自作、平面駆動ヘッドホン「水面」が新設計アルミ切削ハウジングに変身
ヘッドフォン祭で活動を続けるユーザーグループ「Music with 規格外」で、平面駆動型ヘッドホンの自作を続けるKeiさんの新作は、何とアルミ削り出しハウジングに収まった円形ボイスコイルの新作。振動板も和紙からポリプロピレンに変更してシングル駆動を採用しています。アルミ削り出しハウジングはコストが掛かりそうですが、中国に発注したのでしょうか? エッ、CNCフライス(コンピュータ制御装置を持つ切削加工機)を買った!? 大きくて、うるさくて、高価なのに、趣味の範囲を超えた気合いの入りようです。

指が切れそうなほどエッジの立った重量級のハウジングを装着してみると重いのですが、柔らかいイヤーパッドのおかげで違和感はありません。振動板の両側から棒状のマグネットで挟み込んでいた従来のプッシュプル方式よりも、円形のコイルを採用して片面だけにマグネットがあるシングル方式の能率面で不利だと思ったのですが、こちらの方が大音量再生ができて低域も伸びていました。音色はウォームでなめらか。空気感よりも音の厚みが感じられました。

遂に静電型も自作が登場! 湊屋「震電」はヘッドホンコンテスト2位の実力派
「Music with 規格外」に展示されたもう1台の平面駆動式ヘッドホン「震電」は、なんと“静電型”でした。作った湊屋さんは大学4年生で、静電型ヘッドホンの基板のキットや作り方の同人誌などを発行するなど積極的な活動をおこなっています。今回、製作した「震電」をベースに自作した「震電改」はフォスター電機とフジヤエービックが開催した第1回「イヤホン・ヘッドホン自作コンテスト」のヘッドホン部門で2位になった完成度を誇ります。ちなみに1位は「Music with 規格外」の主催者が製作した「アベンジャーズ」でした。

2日目に届いた専用の真空管アンプに接続して聞いてみると、1日目よりも高音質に変身していました。中域に厚みがある音で、静電型らしい左右の広がり感、音の粒立ちのよさもあります。振動板にはレスキューシートを使っているという話ですが、それでもこんなにいい音が出せるのかと驚きました。電極は基板を起こして、ハウジングは樹脂製のものを外注するなどの工夫で、完成度の高いヘッドホンになっていました。次回はヘッドバンド周りを改良して欲しいところ。あと真空管アンプ制作者のお話しも聞きたいですね。
【ギャラリー(GetNavi webでご覧いただけます)】
力作揃いのヘッドホン分野ですが、イヤホンの方にも見逃せない新作がたくさんありましたので、次回はイヤホン編としてお届けします。お楽しみに!