ミラーレス一眼のなかでも、入門機は特に豊富な選択肢があり、各社とも1〜2年ごとにモデルチェンジを行っています。本記事では、パナソニックと富士フイルムの現行モデルをご紹介しましょう!
※「画質」は、ISO感度と絞り値、焦点距離を揃え、露出とホワイトバランスはオートで撮影して評価。「AF」は、カメラに向かって走るオモチャの電車をAF-Cモードで連写して評価。「電子シャッター」は、高速な扇風機を撮影することで、動体歪みの発生具合をテストしました。スジが多く写るものほど歪みが生じがちです
【私が評価しました!】
カメラマン 永山昌克さん
雑誌やWEBで撮影と執筆を行います。休日は、父としてミラーレス一眼で息子たちの成長記録を撮影。
【その1】
さらに自分撮りを強化した極小マイクロミラーレス
パナソニック
LUMIX GF10/GF90
実売価格9万5130円(ダブルレンズキット)
昨年発売のGF9の後継機。180°反転するチルト式タッチパネル液晶などを受け継ぎつつ、自分撮り機能を強化。夜景をバックにした自分撮りに対応するモードやスリム効果などが利用可能になりました。ボディは、オレンジのほか、ホワイトやブラックも用意します。
【SPEC】
●撮像素子:4/3型、有効1600万画素MOSセンサー ●常用最高感度:ISO25600 ●レンズマウント:マイクロフォーサーズ ●モニター:3.0型、約104万ドット、チルト、タッチ対応 ●EVF:非対応 ●大きさ・重さ:W106.5×H64.6×D33.3㎜・約270g
画質:★×3
画素数こそ少なめだが発色や階調は良好
クリアな発色と滑らかな階調性、低ノイズな高感度画質を実感。少なめの画素数が惜しいです。
AF:★×5
コントラストAFでも良好なテスト結果
合焦率は96%と優秀。コントラストAFで、顔・瞳認識AFや追尾AFにも対応します。
電子シャッター:★×4
歪みはやや見られるものの、用途に応じて切り替え可能
動体歪みの度合いは普通。撮影メニューから、メカ/電子シャッターの切り替えができます。
【プロのイチ押し機能!】
スマホ感覚の美肌モード
顔認識と連動した美肌モードやスリムモードを搭載。自分撮りをいっそう際立たせられます。
【その2】
クラシカルデザインで4K動画撮影にも対応
富士フイルム
X-A5
実売価格7万2080円(レンズキット)
APS-C型センサーを搭載するXシリーズ最廉価機。レトロな雰囲気漂うデザインを受け継ぎながら、新たに像面位相差AFに対応。発色や高感度画質なども進化している。タッチ操作もサポートするほか、4K動画撮影機能やBluetoohでのスマホ連携機能も備えます。
【SPEC】
●撮像素子:APS-Cサイズ、有効2424万画素CMOSセンサー ●常用最高感度:ISO12800 ●レンズマウント:Xマウント ●モニター:3.0型、約104万ドット、チルト、タッチ対応 ●EVF:非対応 ●大きさ・重さ:W116.9×H67.7×D40.4㎜・約361g
画質:★×4
大きな印刷にも適した高解像と鮮やかな色
彩度とシャープネスを適度に高めた見栄え重視の画質。A3印刷に耐える解像感もあります。
AF:★×3
瞳AFを使えるが動体追尾はもの足りない
AFは位相差を併用するハイブリッド式。今回の条件では合焦率75%とあまり振るわず。
電子シャッター:★×2
歪みがやや目立っており高速で動く被写体は不向き
歪みが大きめなので、高速で動く被写体には注意。その場合はメカシャッターを使いましょう。
【プロのイチ押し機能!】
光量調整に長けたフラッシュ
内蔵ストロボは、スーパーiフラッシュ対応。シーンに応じて自然な光量に調整されます。
第1号機の発売から10周年でますます勢いにのるミラーレス一眼。機能の進化も著しく、目が離せませんね! 今回紹介したエントリーモデルよりもワンランク上のミドルクラスをお探しであれば、こちらの記事をチェックしてみてください。