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2016/12/15 0:00

【DIY】軽トラを改造すればキャンピングカーが作れる!

わたしのペーパードライバー歴は10年です。18歳のときに免許取得後、25歳ごろまで車で通勤していました。

 

当方、北陸地方の郊外に暮らしています。東京のように山手線や地下鉄がないため、自動車を手放してしまうと、おのずと行動範囲が狭くなります。

 

バスや電車やレンタカーを使えば良いのですが、わたしが住んでいる地域では、マイカーを持っていないと一人前のオトナとして認めてもらえない風潮があります。友人の車の助手席に乗せてもらうときなどは、いつも心苦しく感じています。

 

最近、ペーパードライバーから脱却するべきだと思うようになりました。いまなら、どのような乗用車を買うべきでしょうか。

 

 

 

軽四トラックという選択肢

 

わたしは自動車文化に思い入れがありません。
乗用車は手段にすぎないと考えているため、車の購入費用や維持費はなるべく安く済ませたいです。

 

ウケ狙いで「軽トラ」という選択肢もあります。広々とした「荷台」は便利ですが、軽トラには運転席と助手席しかありません。わたしの場合は「咳をしてもひとり」の身の上ですから、後部座席がなくても支障はなさそうです。

 

『DIYで軽トラを10倍楽しむ本』(ドゥーパ!編集部・編/学研プラス・刊)によれば、現行で軽トラを製造しているメーカーは「スズキ」「ダイハツ」「ホンダ」の3社だそうです。かつて「マツダ」や「三菱自動車」なども軽トラを製造していましたが、いまでは前述した3社によるOEM供給に移行しています。

 

OEM供給の例としては、「農道のポルシェ」の異名をもつ軽トラ「サンバー」は、現在ではダイハツが製造をおこない、富士重工業(スバル)ブランドで販売されています。

 

 

軽トラをカスタム(改造)する

 

愛すべき乗り物、軽トラ。
日本車の最小規格内に
ふたり乗りのキャビンと
約1.9×1.4mの荷台を
パッケージングした
実用性に富むスモールビークル。
農家も職人も田舎暮らしも
これがなければ始まらない。

(『DIYで軽トラを10倍楽しむ本』から引用)

 

『DIYで軽トラを10倍楽しむ本』は、雑誌『ドゥーパ!』の特別編集ムックです。『ドゥーパ!』は、いわゆる日曜大工やDIY(雑貨・家具・ログハウス自作など)にまつわる情報をまとめた雑誌なので、機械工具や資材の運搬に欠かせない軽トラにまつわる知見が蓄積されているわけです。

 

軽トラは、荷台をカスタム(改造)することによって、さまざまな用途に対応させることができます。ほかにも、こまめにメインテナンスすれば長く使えて、ユーザー車検もできるので、維持費用を安く抑えられるのも人気の理由のようです。

 

きわめつけは、軽トラのキャンピングカー改造です。まるで「かたつむり」のように「シェル(居住部分)」を荷台に載せることによって、足を伸ばして宿泊することができる小型キャンピングカーを自作することができます。

 

 

自作キャンピングカーの基礎知識

 

軽トラを改造した自作キャンピングカーは、いわば荷台の上に「小さな家」を建てるようなものです。しかし、ログハウスすらも自作してしてしまう『ドゥーパ!』読者にとって、たいして難しいことではないようです。

 

軽トラをカスタムするときには、規格内に収めなければいけません。最大重量350kg以内。地面から2500mm以内。車体長の10%まで「はみ出し」ても良い。

 

メーカー各社のカタログ値を見ると、軽トラの荷台寸法は1940mmくらいなので、さらに車体長の10%を拡張できるのであれば就寝スペースを確保できます。身長が高い人でも足を伸ばして眠ることができるというわけです。ロフトユニットを自作することによって「2段ベッド」を実現した軽トラキャンピングカーもあります。

 

軽トラ改造による自作キャンピングカーの最大のメリットは、シェル(居住部分)の着脱が簡単なことです。運搬用と宿泊用の1台2役。軽トラを普段づかいするDIYファンにとって「自作した軽トラキャンピングカーは1粒で2度おいしい」と言えます。

 

 

最後に

 

『DIYで軽トラを10倍楽しむ本』は、軽トラの荷台部分をカスタムするための実例集を多数掲載しています。いずれも数千円~5万円ほどの予算で実現したとは思えないほど機能的なものばかりです。

 

自作キャンピングカーの作例についても、実際にカスタムをおこなっている「軽トラキャンパー」を取材した豊富なカラー写真と解説文を読むことができます。

 

さらに『ドゥーパ!』編集部員による「軽トラキャンピングカー」自作レポートも収録しています。使用した材料や道具の種類、寸法入りの設計図、作業工程のスナップショット、作業ステップ別の注意点など、こちらもカラー写真と解説文が付いています。

 

軽トラキャンピングカーは珍しいので、旅先で興味をもたれることが多いようです。かっこいいデザインに仕上げれば、ゆく先々で人気者になれるかもしれませんね。

 

 

(文:忌川タツヤ)

 

 
【文献紹介】

DIYで軽トラを10倍楽しむ本
著者:ドゥーパ!編集部
出版社:学研プラス

無限の可能性を秘めた軽トラの荷台を自分流にカスタムしよう! オリジナルのトノカバーからキャンパーまで、豊富な実例とDIYテクニックを多数掲載。あなたの軽トラライフを10倍便利で、10倍楽しくすることができる本です。