一眼レフなどのレンズ交換式カメラの醍醐味は、使用レンズによって写真表現が大きく変わることだ。とはいえ、どんなレンズが最適かつ高性能なのかがカメラ本体に比べてわかりにくく、レンズ選びはなかなか難しい。もちろん、使用するカメラのマウントによって使えるレンズは限られるし、どんな種類(広角、望遠、マクロ、高倍率ズームなど)のレンズが必要かも、撮影する被写体や撮りたいイメージによって大きく変わってくる。
さらに、交換レンズにはカメラメーカー純正品だけでなく、レンズメーカーの製品も数多く存在している。そこで今回は、10万円以下のレンズに絞って、筆者が“優秀だけどお買い得”と感じている10本をノミネート。特に優秀な5本については、実際に使用した感想をもとに順位付けした。今回は、第2位のレンズを発表!
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![↑10万円以下の安くてイイ交換レンズ、第2位は超望遠400mmを手頃な価格とサイズで実現した望遠ズームだ](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno2_024.jpg)
【第2位】シグマ 100~400mmF5-6.3 DG OS HSM|Contemporary
超望遠400mmをカバーする、同社が「ライト・バズーカ」と称するワンランク上の望遠ズームレンズ。焦点距離だけでなく、画質や操作性もハイレベルで重さが1160gと比較的軽量なのが魅力。
![↑●対応フォーマット/フルサイズ ●対応マウント/キヤノンEF、ニコンF、シグマSA ●レンズ構成/15群21枚 ●最短撮影距離/1.6m ●最大撮影倍率/約0.26倍 ●フィルター径/67 ㎜ ● 大きさ/86.4×182.3㎜ ●重さ/1160g ●参考価格/3万5550円](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno2_003.jpg)
【機能・性能】小型で操作性が高く、描写力も抜群
フィルター径67㎜・重さ1160gのコンパクト設計。SLDガラス4枚の採用や、適切なパワー配置により、望遠系レンズに発生しやすい色収差を極限まで補正し、ズーム全域で優れた描写性能を実現した。スーパーマルチレイヤーコートの採用などで、逆光時でもフレアやゴーストの発生を抑えたハイコントラストな描写が得られる。ジャイロセンサーやアルゴリズムが進化した「手ブレ補正OSユニット」を搭載し、手ブレ補正効果も非常に優秀。直進ズーム操作が可能なほか、最新AFアルゴリズム採用の超音波モーターHSMでの高速で静かなAF駆動など、操作面も注目すべき点が多い。
![↑本来は回転式ズームだが、専用フードを持って操作すると直進式ズーム的な使用も可能な設計。素早いズーミングが行える](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno_011.jpg)
![↑フォーカスリミッター、OS、カスタムモードと、鏡筒部には各種機能の操作スイッチが並ぶ。本製品の多機能さが伺える部位だ](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno_012.jpg)
【実写】高画質で超望遠が手軽に楽しめる
望遠ズームは、標準ズームに次ぐポピュラーな交換レンズだ。だが、スポーツや乗り物などの撮影では、70~300mmのような一般的な望遠ズームだと焦点距離が足りないと感じる場合も多く、超望遠域までカバーする製品が欲しくなる。しかし、野鳥撮影などで人気の150~600mmなどは、全長の長さなどがネックになり携帯性は悪くなる。その点、本製品は70~300mmを少し大きくした程度のサイズや重さに収まっているので、活用範囲はかなり広がる。しかも、一般的な70~300mmとはひと味違う、ワンランク上の高画質設計。その描写性能の良さも非常に魅力的といえる。
![↑上がワイド端の100mm、下がテレ端の400mmで同じ位置から撮影。ズーム倍率は一般的な70~300mmよりわずかに低い。だが、400mmまでズーミングすると被写体が迫ってくる感じが実感できる](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno_017.jpg)
![↑最短撮影距離は160㎝(ズーム全域)で、最大倍率は約0.26倍。これは超望遠400mmのレンズとしては、かなり優秀な仕様といえる。被写体に近寄って、望遠マクロレンズ的な使い方も可能だ。400mm相当 絞り優先オート(F8 1/100秒) +1補正 ISO800 WB:オート](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno_014.jpg)
![↑夕日で赤く染まる遠方の空港を、400mmの超望遠域で切り取る。画面外の右上の位置に眩しい夕日が存在する過酷な逆光の条件だったが、目障りなゴーストも発生せず、画面全体にクリアで上質な描写が得られた。400mm相当 シャッター優先オート(F7.1 1/500秒) -0.7補正 ISO640 WB:オート](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno_013.jpg)
![↑本製品のズーム倍率は4倍で、中望遠から超望遠まで、1本で幅広い望遠域をカバーできる。しかも、ズーム全域でシャープな写りが得られ、画面の四隅も含めて像の乱れが少ない。181mm相当 シャッター優先オート(F7.1 1/500秒) SO200 WB:オート](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno_015.jpg)
![↑フルサイズ対応の製品だが、APS-Cボディでも活用できる。そうすれば、より高い超望遠効果を得ることが可能。右はキヤノンのAPS-C機を使用して640mm相当で撮影。640mm相当 シャッター優先オート(F7.1 1/500秒) ISO800 WB:オート](https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/07/20170730_kohno_018.jpg)
(次回に続く)