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2019/10/16 21:02

Beatsの人気モデル「Solo」がついにノイキャン対応に! プレジデントが新製品の魅力を語る

Beats by Dr. Dreが、人気のシリーズに独自の高精度なアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載した新しいヘッドホン「Beats Solo Pro Wireless」を発表しました。発売は10月30日。価格は2万9800円(税別)になります。

↑コンパクトなオンイヤースタイルのノイズキャンセリングヘッドホン「Beats Solo Pro Wireless」がラインナップに加わりました

 

今回は特別にBeats by Dr. Dreのプレジデントであるルーク・ウッド氏に、約3年をかけて開発してきた新製品の誕生秘話をインタビューする機会を得ました。ウッド氏のコメントを交えながら新製品のBeats Solo Pro Wireless(以下:Solo Pro)の特徴を紹介したいと思います。

↑Beats by Dr. Dreのプレジデント、ルーク・ウッド氏

 

Soloシリーズ初のアクティブ・ノイズキャンセリングヘッドホン

Solo Proは従来のSoloシリーズと同じオンイヤースタイルのBluetoothワイヤレスヘッドホンです。カラーバリエーションはブラック/アイボリー/グレイのほか、ミュージシャンのファレル・ウィリアムズ氏とのコラボレーションカラーである「More Matte Collection」としてダークブルー/レッド/ライトブルーを合わせた6色が展開されます。

↑彩り豊かな6色のカラーバリエーション

 

↑パッケージも一新。ダークブルー/レッド/ライトブルーの3色はファレル・ウィリアムズ氏とのコラボレーション“More Matte Collection”として発売

 

「新しいSoloシリーズはすべてが一新されています」と、ウッド氏はBeatsにとって本機が多くのことに挑戦した重要なヘッドホンであることを強調しています。

 

デザインは2016年に発売されたBeats Solo 3 Wirelessからまた大きく変更されています。ヘッドスライダーにはアノダイズ処理を施したアルミニウムを採用したことで剛性と質感を向上。柔軟なヘッドバンド、厚みや肌と触れる面積を拡大して装着感を高めたイヤーパッドは、頭に装着した時に最適なクランプ圧(側圧)が得られるように設計されています。

↑アルマイト加工処理を施したアルミニウムのヘッドスライダーが贅沢な質感

 

↑やわらかなイヤークッションを採用。オンイヤースタイルのヘッドホンとしての装着感を高めています

 

↑左がSolo 2 Wireless、右が初代のSolo。デザインが大きく変わりました

 

素材や形状をブラッシュアップした振動板を採用する40mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載。ハウジングは密閉型としました。

 

Solo 3 Wirelessと大きく異なる点は、Beats独自の高精度なアクティブ・ノイズキャンセリング技術である「Pure ANC」が追加されたことです。

 

オーバーイヤースタイルのヘッドホン「Beats Studio 3 Wireless」に初めて搭載した機能をオンイヤースタイルのヘッドホンである本機に最適化して搭載したことによって、イヤーパッドによるパッシブな遮音効果とともに高いノイズキャンセリング性能を実現しています。Pure ANCの機能は、ユーザーがSolo Proを使用している環境のノイズをヘッドホンが検知して、自動的に消音効果を最適なレベルに調節してくれるところにも大きな特徴があります。

 

Apple H1チップを搭載

Solo Proにもアップル独自の最新オーディオ用SoCである「Apple H1」チップが搭載されています。Apple H1チップはiOSデバイスとのワンタッチペアリングを実現するだけでなく、Android系のスマートフォンやデジタルオーディオプレーヤーと接続して使う場合にも安定した接続性能、高度なパワーマネージメントを実現するSoCであるとウッド氏が説明しています。

 

iOS 13を搭載したiPhoneやiPod touch、iPadOSを搭載するiPadと、Apple W1、H1チップを搭載するBeatsのヘッドホンやイヤホン、AppleのAirPodsとの組み合わせであれば、Bluetooth接続によるペアリスニングが楽しめる「オーディオ共有」の機能には要注目です。またSolo Proもハンズフリーで「Hey Siri」が使えます。

 

自然なバランスのTransparency=外音取り込み機能

Solo ProにはBeatsのヘッドホンとして初めてTransparency(=外音取り込み)機能が搭載されました。本体に内蔵するマイクで周囲の音を取り込み、リスニング中の音楽と自然なバランスを保ちながらミックスして聞き取れるようにすることで、より安全なアウトドアリスニングを楽しむことができます。ウッド氏は「音楽リスニングに集中したいときにはPure ANCを、街中で歩きながら音楽を聴く時にはTransparencyをうまく使い分けて欲しい」と話しています。

 

左側イヤーカップの側面に配置されたボタンはシングルクリックでPure ANCとTransparencyが切り替わります。ダブルクリックにより両方の機能のオン・オフを一度に切り替えることも可能です。

↑左イヤーカップ側面にノイズキャンセリングとTransparencyの切り替えスイッチを搭載しました

 

右側イヤーカップの側面はフラットなリモコンパネルになっています。中央部分をクリックすると音楽の再生・一時停止、スキップバック・フォワードになり、パネルの上下クリックが音量のアップダウンに割り当てられています。直感的な操作感はさすがBeatsのヘッドホンです。

↑右イヤーカップ側面がボタンリモコンになっています

 

本体はコンパクトに折りたためる3Dフォールディング機構になっていて、パッケージに付属するポーチから取り出してヘッドホンを展開すると自動的に電源がオンになります。反対に折りたたむと電源がオフになる仕様としました。物理的な電源ボタンは搭載していません。

↑本体はコンパクトに折りたためるコラプシブル設計

 

本体に内蔵するバッテリーはPure ANC、またはTransparency機能をオンにして使った場合で最大22時間、両方をオフにすると最大40時間の音楽リスニングが可能になります。ヘッドホンを展開したまま肩に乗せて身につけている際にも電源はオンのままですが、音楽を再生しなければバッテリーの消費を最小限に抑えるように設計されているそうです。バッテリーのチャージはLightningケーブルで行う仕様。Beats独自のスピードチャージ機能Fast Fuelを使うと10分間で最大3時間の音楽リスニングが楽しめるだけのバッテリーが充電できます。

↑充電用にはLightning端子を装備。Fast Fuelによる急速充電にも対応しました

 

抜群の消音性能!バランスの良いサウンドも満足

筆者も発売前のSolo ProをiPhone 11 Proにペアリングして、いち早く試す機会を得ました。Bluetoothのオーディオ信号伝送は抜群の安定感です。サウンドも長時間のリスニングを疲れることなく楽しめるバランスの良さが魅力的でした。特にボーカルや楽器の音は輪郭線がとても明瞭に感じられるほど、解像度が高く歪みのないクリアな見晴らしが得られます。そして筆者がこれまでに試してきたオンイヤースタイルのヘッドホンのなかではトップクラスと言えるほどに、明瞭度が高くスピード感の豊かな低音再生も特筆する価値ありです。

↑筆者もさっそくSolo Proのサウンド、ノイズキャンセリング性能を試してみました

 

↑本体が開いた状態であれば、肩に乗せている間も電源はオンのままですが、音楽を再生していなければバッテリーの消費を最小限に抑えて長時間駆動を可能にします

 

Pure ANCをオンにして音楽を再生すると電車の走行音がほとんど聞こえなくなるほど消音効果は強力です。それでいてアクティブ・ノイズキャンセリングヘッドホン特有の、機能をオンにした直後に耳をぐっと塞ぎ込むようなプレッシャーはほとんど感じられませんでした。例えば飛行機の中で長時間の映画鑑賞を楽しむ際にもよいパートナーになってくれると思います。

 

唯一気になった点はケーブルによる有線リスニングに対応していないことです。ウッド氏によると、これまで独自にSoloシリーズのユーザーに使用傾向をリサーチしてきたところ、ヘッドホンを購入後にケーブルを1度も使ったことがないという声も返ってきたことから、Solo Proではケーブルを添付しないことを決めたそうです。ただし、発売後の反響次第ではオプション品のアクセサリーで対応することも検討の土台に乗るかもしれません。

 

ウッド氏は新しいSolo Proの発売に向けて「Beatsのヘッドホンの中でも最も人気の高いSoloの名前を冠した、“まったく新しいヘッドホン”をぜひ多くの音楽ファンに楽しんでもらいたい」と意気込みを語ってくれました。

 

ウッド氏へのインタビューの詳細と、Solo Proのハンズオンレビューは発売日までに機会を改めてお届けしたいと思います。

 

【ギャラリー(GetNavi webでご覧いただけます)】

 

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