AV
2016/12/16 13:40

15万円台の4Kテレビはどうなんだ? 専門家がパナソニック4Kモデルを評価&購入のポイントを伝授!!

いよいよ年末年始が近づいてきました。スペシャル番組が目白押しのこの時期、4Kテレビを買って高画質で番組を観てみては? 雲の上の存在と思われていた4Kテレビはもはや、“憧れの家電”ではありません。エントリー40V型クラスの相場価格は10万円台前半となり、性能もVOD視聴やHDRに対応するなど底上げが進んでいます。ここでは、前段で専門家の藤原陽祐さんが、エントリー4Kテレビ購入時に押さえるべきポイントをガイド。後半では、藤原さんに高画質で使いやすいパナソニックの4Kテレビを解説してもらいます!

※掲載しているテレビのサイズ/質量はスタンドを含む数値

 

【エントリー4Kテレビ購入時にチェックすべき4つのポイント】

その1「4Kネットコンテンツ対応」

4Kコンテンツを用意するNetflixなどに注目すべし

ネットVODサービスに対応するかをチェック。4K HDRコンテンツを配信するNetflixに、リモコンからワンタッチでアクセスできる機種も。

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↑Netflixは「火花」をはじめ4K HDR作品を配信。ほかにdTVなども4Kに対応します

 

その2「4Kチューナー搭載」

4K放送チューナーは外付けもできる

CSの4K放送チューナー(「スカパー!4K」〈有料〉を視聴できる)を本体に内蔵するかを確認。単体のチューナーを外付けすることも可能です。

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↑ソニー FMP-X7(上)などを外付けすれば、チューナー非内蔵テレビでも視聴可能

 

その3「HDR対応」

HDRはメリハリの効いた映像で映画を鑑賞するなら必須

HDR対応機は、映像の明るいところをより明るく、暗いところはより暗く表現。メリハリの効いた画になる。映画鑑賞を楽しむなら必須です。

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↑非HDR

 

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↑HDR

明るい日差しや、建物の陰などをくっきりと再現。映像に立体感が生まれます

 

その4「4Kアップコンバート性能」

地デジやBDの視聴がメインなら最も重視

地デジ放送やBDの視聴がメインなら、4Kアップコン性能にも要注目。解像感や色味が自然に仕上げられているモデルを選びたいですね。

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↑「4KレグザエンジンHDR」(上)など、各社とも映像エンジンの開発に注力しています

 

【パナソニックのエントリー4Kテレビを専門家がチェック!】

色再現性の豊かな画作りとストレスフリーの操作性が魅力

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SPEC●画面サイズ:43V型●チューナー:地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI入力×3、USB×3、LAN×1ほか●ラインナップ:55V、49V、43V型●質量:約16.0㎏

4Kネットコンテンツ:対応 4K放送チューナー:非搭載 HDR:対応 4Kアップコンバート:4Kファインリマスターエンジン

パナソニック

ビエラ TH-43DX750

実売価格15万3020円

「新赤色蛍光体」を採用したLEDバックライトと高画質エンジンにより、赤が際立つ鮮やかな映像を実現。リモコンを使って音声による番組検索が行えたり、アイコンを主体としたホーム画面で直感的に操作できたりと、使い勝手も抜群です。

 

SIZE】

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↑2股型スタンドを採用するため、やや高さと奥行きがあります。ディスプレイ部は49㎜と薄いです

 

藤原陽祐がDX750を解剖!

画質が鮮明で視野角も広い

1.【画質】

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↑従来モデル
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↑ヘキサクロマドライブ

自然な色を再現する高画質エンジン「ヘキサクロマドライブ」を搭載。「映像は明るく鮮やか。広視野角のIPSパネルで、斜めから見ても画質が変わりません」(藤原さん)

 

2.【音質】

音声は悪くないが低音は不足ぎみ

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↑DX750(右)、 同社従来機種(左/AX700)

従来機より大容量化したスピーカーボックスを採用。「ニュース番組などの音声の再現性は悪くありません。ただ、映画鑑賞となると低音が物足りなく感じます」(藤原さん)

 

3.【操作性】

ディーガ内の番組も音声で検索可能

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リモコンのマイクボタンを押すと音声操作が可能に。「接続した同社レコーダー内の録画番組まで音声で検索できて便利。番組表の表示などもスピーディです」(藤原さん)

 

4.【独自機能】

リモート視聴も高画質で楽しめる

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無料アプリ「Panasonic Media Access」をインストールしたスマホを使えば、USB HDD内の録画番組を屋外でも視聴可能。「低レートのモードでも画質は良好です」(藤原さん)

 

藤原陽祐がDX750を採点!

どんなジャンルにも合うバランスの良い画質が好印象

画質18/20点 音質15/20点 操作性18/20点 独自機能16/20点 コスパ15/20点 合計82/100

「バランスのとれた画質は、4Kのスタンダードモデルとしてはトップクラス。どんな映像もそつなく表示してくれます。音質は価格相応で、サウンドを重視するなら高品位なスピーカーを備えるDX850シリーズを選ぶのも一案です」(藤原さん)

 

 

番外編 プレミアムモデルも見てみよう!

独自構造のバックライトにより奥深い黒を再現

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SPEC●4Kネットコンテンツ:対応●4K放送チューナー:非搭載●HDR:対応●4Kアップコンバート:4Kファインリマスターエンジン●サイズ/質量:W1457×H908×D373㎜/約38.0㎏

パナソニック

ビエラ TH-65DX950

実売価格77万5860円

LED間の光の干渉を抑える独自構造のバックライトを採用し、黒の再現性が向上。映像品質を保証する国際プログラム「ULTRA HD PREMIUM」の認証を国内モデルで初めて取得しています。

【ココがプレミアム!】

明暗をリアルに表示するきめ細やかなエリア制御

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従来比約4倍のエリア分割数を誇る直下型LEDを採用。明暗の差をより緻密に再現します。

 

独立駆動のウーファーがパワフルな低音を創出

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ウーファーを左右で独立して駆動させ、低音を強化。スコーカー内蔵で中高域も豊かです。

【藤原’s CHECK】

「高輝度LEDなどによって輝きの表現力が向上。Ultra HD Blu-ray(専用の再生機が必要)など、高画質な4K HDRコンテンツをじっくり鑑賞したい人にオススメです」

 

PROFILE

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AV評論家

藤原陽祐さん

本誌のほかAV専門誌、ウェブサイトなどに寄稿。4Kテレビを中心にAV機器の市場動向に精通しています。