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イヤホン
2023/7/19 18:30

上半期、超絶ヒットしたJBLのTWSイヤホン! 専門店も驚く売り上げを記録した製品を深掘り

2023年上半期に売れたモノを紹介する本企画。今回は完全ワイヤレスイヤホンを取り上げる。

 

TOUR PRO 2は、発売初月で1.5万台以上を出荷、TWS(完全ワイヤレスイヤホン)市場におけるJBLの売上金額シェアを約3倍まで引き上げるなど超絶ヒット。スマホを取り出すことなく、ケースのタッチパネルで操作を完結できる画期的な製品だ。

※こちらは「GetNavi」2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ケースにタッチパネルを搭載したニューノーマルになり得るTWS

JBL
TOUR PRO 2

充電ケースに1.45型のスマートタッチディスプレイを搭載。再生停止や音量調整、ANCの切り替え、イコライザー調整など様々な操作ができる。音質も徹底追求し、JBLらしい躍動感に満ちた迫力のサウンドを実現。

SPEC●ドライバー:Φ10mm●連続再生時間:最大40時間(ANCオフ時/充電ケース併用)●防水性能:IPX5●質量:約6.1g(イヤホン片耳)

↑高精度なハイブリッドANCを採用。リアルタイムで周囲のノイズ成分を監視することで、屋外でも騒音のない快適な音楽リスニングを楽しめる

 

↑DLC(Diamond-Like Carbon)コーティング振動板を採用した、10mm口径ダイナミック型ドライバーを搭載。迫力と繊細さを併せ持つサウンドを楽しめる

 

イヤホン・ヘッドホン専門店に直撃! 売り場のリアルな反響は?

e☆イヤホン

世界中のイヤホン・ヘッドホンを取り揃えるオーディオ専門店。東京、大阪、名古屋、仙台と各地に店舗を展開する。

全店舗でナンバーワンの売上金額を記録した

同店担当者によれば、予約開始から6月までの期間で、オンラインも含めた全店舗・全商品のナンバーワン販売金額を記録。特徴的なケースで、ガジェット好きの男性からの人気が特に高いという。HIP-HOPやロックなどノリの良い音楽で重低音をしっかりと感じたいという、迫力重視の人も多く購入しているそうだ。

 

オーディオ業界のヒットメーカー JBLの歩み

設立以来プロ用・家庭用の大型スピーカーに実績があるが、カーオーディオやワイヤレススピーカーなど時代に応じて展開している。 Bluetoothスピーカーは世界シェア50%を誇り、累計出荷台数で1億7000万台以上を記録。イヤホン・ヘッドホンも累計出荷台数が2億台を突破した。

<コレもヒット>“リアル”サラウンドを実現する画期的なサウンドバー

左右両端が分離し、リスナーの後方に設置すればワイヤレスサラウンドシステムが完成。自動調整機能やDolby Atmos対応によるシームレスな音場表現に加え、ワイヤレスサブウーファーによる迫力の低音も魅力だ。クラファンで1億1500万円超を達成。

 

<使ってわかった! 売れているワケ>

AVライター 野村ケンジさん

AV機器全般に精通する。TBSテレビ「開運音楽堂」やレインボータウンFM「みケらじ!」など、様々なメディアに出演。

 

「PCやDAPでANCのオン/オフができる充電ケースは、個人的にも待望でした。他社が追従し、数年後には高級モデルでは標準搭載となるはず。ANCやマイクの性能、音楽をより楽しめる絶妙な調整のサウンドなど、総合力が抜群なのがヒットのキモ」

 

革新的だけど「当たり前」の操作性を獲得し音質・装着感・機能性を高次元で実現

充電ケースにタッチパネルが付いたTWSは、誰しも革新的な製品だと思うはず。しかし、作り手としてはあくまでも“当たり前”の機能だったという。JBLが大切にする製品作りの哲学に迫った。

この人に聞きました!

ハーマンインターナショナル
プロダクト&マーケティング部
マネージャー
濱田直樹さん

 

——充電ケースのタッチパネル採用について、潜在的なニーズをキャッチしていたのでしょうか?

濱田 JBLは2017年という比較的早い時期に初のTWSを発売しています。そうしたスピーディな動きができたのは、以前から手掛けている Bluetoothスピーカーなどのノウハウを製品作りに生かすことができたためです。ある意味TWSは「超小型化したポータブルスピーカー」ですから。「TOUR PRO 2」にタッチパネルをいち早く搭載できたのも、こうした実績によるものです。タッチパネルはTWSとしては世界初ですが、ほかのデジタル機器では一般的。ユーザー目線では「やっとイヤホンにも付いて、普通に使いやすくなった」くらいに思ってもらえたのではないでしょうか。使っているうちに、あるのが当たり前になるはずです。

——実際、「タッチパネル搭載」であることを必ずしも前面には押し出しておらず、音響技術や装着感などと並列にアピールしているような印象を受けました。

濱田 本機はタッチパネルだけでなく、音質や装着感、アダプティブ・ノイズキャンセリングや高品位通話マイクなど、多くの優れた点があります。なかでも「装着感」と「JBLサウンド」は、新フラッグシップモデルに相応しい進化を遂げています。前モデルから30%ものダウンサイジングを実現し、デュアルオーバルシェイプを採用するなど5年以上かけて追求したデザインは、「完成された装着感」と呼ぶに相応しいと自負しています。また、10万人規模の巨大スタジアムやホールの音作りを、スピーカーからアンプ、ソフトウェアまでの統合システムで提供する当社ならではのノウハウを生かした、圧倒的な鮮度感がJBLサウンドの特徴。これらの魅力も、存分に体感してください!