すべてAIのみで作られたという、米コカ・コーラのクリスマスCM。一見すると、とても自然で美しく仕上げられた映像ですが、ネット上では複雑な声が上がっています。
雪が降る街中を、おなじみの「コカ・コーラのロゴ」で赤く彩られたトラックが走る……。コカ・コーラのクリスマスシーズン向けCM は、1995年に初めて放送されてから、クリスマスを告げる風物詩の一つとして世界中の人々に親しまれてきました。
米国では個人消費が一際増加するホリデーシーズンに向けて、各メーカーはこぞってCMを打ち、売上アップを図ります。コカ・コーラでは、赤いコカ・コーラクリスマストラックをアイコンに、長年CMを展開してきたのです。
毎年、バリエーションの変化を行っているこのCMですが、今年のバージョンには大きな変更を加えました。それが、すべての映像をAIで作るということ。数十秒の間に出てくる映像は、街も、人も、動物も、すべて実在するものではなく、AIが作ったものなのです。
何も知らずに見たら、すぐにはAI製と気づかないかもしれません。そんな最新技術の結晶とも言えるCMですが、これを見た人からは辛辣な声が集まっています。「目の前で芸術と地球が死んでいくのを見ているような気がする」「コカ・コーラのクリスマスCMがAIで作られたら、世界は終わりだ」とか。
そんなコメントがあるように、世界的な企業であるコカ・コーラが、長年人々に愛されてきたCMをAI製にしたことで、人々に反発心が生まれてしまっているのかもしれません。
広告や芸術の世界でAIを使うことは物議を醸すことが少なくないようです。AIが作ったものを私たちが自然と受け入れる日はいつかやって来るのでしょうか?
【主な参考記事】
Daily Mail. Coca-Cola faces huge backlash for replacing humans with AI in its much-loved ‘Holidays are Coming’ Christmas advert: ‘How are we letting this happen?’. November 15 2024