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2017/9/24 10:00

何が何でも優位に立ちたがる人たちの4つのタイプ

筆者は、“断り下手”である。ぐいぐい来られると、あれこれ理由をつけて断り続けるのがめんどくさくなってしまう。でも、最終的に相手の言いなりになることはない。断り方が下手なだけであって、断りきれないわけではない。

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要らない反省はもうしたくない

ただ、断りきった後にいつも嫌な感じに襲われる。ああ、ちょっと強く言っちゃったかな…。もう少し言い方があったんじゃないかな…。快く過ぎたとはいえない時間の種をまいたのは相手の方なのに、おそらくは不必要な反省の瞬間が必ず訪れる。

 

自分から進んで嫌われようとする人はいないだろう。いないはずだ。だから、筆者にぐいぐい来る人だって、あえて嫌われたくてしているわけじゃないと思う。そんなことする理由もない。おそらく、自分が思うところや信じるところを伝えたいという気持ちが何より勝ってしまうのだろう。あるいは、空気を読む感覚に著しく欠けるのかもしれない。

 

それとも、相手がもっと示威的な姿勢であること、見下してかかっていることを見逃している筆者の鈍感さが問題なのだろうか。

 

アサーティブネスという感覚

相手の意見を理不尽な形で押し付けられるのはいやだが、それをはっきり拒絶することによって空気が悪くなるのも極力避けたい。相手との関係性も影響するだろう。それに筆者の場合、自分の中に「(できれば)誰からも嫌われたくない」というさもしさがあることも認めなければならない。

 

アサーティブネスという言葉がある。

 

第一義的な意味は自己主張だが、もうちょっと複雑なニュアンスを感じる。「相手の感情をいたずらに逆なですることなく、自分が思っていることを思った通り相手に伝え、かつそうした行いに関する罪悪感を引きずらない姿勢」と言えばいいだろうか。

 

そんなの簡単だよ、と言う人の方が多いのかもしれない。でも、“アサーティブネス”というキーワードで検索をかけると、3万ほどヒットがあった。ものごとをストレートに表現するのをよしとする英語圏ではどうだろう。同じキーワードで検索したら、1000万以上のヒットがあった。YouTubeのビデオ講座まである。筆者のような感覚で生きている人は、わりと多いようだ。

 

すぐそばにいるめんどくさいやつら

筆者がぜひ紹介したいのが、 『「とにかく優位に立ちたい人」を軽くかわすコツ』(石原加受子・著/学研プラス・刊)という一冊だ。そう、ここまでいろいろ書いてきたけれど、本当にやりたいのは、もろもろめんどくさいやつらを軽くかわすことなんだ。

 

どこの職場にも、近所にも、場合によっては家庭の中にまで、とにかく相手よりも優位に立ちたがる人たちがいます。誰もがいざ、こうした「優位に立ちたい人」を前にすると、何か言いたくても、その強烈さからつい尻込みしてしまいがちです。

『「とにかく優位に立ちたい人」を軽くかわすコツ』より引用

 

まえがきに記されたこの言葉の通り、何かにつけて優位に立ちたい族の生息域は広い。ここまで読んでいただいて、具体的な人物を思い浮かべていただけただろうか。

 

代表的な4つのタイプ

まだ思い浮かばない方々のため、代表的な4つのタイプを紹介しておく。本書の第2章には、『4つの脳タイプでわかる! 「優位に立ちたい人」の正体とは?』というタイトルがつけられている。

 

・「私が一番」「あなたより上」 人間関係の“勝ち負け”にこだわる「脳幹タイプ」

・「あなたのためよ」「やってあげたのに」 “優しさの押し売り”で優位に立つ「感情脳タイプ」

・「それじゃダメ」「これが規則だから」 “否定”で相手を支配する「左脳タイプ」

・「あなたがやるべき」「やってくれるのが当然」 要求しながら相手を支配する「右脳タイプ」

 

どうです? めんどくさそうでしょ?そして、思い当たる人が一人はいるでしょ?

 

改めて章立てを紹介しておく。

 

第1章:なぜ、あの人の話は「イラッ!」として、「カチン!」とくるのか?

第2章:4つの脳タイプでわかる! 「優位に立ちたい人」の正体とは?

第3章:「優位に立ちたい人」の弱点を押さえよう

第4章:「優位に立ちたい人」に振り回されない自分をつくるレッスン

第5章:「優位に立ちたい人」とは、争わずに“距離”を置く

 

対処法をひとつだけ紹介しておきたい。相手はもちろん、明らかに優位に立ちたいタイプの人間。あなたはその人に対するネガティブな感情を抱き始めている。そんなシチュエーションだ。

 

そんなときは、「相手のほうが、自分に対してそんな意識を発している」という解釈の仕方をしてみてください。そして、そんな自分の感じ方を信じるならば、あなたを傷つけようとしてくる相手を、何とかしようとするのではなく、

・自分自身が、傷つけられながらそこにい続けることが問題なのだ

・自分自身が、傷つけてくる相手に対して、対処能力やそのスキルを知らないことが問題なのだ

というふうに解釈してほしいのです。

『「とにかく優位に立ちたい人」を軽くかわすコツ』より引用

 

背景を語り、脳の働き方を軸にタイプ分けし、それぞれの弱点を提示した後、自分でできることを具体的に語ってくれる。本書を読んで、筆者にとってのスタート地点がわかった。相手本位のコミュニケーションはやめる。どんな状況であれ、優位に立ちたい族に合わせる理由なんてない。そして覚えておくべきなのは、優位に立ちたい族の絶対数が意外に多く、意外なほど近くにいるという事実だ。それに、彼らが自分の本質に気づいていないケースが多いことも書き添えておきたい。

 

(文:宇佐和通)

 

【文献紹介】

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「とにかく優位に立ちたい人」を軽くかわすコツ
著者:石原加受子
出版社:学研プラス

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