Apple(アップル)がマイクロLEDディスプレイを搭載した「Apple Watch」の開発を中止したとの情報を、Bloomberg(ブルームバーグ)が報じています。
マイクロLEDとは、微細なLEDをディスプレイの画素として利用する方式で、色再現性やコントラスト、輝度の向上が期待できます。Apple Watchでは「次期Apple Watch Ultra」などでマイクロLEDディスプレイの搭載が噂されていましたが、近日ではその計画のキャンセルも複数筋から報告されていました。
BloombergのMark Gurman(マーク・ガーマン)記者によれば、AppleはマイクロLEDディスプレイの開発に数十億ドルを投資し、まずApple Watch UltraにマイクロLEDディスプレイを搭載する計画だったとのこと。しかしマイクロLEDディスプレイは高価かつ複雑過ぎたため、Appleは自社開発プロジェクトを中止。開発チームを再編成し、従業員の解雇も実施しているというのです。
マイクロLEDディスプレイはApple Watchを皮切りに、将来のiPhoneやヘッドセット「Apple Vision Pro」、開発中止が報じられた電気自動車「Apple Car」への搭載も噂されていました。しかしマイクロLED版Apple Watchの開発が中止されたことで、これらの計画も不透明となっています。AppleはiPadなどで有機ELディスプレイへの切り替えを予定していると噂されており、次世代ディスプレイ技術の採用はその後となるのかもしれません。