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レコーダー
2020/2/12 17:30

【検証】4K放送をBDに焼いてみたら――「今までの録画とだいたい同じ」だった

2018年12月の放送スタートから1年が経った「新4K8K衛星放送」。4Kチューナーを搭載した最新のBDレコーダーではその4K番組を録画することができますが、録った番組を従来のブルーレイディスク(BD)にも焼いて残せるってご存じでしたか?

 

今回は、まだあまり知られていない「4K放送の録画→BDへの保存」について、最新のレコーダーを実際に試して使い勝手をチェックしてみました。

 

「下準備なし」ですぐに観られることもあるBS4K放送

4K放送を視聴・録画するためには、「アンテナなどの受信環境」「4K対応テレビ」「チューナー」(レコーダー)が必要になります。東京オリンピック・パラリンピックイヤーとなる今年は、4K放送の視聴・録画に対応したレコーダーが各社から発売中。今回は、4K放送の2番組同時録画ができるパナソニックの「おうちクラウドディーガ DMR-4W200」を使ってテストします。

↑「おうちクラウドディーガ DMR-4W200」

 

筆者宅では2年前から4Kテレビを導入していますが、4K放送の視聴・録画を検討したのは今回が初めて。ここに最新レコーダーを加えたとして、懸念していたのは「アンテナや受信環境は大丈夫なのかな?」ということ。ただ、結果的には下準備の必要なく4K放送がすぐ観られることが判明しました。

 

これは、ネットの光回線を通じてBS・CSを受信する「フレッツ・テレビ」を利用していたため。「フレッツ・テレビ」では、従来のBSデジタル放送、110度CSデジタル放送(スカパー!)に加え、現行BS4K放送のうち6チャンネルを契約の変更なしですぐ観ることができます。

↑「フレッツ・テレビ」Webサイト(https://flets.com/ftv/4k8k/about.html)より

 

このほかのCS有料チャンネルや8K放送を観るためには別途アダプターの取り付けなどを検討する必要がありますが、ひとまず今回は「比較的簡単に録画できる右旋放送の6チャンネル」に話題をしぼってレポートします。

 

【今回の検証条件】

テレビ:東芝「レグザ 50Z810X」(2017年モデル)

4K放送の受信:光回線(フレッツ・テレビ)

4K放送の録画:パナソニック「おうちクラウドディーガ DMR-4W200」(2019年モデル)

 

上記の条件で、BS4K放送の視聴・録画を実際に2週間ほど試してみました。

 

基本的な使い勝手は従来のBSデジタル放送とだいたい同じ!

自宅のテレビに初めて映った4K(4K HDR制作)のテレビ番組は期待どおりのキレイさ! 特に「NHK BS4K」はドキュメンタリー、映画、歌番組など、4Kで観たくなる高品質なコンテンツが取り揃えられていて、これが無料で観られるのは「かなり得した!」と感じます。いっぽう民放のチャンネルは、2Kの番組をアップコンバートしたものやショッピング番組がかなり多い印象で、夏の五輪スタート以降の充実にひとまず期待といったところ。

↑BS/CS4K放送の番組表。すべてが4K制作の番組というわけではないので、「4K」や「HDR」の表示が付いている番組を中心にチェックします

 

これらの4K番組を録画できるようになった最新BDレコーダー。その使い勝手を結論から言えば、今までのテレビ録画とほとんど変わらない感覚でした。

 

BDレコーダーとテレビの接続が「HDMIケーブル1本でOK」なのは従来と変わらず。レコーダー本体にはB-CASカードではなく「ACASチップ」があらかじめ内蔵されるようになったという変化がありましたが、それ以外はだいたい同じです。

 

4K放送番組の録画と再生も、チャンネルこそ新しいですが、扱い方は従来のBSデジタル放送とほぼ同じ。リモコンの目立つ位置に「4K」ボタンがあるので、これを押して放送波を選べばすぐに観られます。

↑リモコンの上部にある「4K」ボタンで放送波を切り替えて選局、視聴します

 

今回試した「DMR-4W200」の場合は、4K放送を2番組同時に録画することもできました。録画した番組は、従来のハイビジョン番組とまとめて録画番組リストに並び、そこから再生します。

↑録画番組リスト。こちらの機種では、4K画質の番組にわかりやすく「4K」のアイコン表示が付けられます

 

4K放送をBDに書き出し。最高画質でも1時間30分~記録OK

今回の検証でポイントになる「記録メディアへの保存」ですが、4K放送の録画番組はHDDから「BD-RE」「BD-R」にダビングすることが可能。つまり、これも今までと変わりません。10回までダビングできる「ダビング10」も引き継がれています。

↑HDDからBDへのダビングをおこなう画面。番組名の左側に、残りダビング回数(最大10回)が表示されているのがわかります

 

気になっていたのは、解像度が4Kにアップしたことで、従来の放送よりも録画番組のデータ量が大きくなること。しかしこれも、フタを開けてみると「ほぼ不便がない」レベルであることがわかりました。

 

参考までに、DR(非圧縮)モードで25GBのブルーレイディスクに録画できる時間の目安をまとめてみます。

 

地上波デジタル・HD放送 DRモード:約3時間

BSデジタル・HD放送 DRモード:約2時間10分

BS4K放送 DRモード:約1時間30分

 

つまり、BS4K番組のデータ量は、単純計算で地デジHD番組の2倍。容量が少なめの25GBディスクでも、4K最高画質で1時間半の番組が残せます。

 

さらに、今回使用したレコーダー「DMR-4W200」の場合は最大4倍の4K長時間モードにも対応。4K 4倍モードを使用すると、25GBディスクで約6時間。容量が倍の50GBディスクも比較的手ごろに入手できることから、「ディスクに残しておきたい派」としては現実的にダビングしていけそうな数字だと思います。

↑長時間録画できるモードも選択可能

 

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