普段あまり目がいかないかもしれない100円ショップの折り紙コーナーに、いま異変が起きている。バリエーションが増え、花柄やチェック、ストライプなどの柄も並んでいるし、ホログラムのようにキラキラ輝くものもある。そして最近の流行はモノトーンのようだ。この折り紙、100円なのに、かなり大活躍する優れものなのである。
ラッピングに
さまざまな柄がある折り紙は、小さなものをラッピングするのにも最適だ。同じ100円ショップのラッピング用紙に比べても折り紙は格安である。例えばカードに書いた手紙や図書カードを包んでみたりするのにも使えるし、箱の形に折れば入れ物にもなる。私がよく使うのは、チャックつきビニール袋など透明なものに何かを入れる際に、下地として折り紙を敷くことだ。そうすると、プレゼントらしさが増して、華やかになっていい。
さらに高度なラッピングテクは、マスキングテープとの併用である。100円ショップは、折り紙同様にマスキングテープの柄も豊富なので、同系統を組み合わせてもいいし、一方は無地、一方は柄などと変化をつけて楽しむこともできる。
『NATURAL好きのおうちCAFE』(ライフ&フーズ編集部・編/学研プラス・刊)には、プチプラ雑貨でのラッピングアイデアがいくつも載っていたけれど、やはりそこにも折り紙とマスキングテープが推奨されていた。
シックな折り紙が人気
そこではオシャレなカフェにマッチするようなシックな折り紙使いがされていた。お弁当箱程度の大きさのものに普通にラッピングした後、黒の折り紙をその上に一枚かぶせ、グレーのリボンをかけ、レトロなシールを貼れば、大人っぽい贈りものになる。センスのいいママが喜んで使いたがりそうなテクニックだ。
本に「子どもが好んで使わない黒の折り紙こそ私には重要なので1袋をよく分け合っています。折ったり切ったり加工が簡単で使いかたのバリエーションも広がります」とコメントがある通り、子どもは確かに暗い色を余らせる。それをすかさず大人がいただくというのは、ただでさえ安い折り紙がさらにオトクに感じてしまう活用法だ。
黒だけでなく、最近はモノトーン柄の折り紙も目立つようになってきたのは、そうした需要があるからなのだろう。折り紙で箸袋を作ることもできる。ナチュラルシックなテーブルの上にはそうした落ち着いた色合いのものが合いそうだ。
幼児教育にも
100円ショップの折り紙は幼児教育にもぴったりで、私はベビーベッドの周りにたくさんの折り紙を貼っては「これは赤、これは青」と赤ちゃんに教えていた。やがて赤ちゃんは色を選び、自分が好きな色の折り紙を指差したりもするようになった。赤ちゃんは寝ているだけの時期は、とても退屈そうにしているので、ベッドがカラフルだと楽しいらしく、しげしげと眺め回すのだ。
さらにお絵描きをしたがる時期にも、折り紙は有効で、例えば黒の折り紙に白のクレヨンで描いた時と、白の折り紙に白のクレヨンで描いた時は、引いた線の見えかたが全然ちがう。どんなに力を入れて描いても、白い折り紙に描いた白いラインは見えにくい。そんなことを自分の手や目で学ぶことができるのだから、とてもいい経験になる。
少し大きくなると、折り紙は子どもがくしゃくしゃ丸めたりちぎったりして楽しむようになる。単色よりは色々なバリエーションがあったほうが選り分けたりして遊ぶので張り切るのだ。もう少し手先が器用になれば、いよいよ折り紙を折って遊ぶことになる。実は折り紙にはかなりの折りかたのバリエーションがあり、あれこれ折っていると、立体の感覚が掴めて、ゆくゆくは算数の下地にもなってしまう。
ちなみに私は最近、ダイソーにある「モクモリちよがみ」がお気に入りだ。4種類の木目調の柄がそれぞれ25枚ずつ、何と100枚も入って100円、つまり1枚たったの1円なのである。贈りもの箱の下敷きにしてもいいし、便せんにして手紙を書いてもいいし大きめのメモ用紙にもなる。折り紙を作ると木目調なので飾りたくなる。ちょこっと使える小さなペーパーがあると何かと役に立つのでおすすめだ。
【書籍紹介】
NATURAL好きのおうちCAFE
著者:ライフ&フーズ編集部(編)
発行:学研プラス
暮らしに興味がある人たちに向けて、自宅に友人を招く際に、かわいくおしゃれにおもてなしするためのヒントを紹介する本。自慢したくなるレシピから、テーブルコーディネート、おもてなしのしつらえ、インテリアまでトータルに紹介します。