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2018/6/13 6:00

【朝の1冊】ちゃんと伝わる話し方を習得するための5つの基本――『相手の心をつかむ話し方・伝え方』

ビジネスはもちろん、家族、恋人、友人同士でさえも話し方・伝え方が重要な時代になってきました。LINEの登場により、誰とも手軽に連絡がとれるようになり、最近では会社内外でもメールよりチャットが中心になっているなんて人も多いかもしれません。「了解!」を「りょ」だけですませてしまったり、感情をスタンプだけで表現したり、文字や絵でのやり取りが中心になってくると、実際に会った時にこそしっかりとした話し方を身につけてコミュニケーションをとりたいと思いますよね。

 

そこで今回は、「あの人とはうまく会話が噛み合わない」「なんで話が伝わらないのかなー」とお悩みのみなさんに知ってほしい、相手にちゃんと伝わる話し方・伝え方の5つの基本を『相手の心をつかむ話し方・伝え方』(仕事の教科書編集部・著/学研プラス・刊)からお伝えさせていただきます。

 

 

対話の基本は「外国人」をイメージして接すること!

コミュニケーションが活発になってくると「これくらい言わなくてもわかるでしょ!」と思う人も多く、最後の最後で「なんでそうなるの!?」なんて結果になってしまうことは多々あります。いくらお互いに信頼関係が築けていると自信を持っていても、エスパーではないので、やはり言わなきゃわかりません。そこで、対話の際に心がける1つめポイントをお伝えします。それは、「外国人」をイメージして接すること。特に話が通じない時にイライラしないことが大切なんだとか。

 

相手が勘違いをしたり誤解したいしたりすると、イライラしてしまいがち。言葉を荒げても、良い結果は得られない。「外国人に説明している」つもりで、粘り強く表現を変えながら伝える努力をしたい。

(『相手の心をつかむ話し方・伝え方』より引用)

 

相手が「わかっている」と思って接するのと、「わかっていない」と思って接するのでは伝え方も大きく変わりますよね。「これさっきも言いましたよね?」なんて言い始めたら相手もイライラしちゃいますし、お互い気持ちよく仕事ができるわけがありません。伝える側が一歩大人になって対話できるように心がけましょう。

 

 

語彙力のレベルをあげて、大人の品格を

若い人はプレゼン等でついついカタカナの難しい業界用語を使ってしまいがちです。そのカタカナ用語もプレゼンする相手がしっかり理解している間だったら良いのですが、知らないということがあるとせっかくのよいプレゼンテーションも「伝わらなかった」ということになりがち。そこで大事になってくる2つめのポイントが「語彙力」。聞く方も伝える方も語彙力レベルをあげておくことで、ワンランク上の会話を目指せるようになります。

 

「どんなに能力が高くても、稚拙な表現しかできない人の評価は上がりません。地位が高い人は年齢も高いことが多いため、語彙力が伴わなければ認めてもらえないのです」

(『相手の心をつかむ話し方・伝え方』より引用)

 

例えば、お世話になった方にお礼をする時、

・とても感謝しています

と伝えるよりも

・幾重にもお礼を申し上げます

と伝えた方が、スマートに思われますし、言葉を知っているな〜と思われますよね。頭の中にたくさんの言葉をストックして、使いこなせる大人になりたいものです。

 

 

アサーティブな表現でコミュニケーションエラーを減らす

3つめのポイントは、どうやって相手に伝達するかの「伝達術」。時代的に、軍隊のようにトップダウンで言われたことだけをやるということは少なくなってきました。仕事における関係性も、上下関係はあるもののお互いを対等と考えた上で相手の感情だったりも考慮した「アサーティブ」な考え方が必要になってきたと言われています。はて、この「アサーティブ」とは一体なんなのでしょうか?

 

自分の要求や意見を相手の権利を侵害することなく、誠実に、率直に、対等に表現するコミュニケーションのスキル。

(『相手の心をつかむ話し方・伝え方』より引用)

 

これまでは、

・怒りに任せて「私が正しい!」と主張する攻撃的な人

・対立を避けて自分の感情を抑えてしまう受身的な人

・陰で皮肉やイヤミをいうことで間接的に主張する作為的な人

という3つの伝達方法で括られることが多かったのですが、相手を受け入れ対立するのではなく「協力」することで問題を解決する「アサーティブ(ほどよい主張)」な人が、近年注目されるようになったというのです。自分がどんなタイプかを知りたい!  という方は、『相手の心をつかむ話し方・伝え方』で診断ができるので、ぜひやってみてくださいね。

 

 

「ほめ2→指摘1」の法則

遅刻してくる後輩をなんとかしたい…。でも言い方がきついと嫌われちゃうかもなー。と、遅刻する人が悪いのですが(笑)、こちらの主張をしっかり伝えて、お互いに気持ちよく業務するようにしたい…。そんな時には、4つめのポイントとなる「心理話術」を活用しましょう。今回は「ほめ2→指摘1」の法則を例にお伝えさせていただきます。

 

ほめる:「◯◯さん、最近、頑張っているよね」

ほめる:「昨日の企画書もすばらしい仕上がりだったよ」

指摘する:「あとは、遅刻だけを注意すればいいよね」

(『相手の心をつかむ話し方・伝え方』より引用)

 

この法則を使えば、事前に2つも褒められているので、指摘されても前向きな気持ちになれるんだとか。他にも「イエス・バット法」「アンカリング」「セルフ・デプリケーティング・ユーモア」など明日から使える心理テクニックが紹介されていますので、これだ!  という心理テクを実践してみましょう。

 

 

「いい声」も信頼につながる大切なポイント

「女は耳で恋をする」なんて言われるくらい、恋愛においても「声」は重要。最後のポイントは、「発声力」、つまり声です。元日本テレビのアナウンサーで、現在フリーアナウンサー、ボイススピーチデザイナーとして活躍されている魚住りえさんによると、「いい声ではなすことは、ビジネスやプライベートで、いち生涯の武器となってくれるはずですよ」とのこと! どんなポイントを押さえておくのが良いのでしょうか?

 

POINT1 腹式呼吸で話をする

POINT2 きちんと共鳴させる

POINT3 滑舌よく言葉を発する

(『相手の心をつかむ話し方・伝え方』より引用)

 

 

トレーニング方法はぜひ『相手の心をつかむ話し方・伝え方』をチェックいただきたいのですが、自分の声は変えられないと思わず、トレーニングを重ねて魅力的な声で仕事もプライベートも充実させちゃいましょう!

 

「対話力」「語彙力」「伝達術」「心理話術」「発声力」の5つの基本をマスターして、よりよいコミュニケーションが取れるよう、今日からどんどん実践していきましょう。

 

 

【書籍紹介】

相手の心をつかむ話し方・伝え方

著者:仕事の教科書編集部
発行:学研プラス

たったひと言を変えるだけで、仕事も人間関係もうまくいく――。これ1冊で、上司・部下とのコミュニケーションや商談の場で、言いにくいことをスマートに伝えるコツが身ににつく。一目置かる大人になる「語彙力」の高め方も紹介。

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