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2019/11/13 18:40

ヤマハがついに本気を出した! 耳に優しい音を再生するワイヤレスイヤホンを一気に5機種発表

AV機器メーカーとして知られているヤマハは、世界最大の総合楽器メーカーでもあります。音と音楽のスペシャリストが、そのノウハウを活かしたワイヤレスイヤホン2タイプ5モデルを発表しました。ターゲットは20代〜30代で、若い世代の耳を育んでいきたいという思いが込められているとのこと。さまざまな要因から、イヤホンで再生される音が加工され、原音から遠ざかるのを阻止して本物の音「TRUE SOUND」をユーザーと分かち合うことを目標にしているそうです。

 

ラインナップは完全ワイヤレス型の「TW-E7A」(予想実勢価格約2万4000円)「TW-E5A」(予想実勢価格約1万5000円)「TW-E3A」(予想実勢価格約1万円)と、ネックストラップ型の「EP-E50A」(予想実勢価格約1万5000円)、「EP-E30A」(予想実勢価格約5000円)となっています。発売時期は上級モデルの「TW-E7A」と「EP-E50A」が来年2月、それ以外のモデルが今年の12月を予定しています。

↑完全ワイヤレスイヤホン「TW-E7A」(ブラック)

 

↑一気に5モデルが発売予定とヤマハの本気度が感じられます

 

↑製品は性能と機能から3段階のグレードに分けられています

 

フラッグシップモデルの「TW-E7A」は、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載。クアルコムのTWS+での接続が可能で、高い接続安定性と長時間駆動ができます。ドライバーは6.2mm径のダイナミック型で、再生周波数帯域は20Hz〜20kHz。連続再生時間はノイズキャンセリングONで5時間、OFFで7時間。防水性能はIPX5相当、ワイヤレス充電「Qi」に対応、後述のリスニングケア機能を搭載しています。コーデックはSBC/AAC/aptXに対応。カラーはブラックとホワイトの2色。

↑楽器を思わせる曲線的なフォルムを採用した「TW-E7A」

 

スタンダードモデルの「TW-E5A」は、E7Aからノイズキャンセリング機能を取り除き、ワイヤレス充電「Qi」にも非対応。連続再生は約7時間です。カラーはスモーキーブルー、スモーキーピンク、ブラック、ホワイトの4色で、E7Aとはデザインが多少異なります。

↑「TW-E5A」(スモーキーブルー)

 

エントリーモデルの「TW-E3A」は、6mmのドライバーを採用、連続再生約6時間となっています。デザインと素材が上位モデルとは異なります。カラーはE5Aと同じ4色です。

↑「TW-E3A」(ホワイト)

 

ネックストラップ式は2種類をラインナップ。上位モデルの「EP-E50A」は、E7Aと同様のアクティブノイズキャンセリング機能を搭載します。9mm径のダイナミック型ドライバーを搭載。連続再生時間はノイズキャンセリングONで9時間、OFFで11時間。コーデックはSBC/AAC/aptXに対応。カラーはスモーキーブルー、スモーキーピンク、ブラック、ホワイトの4色になります。

↑「EP-E50A」(スモーキーブルー)

 

「EP-E30A」はノイズキャンセリング機能非搭載で、8.6mm径のダイナミック型ドライバーを採用。コーデックはSBC/AACに対応、連続再生時間は14時間、カラーはE50Aと同じ4色です。

↑「EP-E30A」(ホワイト)

 

SAFE LISTENING思想を具現化した「リスニングケア」

音楽を安全に楽しむことをテーマにどうすればいいかを考えるためSAFE LISTENINGを立ち上げた須山歯研代表の須山慶太氏が登壇して、ポータブルオーディオを安全に楽しむための注意点について講演しました。そのなかで、音量についてはスピーカーと違ってイヤホンは音漏れがないため、子供が大音量で聞いていても周囲の大人が気付かずに20年後、30年後に悪影響が出る恐れがあることを指摘。単に音量を下げて小さな音で聞くのではなく、音楽が本来、再現されるべき音量で聞くことを推奨したいと語りました。

↑セーフリスニング事務局/須山歯研代表の須山慶太氏が講演

 

↑須山氏は2010年からセーフリスニング活動を開始

 

↑WHO(世界保健機関)も2019年に、1週間に許容できる音圧と時間は80dBで40時間までと勧告しました

 

ヤマハは、その対策として「リスニングケア」を提唱しました。これは音が小さいと低音の迫力がないのでつい音量を上げたくなる原因を追及。音量によって人間の耳の感度が周波数ごとに異なることに着目して、どの音量でもフラットなバランスで音が聞こえるように4バンドEQを使って、周波数特性を補正しています。これによって小音量再生時も低音がキチンと聞こえ音量を上げなくても音楽を楽しめるそうです。今回、発売される全製品にリスニングケア機能が搭載され、スマホ専用アプリを使えば、その効果をON/OFFして確認できます。

↑音圧と耳の感度の関係を示す等ラウドネス曲線を参考にEQの補正カーブを決定

 

エントリーモデルは爽やかでスッキリした音

発表会で試聴可能だったモデルは完全ワイヤレスが「TW-E3A」でネックストラップ型は「TW-E30A」のみ。どちらもエントリーモデルで、予想実勢価格約1万円と5000円というハイコスパを実現しているもので、音質にはそれほど期待していませんでしたが、ドライバーの口径が大きい「TW-E30A」の低音の量感がかなりあり、リスニングケアの恩恵もあってか音量を下げても低域がやせないことも実感。これに対して完全ワイヤレスの「TW-E3A」はフラットバランスで、細かい音を聞かせてくれました。ヤマハのプリメインアンプが持っている華やかで繊細な響きを期待していたのですが、どちらかと言えばスッキリした音という印象でした。2020年登場予定の上位モデルがどんな音を聞かせてくれるかが楽しみです。

↑「TW-E3A」はザラザラした質感の樹脂製ハウジングで耳へのフィット感は良好でした

 

↑「TW-E30A」もハウジングは樹脂製で非常に軽量、連続再生14時間が強みです

 

【ギャラリー(GetNavi webでご覧いただけます)】

 

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