AV
テレビ
2018/8/20 19:00

格安製品は本当に買い? 「5万円台の4Kテレビ」など7製品をプロが〇✕ジャッジ

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。

 

ここでは、4K液晶テレビやスマートスピーカー、ワイヤレスイヤホンなど、人気のカテゴリから格安品をピックアップ。いずれも画質や音質といった基本性能が高いため、判定が難しくなりました。テクニカルライターの湯浅さんが判定します。

 

【○×判定した人】

テクニカルライター/湯浅顕人さん

AV機器やPC関連に精通。画質や音質だけでなく、操作感や使い勝手の細かいところまでチェックしました。

 

AV機器メーカーならではの高いクオリティを実感した

オーディオ&ビジュアルの最注目アイテムは、FUNAIが送り出した50V型の4K液晶テレビ。実売価格はなんと、ドン・キホーテの最新機種よりも5000円以上も安いです。しかし、画質はそれを凌駕するレベルで、さらにリモコンの操作性なども強いこだわりが感じられます。AV機器メーカーの手がけた製品だと実感できました。

 

そのほかでは、名門ブランドJBLのBluetoothスピーカーとイヤホンのクオリティが際立っていました。前者は約4000円、後者は約2000円とかなりリーズナブルな価格ですが、音質はさすがJBL。有象無象のオーディオ製品とは格が違います。スタイリッシュなデザインや、カラーバリエーションの豊富さもメリットで、いずれも非常に魅力な製品といえます。

 

【その1】先進の高画質・高音質技術を搭載し5万円台前半の驚安価格を実現!

FUNAI

FL-50U3010

実売価格5万3784円

シンプルな機能で価格を抑えた50V型液晶テレビ。高画質技術「4K クリアピクスリマスター」や3D音声技術「Sonic Emotion PREMIUM」など、先進の機能を搭載します。チューナーを2基備え、外付けHDDに裏番組録画が可能。

 

↑リビングでも寝室でも映えるムダのないデザイン。スタンドやベゼルがスリムなので、設置場所を必要以上に取らなくて済みます

 

<売れ筋格安4Kテレビ スペック比較>

世は格安4Kテレビ戦国時代。ドン・キホーテ(情熱価格PLUS)の最新機種や、ハイセンスのエントリーモデルと、各スペックを比べてみた!

FUNAI

FL-50U3010

実売価格5万3784円

チューナー数:2  、音声最大出力:20W、HDMI端子:4、ネット動画:非対応、サイズ:約W1123×H700×D225mm、質量:約10.2kg

 

情熱価格PLUS

LE-5001 TS4KH-BK

実売価格5万9184円

チューナー数:2、音声最大出力:20W、HDMI端子:3、ネット動画:非対応、サイズ:約W1125×H705×D244mm、質量:約11.9kg

 

ハイセンス

HJ50N5000

実売価格6万4120円

チューナー数:2、音声最大出力:20W、HDMI端子:4、ネット動画:対応、サイズ:約W1118×H666×D240mm、質量:約14.6kg

 

【Check!】

画質:〇

地デジ放送(イメージ)

 

4K変換後(イメージ)

 

高精細かつ色鮮やかな画質

「クッキリした精細さと色彩の鮮やかさで『4K』を実感できました。視野角も広いため、部屋のどこからでも快適に視聴可能です」

 

操作性:〇

 

ボタンを気持ち良く押せる

「リモコンのボタンにはクリック感があり、気持ち良く確実に押せます。配置もわかりやすく、あまり持ち替えずに使えました」

 

音質:×

↑シネマ

 

ミュージック

 

広がりや低音の迫力に欠ける

「音量は十分ですが、広がりや低音の迫力に欠けます。『シネマ』や『ミュージック』などコンテンツに合わせた音声モードは秀逸」

 

総評

「省略されているのは無線LANや内蔵HDDなどの付加機能。それらが不要な人なら、外付けスピーカーで音を強化すればバッチリです」

 

【その2最小限の設置スペースでPCなどの音をグレードアップ

TaoTronics

TT-SK018

実売価格2699

PCやスマホ、テレビの音を強化する、ワンボディタイプのバースピーカー。45mm径ドライバーユニットを2基搭載し、クリアな音質と広大なサウンドステージを実現します。幅約40cm、高さ約6cmの小型サイズで、設置の自由度も高いです。

SPEC●実用最大出力:6W(3W×2)●インピーダンス:4Ω●再生周波数帯域:90Hz〜20kHz●接続端子:DC入力×1、USB×1、マイク出力×1、ヘッドホン出力×1ほか●サイズ/質量:約W400×H55×D60mm/約4645g

↑テレビの音質強化にもうってつけ。サウンドに迫力と深みが出るだけでなく、人の声が聞き取りやすくなり、報道番組の視聴も快適になります

 

【Check!】

音質:〇

音が力強く迫力を感じた

「PCの内蔵スピーカーと比べて、サウンドが劇的に向上しました。ひとつひとつの音が力強く、低音にも迫力を感じられます」

 

サポート:×

マニュアルの説明が不親切

「同梱のマニュアルは、マイク端子の役割や電源接続の説明などが不十分。直感的にも使えますが、少し不親切に感じました」

 

設置性:〇

USB経由で電源を取れる

「電源はPCなどのUSB端子から取れるため、ACアダプターが不要で駆動できるのが便利。家中どこへでも持ち運んで使えます」

 

総評

「最小限の専有面積で、PCやテレビ、スマホの音質をグレードアップできる点は評価できます。側面の大型音量ツマミが使いやすかったです」

 

【その3】豊富なインターフェースを備え様々なメディアを再生できる

 

DBPOWER

PJ06

実売価格7360円

1500ルーメンの明るさとフルHD解像度を実現する小型プロジェクター。USB、HDMI、SDカードなどの端子を備え、PCやスマホ、ゲーム機などの映像・音声を出力できます。ビジネスシーンでプレゼンのお供としても活躍します。

SPEC●投写画面サイズ:32〜176インチ(推奨120インチ)●投写距離:約1〜5m●アスペクト比:4:3、16:9●LEDライト寿命:5万時間以上●コントラスト比:最大2000:1●サイズ/質量:W187×H77×D149mm/950g

 

【Check!】

画質:×

輝度が暗いため映像が見にくい

「スペックは1500ルーメンですが、投光の輝度がやや暗めに感じられました。日中や、照明の点いている部屋では、映像が見づらいです」

 

拡張性:〇

接続端子を豊富に備える

「HDMI端子のほか、USBメモリやSDカード内の映像・音声・写真を再生可能です。イヤホン端子から外部スピーカーへの出力も対応」

 

設置性:〇

リモコン受光器を前後に搭載

「本体正面(写真)と背面の両方にリモコンの受光器を搭載。自身の前方に設置しても後方に設置してもスムーズに操作できて便利です」

 

総評

「コンパクトながら本体にスピーカーを内蔵するため単体で使用できるのが◎。真っ暗な部屋で専用スクリーンに投射して使うぶんには、画質も及第点です」

 

【その4】「Alexa」のスキルを活用できコンパクトながら音質も上々

Anker

Eufy Genie

実売価格3980円

Amazonの音声アシスタント「Alexa」対応のスマートスピーカー。「アレクサ」と話しかけて、音楽の再生、ニュースやスケジュールの読み上げ、スポーツ結果の確認などが行えます。同ブランドのスマート家電も音声での操作が可能となります。

SPEC●電源:AC●実用最大出力:2W●Wi-Fi:2.4GHz帯●付属品:AUXケーブル(1.5m)ほか●サイズ/質量:約W90×H48.5×D90mm/約258g

 

↑同ブランドでは、エアコンや照明器具などの家電を今後展開します。本機を使って、これらの音声操作が可能となる予定です

 

【Check!】

音質:〇

厚みと迫力のある360°サウンド

「手のひらに乗るほどコンパクトサイズのスピーカーながら、音には厚みと迫力がありました。音が360°に広がり、部屋中に届きます」

 

機能性:〇

できることは上位モデルと同等

「Alexaの音声アシスタント機能すべてに対応。情報を検索したり、音楽ストリーミングを楽しんだりと、できることは上位機と同等です」

 

拡張性:×

BTスピーカーとしては使えない

「Bluetooth機能は非搭載。スマホ内の音楽を本機で聴いたり、本機から高音質BTスピーカーに転送して聴いたりはできません」

 

総評

「機能は他のAlexaスピーカーと同等で、音質も文句なし。ただ、マイクの感度が悪いのか、大きな声を出さないと正しく反応しないという難点も」

 

【その5】手のひらサイズの軽量モデルながら広がりのある音を鳴らす

JBL

JBL GO 2

実売価格4190円

手のひらサイズで184gの超軽量設計を実現。独自の40mm径フルレンジスピーカーとパッシブラジエーターを内蔵し、サイズを超えた広がりと奥行きのあるサウンドを鳴らす。連続再生は最大約5時間。全12色のカラバリを揃えます。

SPEC●Bluetooth:ver.4.1●対応コーデック:SBC●実用最大出力:3W●再生周波数帯域:180Hz〜20kHz●充電:約2.5時間●サイズ/質量:W71.2×H86×D31.mm/184g

 

↑本体側面に備えられたヘッドホン端子とUSB端子はキャップで保護されており、水没時も安心。有線接続による音楽再生にも対応します

 

【Check!】

音質:〇

音に広がりがありボーカルはクリア

「一点から音が出ている感じはなく、きちんと広がりをもって聴こえます。ボーカルのクリアさも際立っていました。低音は控えめです」

 

機能性:〇

完全防水で利用シーンが広い

「水没にも耐えるIPX7防水で、浴室やビーチなど利用シーンが広いです。コンパクトなのでキッチンでも作業の邪魔になりませんでした」

 

操作性:×

ボタンの反応がいまひとつ

「操作ボタンは強く押し込まないと反応しません。曲送りの操作は再生ボタン2度押しですが、多用するので専用ボタンが欲しかったです」

 

総評

「安価でカラバリが多彩なので、色違いでたくさん揃えるのも楽しいです。キッチンや浴室、寝室など使う部屋の数だけ購入するという贅沢もできそう!」

 

【その6】快適な装着感に加えて定位に優れた迫力のある音も魅力

 

JBL

ENDURANCE RUN

実売価格2030円

独自のイヤチップ構造を採用し、長時間の激しい運動時にも落下を防いで、快適な装着感でリスニングを楽しめるインイヤーイヤホン。IPX5相当の防水に対応し、雨天時や多く汗をかいたときでも安心して使えます。カラバリは全4色。

SPEC●ドライバー型式:8.2mm径密閉ダイナミック型●再生周波数帯域:20Hz〜20kHz●出力音圧レベル:100dB/mW●インピーダンス:16Ω●プラグ:3.5mm径4極ステレオミニ●ケーブル長:約1.2m●質量:約20g

 

↑人間工学に基づいた形状と素材を採用したイヤチップで、フィット性は抜群。本格的なスポーツ中のリスニングも快適です

 

【Check!】

音質:〇

迫力があり定位感も抜群

「定位感が高く、楽器の位置や移動をはっきり感じられました。低音はずっしりとした迫力。音の輪郭がもう少しクリアならなお良かったですね」

 

装着感:〇

耳かけスタイルに合うイヤピースを用意

「ケーブルを耳穴から垂らすほか、耳にかけるスタイル(上)でも装着可能です。それぞれに合うイヤピースを同梱します」

 

操作性:×

リモコン操作が限定される

「リモコン操作は再生と一時停止のみ。音量調整や曲送りの機能も欲しかったです。ただ、ハンズフリー通話や音声アシスタント利用に対応します」

 

総評

「価格をはるかに超える音質は、さすがJBL。イヤチップは確実にフィットして抜け落ちないだけでなく、柔らかい素材のため装着感も良好でした」

 

【その7】装着感や操作性に優れスポーツ時の使用も快適

TaoTronics

TT-BH035

実売価格2000円

高音質コーデックのAACに対応し、iPhoneの音楽をクリアなサウンドで楽しめます。DSPノイズキャンセリング機能や、最新のMEMS技術を用いたマイクの搭載により、騒音のある環境でも快適にハンズフリー通話可能です。

SPEC●Bluetooth:ver.4.2●対応コーデック:SBC、AAC●防水:IPX4相当●バッテリー容量:110mAh●連続再生:6〜7時間●充電:1〜2時間●アンテナ素材:セラミック●質量18.1g

 

↑ハウジングにマグネットを内蔵。使用しないときは2つのイヤホンをくっつけて首にかけられ、落下の心配がありません

 

【Check!】

音質:×

音がこもりがちで輪郭の際立ちがない

「音の広がりや低域の迫力はそれなりですが、少しこもりがちなのが気になりました。クッキリとした輪郭の際立ちはいまひとつです」

 

装着感:〇

どんな人の耳にも合う

「イヤピースとイヤフックは柔らかく、肌触りが心地良いです。それぞれ3サイズを同梱し、耳の形状に合うものを確実に選べます」

 

操作性:〇

手探りでも操作できる

「リモコンのボタンが大きくて、ストロークも深めなので、手探りでも確実に操作できます。音量調節や曲送りなども行えました」

 

総評

「耳触りの良さに加えて、ケーブルもフラットで軽いため、長時間の装着でも疲れません。音質より装着感や操作性など機能面を重視する人にオススメです」