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2018/1/4 15:00

2017年発売の狙い目カメラはコレだ! プロが選ぶ「コスパ&実用度で“買い”なカメラ」Best5

前回の記事では、プロカメラマンの吉森信哉さんに、2017年に発売されたカメラのなかから“意表を突かれたカメラ”Best5を解説してもらいました。1歩抜きん出た機能・性能をもつこれらの製品たちは見ていてワクワクしますが、どうしても高価になりがち。そこで本記事では、同じく吉森カメラマンに“コスパ・実用度”というテーマで5機種を選んでもらいました。実際に購入を検討するならこのあたりが狙い目ですよ!

※記事内の価格は2017年12月27日時点の編集部調べによるものです

 

【第5位】カシオ EXILIM EX-ZR4100

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“超広角19mm”でダイナミックな表現が可能

「メイクアップテクノロジー」により、肌の階調を残したまま段階的に自然で滑らかな肌を表現でき、さらに人物の周囲の景色をアート作品のように仕上げる「メイクアップアート」を搭載するなど、自分撮りをキレイに仕上げる独自機能が魅力のコンパクトデジカメ。液晶モニターも180度まで開くチルト式なので、快適な自分撮りが楽しめる。また、19mm相当の超広角域までカバーする、高性能な光学5倍ズームレンズを搭載。これによって、ほかのコンパクトデジカメでは得られない、ワイドでダイナミックな描写や表現が可能だ。

 

【選出理由】

メーカーの製品紹介ページの「特長」をチェックすると、まず最初に「メイクアップテクノロジー」や「メイクアップアート」などの、美肌・美顔・美景といった機能が紹介されている。そこに、このカメラの方向性(誰に訴求したいカメラなのか)を見ることができる。たしかに、こうした機能は“自分や景色を美しくドラマチックに表現したい人”にとって魅力的だ。ただここで注目したいのは、それらに隠れてしまいがちだが、基本仕様や機能も非常に優秀なカメラである点。撮像センサーの画素数は「有効1210万画素」と控えめなものの、サイズは一般的なコンデジよりも大きい「1/1.7型」。画像形式はJPEGだけでなくRAWでも記録できる(RAW現像が行える)。そして、何よりも魅力的なのが、搭載される光学5倍ズームが“超広角19mm”をカバーしている点。これによって、より広い空間を写し込むことができ、遠近感を強調したダイナミックは絵作りが可能になるのである。実際に撮影してみても、そのレンズ描写(性能)や画質の良好さに感心させられた。

 

【SPEC】

●カメラ形式:レンズ一体型コンパクト ●撮像素子サイズ:1/1.7型 ●有効画素数:1210万画素 ●搭載レンズ(35mm判相当):19~95mm ●ISO感度:80~6400 ●シャッター速度:1/20000~15秒(撮影モードにより異なる) ●AF方式(測距点数):TTLコントラスト方式(25点) ●連続撮影速度:30コマ/秒 ●ファインダー:- ●液晶モニター:チルト式3.0型・92.16万ドット ●動画記録:フルHD(1920×1080)対応 ●外形寸法(幅×高さ×奥行き):108.3×61.5×37.7mm(突起部除く奥行き28.0mm) ●質量(本体のみ):約209g ●参考価格:4万5370円

 

■EX-ZR4100の詳細はコチラ↓

豊富なメイクアップ機能で理想の自分に! 自撮りが楽しいコンパクトデジカメ「カシオ EXILIM EX-ZR4100」

 

 

【第4位】オリンパス Tough TG-5

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タフ性能だけでなく、画質や高度な撮影機能も魅力

広角端でF2.0を誇る明るいレンズを搭載し、新開発の高性能イメージセンサーや最新の高速画像処理エンジン「TruePic VIII」によって、従来以上の高画質を実現したタフネスコンパクトカメラ。映像にトラッキング情報を加えて高い臨場感が得られる「フィールドセンサーシステム」も採用する。さらに、充実したタフ性能をベースに、新たに耐結露も実現。また、堅牢性を重視したコンパクトデジカメでありながら「4Kムービー」などの動画撮影機能も備えている。

 

【選出理由】

単にタフ性能やアウトドア機能が優れているだけでなく、高画質の追求や、各種アクセサリーによる表現領域の拡大。そうした点が、Tough TG-5の大きな魅力である。画質面では、高速かつ高感度性能に優れた新開発の「Hi-speed裏面照射型CMOSイメージセンサー」と、同社のミラーレス一眼のフラッグシップモデル「OM-D E-M1 Mark II」と同じ画像処理エンジン「TruePic VIII」を採用。これにより、常用感度域での画質向上や、高感度時のノイズレベルをISO感度1段分改善することに成功(従来モデル「STYLUS TG-4 Tough」との比較)。さらに、マクロ写真の表現を広げる4つの撮影モード(顕微鏡、顕微鏡コントロール、深度合成、フォーカスブラケット)や、別売の2種類の接写用アクセサリー(LEDライトガイド LG-1、フラッシュディフューザー FD-1)からなる「バリアブルマクロシステム」の魅力も大きい。フィッシュアイとテレの2種類のコンバーターレンズも使用できる。

 

【SPEC】

●カメラ形式:レンズ一体型コンパクト ●撮像素子サイズ:1/2.33型 ●有効画素数:1200万画素 ●搭載レンズ(35mm判相当):25~100mm ●ISO感度:100~12800 ●シャッター速度:1/2000~1/2秒(夜景モードとAモードは最長4秒) ●AF方式(測距点数):TTLコントラスト方式(25点) ●連続撮影速度:約20コマ/秒 ●ファインダー:- ●液晶モニター:3.0型・約46万ドット ●動画記録:4K(3840×2160)対応 ●外形寸法(幅×高さ×奥行き):113×66×31.9mm ●質量(本体のみ):約250g(充電池、メモリーカード含む) ●参考価格:5万880円

 

■Tough TG-5の詳細はコチラ↓

トラッキング情報を記録できる“タフ”な相棒! 防水コンパクトデジカメ「オリンパス Tough TG-5」誕生

 

 

【第3位】富士フイルム instax SQUARE SQ10

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インスタントカメラでありデジタルカメラでもある

撮ったその場でプリントが楽しめる、インスタントカメラのinstax“チェキ”シリーズ。そのなかで、デジタルイメージセンサーと画像処理技術を初めて搭載したモデルが、この「instax SQUARE SQ10」だ。つまり、インスタント写真(プリント)が作れるだけでなく、多彩な画像編集や加工機能によって、撮影または画像再生中にいろいろな効果を生かした写真が作れ、自由にプリントできるのである。

 

【選出理由】

インスタントカメラは、撮影したその場でプリントが作れるカメラである。……が、「instax SQUARE SQ10」はデジタルカメラでもある。つまり、撮影画像をデジタルデータとして保存しつつ、必要に応じてプリントすることができるのだ。それゆえに、撮影時や撮影後の画像エフェクト(明るさ調整、ビネット、各種フィルター効果、など)によって、通常のインスタント写真では難しい多彩な表現が可能になる。もっとわかりやすく言えば、デジタルカメラと画像編集ソフトとプリンターを一緒に持ち歩いている……という状態なのである。これは実に楽しい!! そんな楽しい多機能カメラが約3万円で買えるのは実にウレシイ。

 

【SPEC】

●カメラ形式:ハイブリッドインスタントカメラ ●撮像素子サイズ:1/4型 ●記録画素数(ピクセル):1920×1920 ●搭載レンズ(35mm判相当):28.5mm ●ISO感度:100~1600(自動) ●シャッター速度:1/29500~1/2秒、バルブ(最長10秒) ●AF方式(測距点数):TTLコントラスト方式(中央) ●連続撮影速度:- ●ファインダー:- ●動画記録:- ●外形寸法(幅×高さ×奥行き):119×127×47mm ●質量:450g(フィルムパック、バッテリーを含む) ●参考価格:2万9000円

 

■instax SQUARE SQ10の詳細はコチラ↓

【作例多め】“撮り直しができる”新発想チェキ、富士フイルム「instax SQ10」を使い倒し!

 

 

【第2位】ペンタックス KP

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軽快かつ高品位なミドルクラス一眼レフ

内部構造の最適化により、薄型でコンパクトな携帯性に優れたボディを実現。新型CMOSイメージセンサーと、高速画像処理エンジン「PRIME IV」との組み合わせにより、ISO819200の超高感度撮影も可能にしている。また、イメージセンサーユニットを微細にずらしながら4回撮影して合成する超解像技術「リアル・レゾリューション・システム」を搭載。これにより超高精細な画像を得ることができる。

 

【選出理由】

ミドルクラス以上の一眼レフは大柄で重いものが多いが、携帯性や撮影時の負担を考えると、少しでも小柄で軽量なもののほうがありがたい。とはいえ、エントリークラスの製品だと、機能や仕様に不満が多くなるし、ボディの質感もあまり良くない……。だが、このKPは小型で軽量な設計ながら、ボディ素材に軽量で堅牢なマグネシウム合金を採用し、剛性感や高品位な材質感を実現している。そして、同社の35mm判フルサイズ機「K-1」譲りの、動体補正対応の超解像技術「リアル・レゾリューション・システム」も搭載。こういった高度な機能も搭載しているので、軽快な撮影だけでなく、本格的な高精細描写を追求する撮影にも威力を発揮する。さらに、グリップ部が簡単に交換できるグリップ交換システム(3タイプ)を採用しているので、使用レンズや撮影スタイルに応じてたボディカスタマイズが可能。こういった“趣味性”も、このKPの魅力である。

 

【SPEC】

●カメラ形式:レンズ交換式一眼レフ ●撮像素子サイズ:APS-Cサイズ ●有効画素数:約2432万画素 ●搭載レンズ(35mm判相当):- ●ISO感度:100~819200 ●シャッター速度(※は電子式):1/6000(※1/24000)~30秒、バルブ ●AF方式(測距点数):TTL位相差検出方式(27点) ●連続撮影速度:最高約7コマ/秒 ●ファインダー:一眼レフレックス式ファインダー(視野率約100%・約0.95倍) ●液晶モニター:チルト式3.0型・約92.1万ドット ●動画記録フルHD(1920×1080)対応 ●外形寸法(幅×高さ×奥行き):約131.5×101.0×76.0mm ●質量(本体のみ):約643g ●参考価格(ボディ):10万4480円

 

■ペンタックス KPの詳細はコチラ↓

最高感度ISO 819200で撮影条件を選ばない! グリップカスタマイズもユニークな「ペンタックス KP」新登場

 

 

【第1位】キヤノン EOS 9000D

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上位機顔負けの実力を備えたエントリーモデル

エントリークラスでありながら、ボディー上面に表示パネルと、2つの電子ダイヤルを搭載。高い視認性と操作性を実現した、本格志向ユーザー向けのモデルとなっている。また、同社のエントリークラスで初めて「デュアルピクセルCMOS AF」を搭載し、ライブビュー撮影時における高速なAFを実現。ファインダー撮影時においても、上位機「EOS 80D」と同じオールクロス45点AFを採用するなど、まさに上位機並の実力を備えた実力派エントリーモデルである。

 

【選出理由】

従来モデルのEOS 8000Dはもう1つのエントリーモデル「EOS Kissシリーズ」と異なり、エントリークラスながら上面に表示パネルと、前後に2つの電子ダイヤルを搭載する本格志向のモデルであった。EOS 9000DはそのEOS 8000Dの基本仕様を受け継ぎ(外観もほぼ一緒)、操作性だけでなく撮影機能も上位機並にレベルアップされている。オールクロス45点AFの搭載、ライブビュー時にCMOSセンサーの画素が撮像と位相差AFの両方を行う「デュアルピクセルCMOS AF」の採用、ファインダー撮影時に約2420万画素の高画素(RAW/JPEGラージ)で約6コマ/秒の高速連続撮影が可能……など、ミドルクラス並の性能なのである。上位機「EOS 80D」にも防塵・防滴対応や視野率100%の広いファインダー、約7コマ/秒の高速連続撮影など魅力的な部分はあるが、EOS 9000Dは多くの機能や仕様で追いついており、映像エンジンに関してはEOS 80Dよりも進化しているのだ。

 

【SPEC】

●カメラ形式:レンズ交換式一眼レフ ●撮像素子サイズ:APS-Cサイズ ●有効画素数:約2420万画素 ●搭載レンズ(35mm判相当):- ●ISO感度:100~25600(拡張:上限51200) ●シャッター速度:1/4000~30秒、バルブ ●AF方式(測距点数):TTL位相差検出方式(45点) ●連続撮影速度:最高約6コマ/秒 ●ファインダー:一眼レフレックス式ファインダー(視野率約95%・約0.82倍) ●液晶モニター:ワイド3.0型・104万ドット ●動画記録:フルHD(1920×1080)対応 ●外形寸法(幅×高さ×奥行き):約131.0×99.9×76.2mm ●質量(本体のみ):約493g ●参考価格(ボディ):10万1970円

 

■EOS 9000Dの詳細はコチラ↓

エントリー一眼の新定番! キヤノンEOS 9000DとEOS Kiss X9iはどちらを買うべき?