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2016/4/3 8:20

カーオーディオでもBOSEサウンドは健在か? マツダ×BOSE(ボーズ)の音質をオーディオ評論家がテスト

クルマの運転中、とくにひとりで運転をするときには、ラジオや音楽が欠かせない、という人は多いでしょう。自動車の車内は密閉性が高く、窓を閉め切れば音が外に漏れにくいので、周囲に気兼ねなく大音量で音楽を聴くことができます。多くの人にとって、車内は最も身近なプライベート空間ではないでしょうか。

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自分だけの空間で音楽を楽しむなら、サウンドにもこだわりたいもの。カー用品店では後付けのアンプやスピーカーを販売していますが、クルマの内部空間は車種によってスピーカーの取り付け位置が異なる特殊な環境です。もっとも良いのは、車種にあった専用設計のシステムを導入すること。

 

専用設計と聞くと、敷居が高いと思われる人も多いと思いますが、ボーズのカーオーディオなら、車種に応じた最適な音響設計を手軽に楽しめます。今回は、雑誌版GetNaviでおなじみのオーディオ評論家・野村ケンジさんに、ボーズのカーオーディオを体験して頂きました。

 

音響にこだわるボーズならではのカーオーディオ

ボーズは、数あるオーディオメーカーのなかでも、特に音響空間についてこだわりを持つメーカーとして知られています。設立初期に販売されたスピーカー「901」は、前面だけでなく背面にもスピーカーユニットを備え、壁の反射音を利用して音響空間を再現していました。その後もボーズは、独自の音響理論を追求しながら数々の製品を開発していきます。そして、そのこだわりはカーオーディオでも同様です。

 

クルマの中は車種によってまったく異なるレイアウトとなるため、ボーズではそれぞれの車種ごとにカスタムメイドのようにスピーカーの配置などを設計しています。そのため、ボーズのカーオーディオはプレオーダーによる工場取り付けのみで、ディーラーオプションや後付け用の製品は販売していません。

 

日本車メーカーでボーズを採用しているのは、マツダと日産の2社。車種に最適な音響設計を構築するために、ボーズは車の開発設計の段階から参加しています。

 

ボーズのカーオーディオについて説明して頂いたのは、同社のシニア マーケティング プログラム マネージャーである中口 豊さん。「ボーズの音響理念を表す3つのキーワードは、Tonal Balance(音色のバランス)、Spatial(音場空間)、Large Signal(音圧)。この3つの要素のバランスが取れた状態が、ボーズの目指す最適な状態なのです」

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↑中口さんからボーズの音響理念の説明を受ける野村さん

 

11基のスピーカーが奏でるボーズサウンド

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↑マツダ「アテンザ・セダン」

実際の車で、ボーズのサウンドを聴いてみたい!ということで、試乗したのは真っ赤なボディがスポーティな印象のマツダ「アテンザ セダン」。車内の前後左右に合計11基8chのスピーカーを装備し、車の中とは思えない広い音場が楽しめます。

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フロント側は、ツイーターとミドル、ウーファーの3way構成。リアのパッケージシェルフ部にも中高域用のスピーカーを装備しています。

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↑フロントドアのウーファー

 

↑リア部の中高域用スピーカー
↑リア部の中高域用スピーカー

 

ステレオ音声から5.1ch音声相当の音声を再生するバーチャルサラウンド機能の「Centerpoint」(センターポイント)や、内蔵マイクで走行ノイズを拾い、最適な音質に調整する「AUDIOPILOT」(オーディオパイロット)など、ボーズならではの高品質な機能を搭載してます。いずれもオン/オフを簡単に切り替えられ、再生する音源や好みに応じて自由に調整できます。

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まずは、用意されたAOR調の曲や、女性ジャズボーカルのデモ音源を試聴して、音質やバーチャルサラウンドの効果を確認してみました。Centerpointなどをすべてオフにした状態では、音声が前方に定位。前方のステージから音楽が聴こえるような臨場感のあるサウンドを楽しめます。

 

続いてCenterpointをオンにすると、サイドやリアスピーカーの音が強調され、広い音場に変化します。「ボーズらしい空間の広がりを感じるサウンドで、ひと昔前と比べると、DSP(音の信号をデジタル処理する技術)がずいぶん良くなったという印象。カーオーディオの進歩を感じますね」(野村さん)

↑中口さんの運転でドライブへ出発
↑中口さんの運転でドライブへ出発

 

アニソンに包み込まれる至福のひととき

続いて野村さんが持参したポータブルオーディオから、Bluetooth伝送で音楽を再生してみました。CenterpointやAUDIOPILOTはすべてオフの状態にしています。

 

最初に聴いたのは、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDによるTVアニメ「トリニティセブン」楽曲のリミックス集「trinity heaven7: MAGUS MUSIC REMIXES」収録の「BEAUTIFUL=SENTENCE(IS IT A BEAUTIFUL WORLD?)」。アシッドジャズのようなアンビエントなサウンドに、畳み掛けるように歌う2人の女性声優のツインボーカルが印象的な楽曲です。

 

↑車内でじっくり音を聴く野村さん
↑車内でじっくり音を聴く野村さん

「この曲はアナログシンセを使うなど音作りにもこだわっていますが、60Hzくらいの低音もしっかり出ています。2人のボーカルをしっかり描き分けているので、ハモリのズレも分かりやすいですね」(野村さん)

 

続いて、同じくTECHNOBOYS PULCRAFTによる楽曲「打ち寄せられた忘却の残響に」 を再生。この曲は、TVアニメ「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」のED主題歌で、シンガーの大竹佑季をフィーチャーした浮遊感のあるサウンドが特徴です。今度はCenterpointとAUDIOPILOTをオンにして、先ほどとの音色の違いも確かめてみました。

 

「Centerpointをオンにすると、バーチャルサラウンドの効果で音場が広がり、身体ごと包み込まれるようなサウンドに変化しましたね。楽曲に応じて使い分ければ、より音楽を楽しめそう」(野村さん)

 

マツダ車の場合、ボーズのカーオーディオを選択すると、費用は約7~8万円ほど。「純正のオーディオシステムはコストカットの影響を受けやすく、クラスによっては音質面でやや不満を覚えることもあるので、新車を購入する際、もし余裕があればボーズのカーオーディオを選択肢に入れてみるのもいいでしょう。気兼ねなく大音量で音楽を楽しめるプライベートなオーディオルームを導入すると考えると、その価値はあると思います」(野村さん)。

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【URL】

ボーズ http://www.bose.co.jp/

ボーズオートモーティブ http://www.bose.co.jp/jp_jp?url=/automotive/

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