は?
松雪 今はやはり「服装予報」ですね。秋や冬になっても夏日並みの気温の日が何度かあり、すごく重宝しました。私自身、毎日、服装に悩むタイプなので、「服装予報」はぜひ皆さんにも使ってほしいです。それと、子どもが生まれたことで、以前よりも気温を細かく見るようになりました。子どもって気温にすごく左右されるんです。夏はよく汗をかくし、冬は逆に寒さに強くて。大人は厚着をしていても、子どもは薄着でいいってことがよくあるんですよね。そのほかにも、「雨雲アラーム」はお買い物や洗濯物を取り込む予定を立てるのにとても便利ですし、今では一般的になりつつある“天気痛”の予報を伝えてくれる機能もありますので、皆さんもたくさん活用して、生活に役立てていただければと思います。
Q09.「ここだけは絶対にほかには負けない!」という埼玉県の魅力は?
松雪 お、難しい!(笑) 埼玉の魅力ですか? えーと……みんな優しい(笑)。それに自分たちのことをわざと自虐的にディスってみたりと、ちょっと卑屈なところもかわいいなって思います。実はそれって、素直であることの裏返しだとも思いますし。「翔んで埼玉」のような映画を笑って楽しめるのも優しい県民性ならではでしょうし、ほんと、素敵な映画を作っていただき感謝です(笑)。
Q10.映画が趣味とのことですが、繰り返し観る作品は?
松雪 ミュージカルが特に大好きで、「オペラ座の怪人」と「ウエスト・サイド・ストーリー」は数えきれないほど観ました。そしたら、やっぱり血筋なんだなと思ったのが、祖母も「ウエスト・サイド・ストーリー」を公開当時に観て大好きになり、映画館で何十回も観たと話してました。どちらも名作なので、未見の方は絶対に観てほしいです!
Q11.ずっと習っていたというクラシックバレエの近況を教えてください。
松雪 少し前までは週に一度ぐらいの頻度でちょこちょことレッスンに通っていましたけど、子どもができてからは機会が減り、今はかなり遠ざかっていますね。でも、バレエの音楽を聞いたり、たまに動画で見たりはしています。あと、よく夢に見ますね。それを考えると、やっぱりバレエが大好きなんだなと思います。ただ、夢の内容はたいてい舞台袖にいて、“やばい! トゥシューズが履けない!”って焦ってるようなものばかりなんですけど……(苦笑)。
Q12.今新たに趣味にしたいなと思っていることは?
松雪 新たにというか、今は以前と比べて自分の時間がなかなか取れないので、少しずつ自分の時間を作れたらなという思いがあります。時間ができたら最初にやりたいのが筋トレ。もともとずっとやっていて、腹筋も割れていたし、体脂肪率も10%台だったんです。なのに、いつの間にやら見る影もなく(笑)。やっぱり、運動を続けているときのほうが体が軽いですし、汗の質も違う気がして。今もたまにジムに問い合わせだけはするんです。でも、「いつ頃から来られますか?」と聞かれると、なかなか日にちを伝えられなくて、結局行けずじまいの日々が続いています(笑)。
Q13.最近の自分へのご褒美は?
松雪 タリーズコーヒーのアイリッシュラテを飲みました。毎年楽しみにしているぐらい大好きで、今年もほぼ毎日のように飲んでいます。ご褒美にしては多すぎますけどね(笑)。でも、あの味はまさしくご褒美ですよね。ちょうどいい甘さですし、心も温かくなるので、いつも絶対にホットを頼みます。
Q14.2023年にやり残したことは?
松雪 え〜、やり残したことだらけな気がします(笑)。やり残したことに気づいてないものもいっぱいありそうですし(笑)。それこそ運動をしよう、昔の体を取り戻そうと思いつつ、結局できなかったですし。最近は本当に自分の時間が少なくって、だからこそいろんな家電に頼って生きています。ほんと、素晴らしい世の中になりましたね(笑)。
Q15.ご自身を家電で例えると?
松雪 そうだなぁ……加湿器かな。絶対に必要なものではないかもしれませんが、あると便利だし、“側においておくと何かといいことがあるかもしれませんよ”という意味で(笑)。ウェザーニュースLiVE自体も同じだと思うんです。お天気番組って予報を見るだけなら短い時間で事足りますが、プラスアルファの情報を知ることで、より生活が潤うと思いますので。今、“生活の潤い”と“加湿器”をかけてみました(笑)。
Q16.GetNavi webということで、普段愛用している家電を教えてください。
松雪 偶然にも答えが同じになっちゃうんですが、象印の加湿器が大好きなんです。今使っているのは2023年モデルのもので、見た目もポットみたいでかわいくて。あまりにも好きすぎて、リビング用と寝室用とプラスアルファで使うためのものとして3台持っています。スチーム式なので、部屋が温かくなるのもいいんですよね。それと、毎日活躍してくれているのがデロンギのエスプレッソマシン。豆を入れるだけの全自動なので本当に便利なんです。少し高価なものではあるんですが、カフェで飲むよりも経済的だなと思って。……と、いいながら、毎日のようにアイリッシュラテを飲んでいますけど(笑)。また、いつも必ず持ち歩いているのがワイヤレスイヤホンです。Sudioという北欧のメーカーのイヤホンで、卵みたいなケースも含め、デザインがかわいくて愛用していますね。このイヤホンを使っていつも出社前に電車の中で番組を見て、事前に天気の流れなどをチェックしています。
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撮影/干川 修 取材・文/倉田モトキ