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2020/9/10 18:00

スマホ並みにコスパはいいのか!? OPPO初の完全ワイヤレスイヤホン「Enco W51/W11」を本音レビュー

ここ数年、急速に普及が進んでいる完全ワイヤレスイヤホン。オーディオメーカーだけでなく、スマホメーカーも続々と参入しています。アップルのAirPodsおよびAirPods Proを意識して開発されたと思われるモデルが多く、価格競争も進んでいます。

 

そんななか、スマホメーカーのOPPOも完全ワイヤレスイヤホン2モデルをリリースしました。アクティブノイズキャンセリング機能を搭載した「OPPO Enco W51」(1万5800円)と、コスパ重視のエントリーモデル「OPPO Enco W11」(5800円)です。ちなみに「Enco」は「アンコー」と読みます。

↑左が「OPPO Enco W11」、右が「OPPO Enco W51」

 

OPPOから、この2モデルをお借りして、いち早く試せる機会を得ました。装着感や音質など、率直な感想をお届けしたいと思います。

 

ノイズキャンセリング効果が明確な「OPPO Enco W51」

上位モデルのW51は、一見「うどん」と揶揄されたアップルのAirPodsに似ていますが、カナル型でピタリと耳に装着できます。4サイズのイヤーピースが同梱されているので、ほとんどの人の耳にフィットすると思われます。

↑W51は下にスティックが伸びた形状

 

↑OPPO Enco W51の充電ケース。カラバリは、このスターリー ブラックとフローラル ホワイトの2色から選べる

 

7mmのダイナミックドライバを搭載したイヤホン(片耳)の重さは約3.95gで、長時間着けていても気になりません。筆者は主に仕事中とスポーツジムで使用しましたが、結構激しく動いても外れることはなかったです。ただし、マスクを付けたり外したり、タオルで汗を吹いたりといったときに、手があたってイヤホンがずれてしまうことはありました。

↑長時間着けっぱなしでも気にならないほどの軽さ。さりげなく高級感が漂うデザインも◎

 

音質には2つの特徴があります。1つはフィードフォワード(FF)制御とフォードバック(FB)制御を備えた「ハイブリッドノイズキャンセリング機能」を搭載していること。最大35dBのノイズキャンセリングを実現し、左イヤホンをダブルタップすると、オン・オフを切り替えらえます。なお、音声でも切り替わったことが告げられますが、ノイズキャンセングの効果は誰でもハッキリとわかるので、一目瞭然ならぬ “一聴瞭然” といった感じ。

↑OPPOのスマホとペアリングした場合、「クイックガイド」で操作方法を確認可能

 

ノイズキャンセリングを有効にすると、低音の響きが強くなり、音に包まれるような没入感を味わえます。映画やYouTubeなどを見る際に、セリフの音声もより明瞭になるように感じました。ノイズキャンセリングをオフにすると、表現される音域が若干狭くなり、環境音も取り込まれる印象。W51には「外音取り込み機能」はないのですが、仕事中などは、ノイズキャンセリングをオフにすることで、周囲の音を聞こえやすくできます。

 

もう1つ「左右同時転送」という特徴があります。スマホから転送されるデータを左右のイヤホンで同時に受信するという仕組みです。これにより、遅延が低減され、音が途切れにくくなるというメリットがあるそうです。たしかに、音がズレたり、飛んだりすることはなく、非常に安定しているように感じました。

↑OPPOのスマホとペアリングする場合は、ケースを開けると自動でペアリングモードに

 

フル充電で約3.5時間再生でき、充電ケースと組み合わせると最大20時間使えます。充電ケースがワイヤレス充電の対応していることもメリットといえるでしょう。

↑USB Type-Cポートを搭載

 

お値段以上のサウンドを楽しめる「OPPO Enco W51」

W11のセールスポイントは、なんといっても価格。5800円と聞くと、音質は大丈夫なのか? 音飛びはしないのか? などと心配になる人もいるかもしれませんが、その点は心配ありません。むしろ、これを5800円で売っても採算が取れるのかと心配になりました。

↑OPPO Enco W11の充電ケース。カラバリはホワイトのみ

 

↑W11はスティックのないシンプルなデザイン

 

W11は8mm口径のダイナミックドライバを採用し、低域から高域までクリアな音で再生できることが特徴。W51と同じく「左右同時接続」方式を採用しています。音質は、正直にいえば「それなり」という印象。W51に比べると、音の厚みに欠けて、重低音の迫力に乏しく、高音域では多少シャカシャカ感が出ます。ですが、「5800円でこの音質な上々」というクオリティ。筆者は、W51と聴き比べたので、その差をはっきりと体感しましたが、初めてのワイヤレスイヤホンとしてこのW11を買った人は、十分に満足できるのではないかと思います。

↑OPPOのスマホと連携させた場合、「クイックガイド」を表示可能。なお、W51とは異なり、イヤホンの操作方法はカスタマイズできない

 

音楽再生用のノイズキャンセリング機能は搭載していませんが、通話用のノイズキャンセリングを搭載し、雑音が多い街中や交通量が多い場所でもクリアな音声で通話できる仕組み。実際、いろいろな雑音が混じる商業ビルの中で通話をしてみましたが、相手の声は聞き取りやすく、スムーズに通話できました。ただし、これはW11に限ったことではなく、上位モデルのW51も同等の通話品質でした。

 

フル充電で約5時間再生でき、充電ケースと組み合わせると最大20時間使用可能です。

↑ペアリング用のボタンはなく、ケースを開くとペアリング可能な状態になる

 

大人気の2モデルと比べても買う価値はあるのか?

筆者はOPPOのスマホを持っているので、充電ケースから取り出すだけで、スムーズにペアリングでき、操作ガイドも表示されるので、取扱説明書を読む必要さえありませんでした。iPhone 11 ProやGalaxy S10など、他のメーカーのスマホともペアリングしてみましたが、問題なく使えました。

 

iPhoneを使っている人がAirPods Proを買わずに、OPPOのイヤホンを選ぶ価値はあるのか? ほかのAndroidスマホを使っている人が、最近発売されて人気を集めているPixel BudsではなくOPPOを選ぶのはアリなのか? ちょうど手元に、両モデルがあったので、W51と聴き比べたり、使い比べたりしてみました。

↑W51(右)を、AirPods Pro(上)、Pixel Buds(左)と聴き比べてみた

 

あくまでも筆者個人の感想ではありますが、音の迫力を最も感じられたのはAirPods Pro。アクティブキャンセリング効果も明確で、さすがに高い(2万7800円/税抜)だけのことはあるなぁと。機能で選ぶなら、リアルタイム翻訳ができるPixel Buds。でも、やはりちょっと高い(2万800円)。OPPO Enco W51は音質にも操作性にも満足できて、価格は1万5800円。アリだと思います。コスパを重視する人は、選択肢に加えるべきでしょう。

 

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