アップルは11インチと13インチ(12.9インチモデルの後継機)iPad Proに有機ELディスプレイを搭載し、3月に発表すると噂されています。
これらの有機ELパネルにつき、サムスン・ディスプレイが11インチを、LGディスプレイが13インチパネルを独占的に製造する。つまり、11インチと13インチではディスプレイの製造メーカーが異なると韓国の電子業界誌The Elecが報じています。
最新記事は、サムスンは11インチ向け有機ELディスプレイ最初の生産につき、単独サプライヤーとしての地位を固めたとのこと。かたやLGも、13インチ向けディスプレイの生産に突入。当初は同社も11インチ向け有機ELパネルの生産を始める予定だったものの、今のところ両社ともに1種類しか生産していないと伝えています。
この分業体制は、ひとつにはアップルの有機EL版iPad Proに関する需要の見通しが変わったこと。それに加えて、両社の生産能力や歩留まり(生産した製品のうち良品の割合)が不安定であり、新たなパネル技術にまだ対応できていないためと説明しています
アップルは次期iPad Proのディスプレイにつき「他社の追随を許さない」画質や、厚みと重さを減らすことを目指していると言われています。それだけ、要求水準が厳しいのでしょう。
ほか、2024年内の有機EL版iPad Proの出荷量見通しは800万台に過ぎず、業界が予想していた1000万台から200万台も減ったとのこと。なぜ減るかといえば、新たな技術をふんだんに投入した有機ELパネルのため製造コストが上がり、現行モデルより高くなるためだとの分析も伝えられていました。
iPadの歴史において、有機ELディスプレイを搭載するのは初めてのこと。これまでの液晶ディスプレイよりも深い黒や鮮やかな色を実現しつつ、バックライトが不要となるため、はるかに薄くなる可能性もあります。たとえば、13インチモデルは1mm以上も厚みが減るとの説もあります。
11インチと13インチともに同じディスプレイ技術を使っているはずですが、パネルメーカーの違いにより発色や鮮やかさなどに差が出るのか? 発売後の検証を楽しみにしたいところです。