VRを楽しむのは若い世代。と思いきや、米国ではシニアたちがVRをエンジョイしまくっているようです。
ニューヨークとニュージャージーの介護施設は、施設の高齢者が使うためのVRを導入しています。使用しているのは、Mynd Immersive社が高齢者向けに開発したVRで、高齢者の認知能力や生活の質を向上させるために使われているのです。
このVRでは、例えば、装着する人がかつて訪れたことのある場所や思い出の場所の映像を流し、若い頃の日々を再体験できるそう。高齢者に若い頃の写真を見せて昔を思い出してもらうことは、回想療法と呼ばれる治療法でもあり、高齢者に喜びをもたらしてくれます。
また、訪れてみたかった場所にVRで実際に行ったような体験をするなど、人生にワクワク感や楽しみを与えてくれる効果もあるようです。
ある研究では、VRを利用することは、人々の孤独感を軽減させるほか、VRの中の環境と実際の環境を区別することで記憶力も向上させる効果があると言われています。
実際にVRを装着した高齢者は「いま自分がどこにいるか忘れてしまう。想像するより1000倍も楽しい!」「30年前に夫と行った旅行先を思い出して、とても気に入った」など、前向きな感想が寄せられています。
高齢者がVRを使って楽しんでいる姿はなんだか不思議な感じがするかもしれませんが、このテクロジーは介護の現場で普及していくかもしれません。
【主な参考記事】
New York Post. NYC seniors are skydiving, hiking the Alps and traveling the world — all while warding off dementia — with VR. August 20 2024