いよいよ年末。冬ボーナスが入り、クリスマスが近づいたこの時期、家電製品の購入を狙っている人も多いのではないでしょうか。しかし、「ロボット掃除機って私の家に必要?」「洗濯機の容量ってどのくらいあればいい?」など、いまさら聞けない疑問を抱いている人も多いのでは? そこで今回は、いままで本サイトに掲載してきた「家電に関する素朴な疑問」の記事の中から、家電の選び方に関する疑問5つを厳選。家電のプロ、戸井田園子さんの回答を通じて、ベストなアイテムにたどりつけるよう、しっかりガイドしていきましょう!
その1
Q.ロボット掃除機に向いている部屋、NGの部屋は?
A. 「床に置いてあるモノ」など3つのポイントをチェックして判定を!
ルンバなどのロボット掃除機に向いている部屋の特徴は、以下の3つに集約されます。
①床に置いてあるモノが少ない
②家具が少なめ・段差が少なめ
③人がいない時間帯がある
NGの部屋はその逆で、以下の3つがポイント。
①モノが床に散らかっている
②家具・段差が多く走行スペースが限られる
③人が部屋にずっといる(稼働中はそれなりにうるさいので、人にストレスがたまる)
さらに部屋だけでなく、実はロボット掃除機は人にも向き不向きがあります。たとえば、「隅々までしっかり掃除をしてくれないとムカつく!」というような完璧主義の性格の人には不向き。ロボットはやはり機械なので、物理的に入り込めない場所のゴミは取り除けません。万能でないのを理解した上で優しい気持ちで接するのが、ロボット掃除機とうまく付き合うコツです。
その2
Q.10万円以上の高級炊飯器と1万円の炊飯器、何が違うの?
A.内釜の素材や構造が違います!
高級な炊飯器は、内釜が豪華なものが多いです。例えば、おいしく炊くために発熱性や蓄熱性を重視すると、「炭釜>炭コート釜」「5層釜>3層釜」「5mm厚>3mm厚」というように、素材の使用量や釜の厚さなどで価格が変わる傾向があります。
また、加熱ヒーターも「6段ヒーター>3段ヒーター」のように、加熱する力の優劣が価格差につながってきます。ほかには安価な機種ほど、急速・おこげ・雑穀米炊飯などのメニュー数が少ない、お米の銘柄に応じて炊き分ける機能がないという傾向があります。
その3
Q.洗濯機の容量はどれくらいあればいい? 人数に応じた目安を教えて!
A. 1人1日1.5kgが目安。洗濯スタイルも考慮して!
以前は、1人1日1.5kgの洗濯物が出ると想定し、家族人数から目安を割り出していました。たとえば4人家族なら容量6kgでOK、といった具合です。
ただ、最近は生活スタイルや洗濯パターンによって洗濯機の容量を選ぶのが賢いやり方です。例えば、毎日洗うなら4人家族で6kgですが、週に1回まとめて洗濯するなら、2人でも8~9kgの容量が必要になります。
また、毛布や布団などの大物を自宅で洗いたいなら、家族人数に関わらず大容量の9kg~10kgサイズがオススメ。洗濯乾燥機の場合、洗濯容量より乾燥容量が少ないのが定番なので、洗濯乾燥機をヘビーに使うユーザーは、大きめの容量を選んだほうがいいでしょう。これらの点も踏まえて、最終的な容量を選んで下さい!
その4
Q.暖房器具のベストな組み合わせを教えて!
A.違うタイプを組み合わせて使うべし!
暖房は「部屋の空気を暖めるタイプ」(エアコンや電気ストーブなど)と、「身体を直接暖めるタイプ」(コタツや電気カーペットなど)の2つに分けられます。この2つを組み合わせることで、効率よく快適な暖房空間が生まれます。
また、部屋全体を暖めるタイプにも、エアコン、ファンヒーターなど空気を対流させる「対流式」と、電気ストーブ、カーボンヒーターなど赤外線で暖める「輻射式」があり、こちらも対流式と輻射式、違うタイプを組み合わせるのがポイントです。「エアコン+ファンヒーター」のように、対流式と対流式を組み合わせても、あまり暖房効率は上がりませんので注意しましょう。
その5
Q.高いLED電球と安いLED電球、何が違うの?
A.明るさ、断熱施工の対応可否、配光の広さなどが違います
高いLED電球と安いLED電球ですが、主に3つの点で違いがあります。
・明るさ……明るいものほど価格は高くなります。
・機能差……例えば、「断熱施工対応>断熱施工非対応」「調光対応>調光非対応」「全配光(300度配光)>下方配光(120度)」「調色可能タイプ>調色不可」など、多機能なタイプほど高額です。
・品質……初期は電球ごとに色ムラがあったり、明るさが微妙に違ったりする安いランプが横行していました。最近はかなり改善されていますが、大手メーカーは個体差がないよう、素子のバラつきの範囲 を狭くしているのに対し、廉価メーカーはバラつきの範囲を広くして、コストを下げている傾向があります。
【Profile】
家電コーディネーター
戸井田園子さん
雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。