1週間を生き抜くための「日常備蓄」
大きな災害が起こり、インフラが寸断された場合(中略)、支援が届くまでの少なくとも1週間は、誰にも頼らず暮らせるように備えることが「備蓄」です。なくなったら困る物を買い置きして、古い順から使うようにすればいいだけ。
(『東京防災』から引用)
飲料水のペットボトル、レトルト食品、缶詰、チョコレートなどは、誰でも想像がつきます。本書『東京防災』では、野菜ジュース、かまぼこ、チーズ、調味料(しょうゆ、塩)なども「最小限備えたいアイテム」としてリストアップしています。
開封前のパッケージを「常温保管」できるものが備蓄しやすいです。レトルト食品、ペットボトルや缶入りの野菜ジュース、魚肉ソーセージ、おつまみ用のチーズ、お弁当用の使いきりミニ醤油。賞味期限にあわせて、1〜2ヶ月ごとに新旧を入れ替えます。日常備蓄の一例です。
平和は、永遠に続かない
ご紹介している『東京防災』ハンドブックには、お手本があります。ヨーロッパのスイス連邦が作成した『民間防衛』(原書房編集部・翻訳/原書房・刊)という冊子です。
平和と自由は、一度それが確保されたからといって、永遠に続くものではない。(中略)計画を立てるというのは、明日のことを考えることである。
(『民間防衛』から引用)
スイス連邦は「永世中立国」です。災害はもちろんのこと、他国からの脅しや侵略に屈することなく、自分たちの「自由」や「生命」を堅守するという信念があります。
『民間防衛』ハンドブックは、侵略や災害に備えるために、スイス国内の全世帯に配られたものです。それを参考にした『東京防災』ハンドブックにも、大地震や台風豪雨だけではなく、火山噴火、テロ・武力攻撃、パンデミック(感染症)などの対処法を解説しています。生き残りたいのなら、目を通しておいて損はありません。
ダウンロード・購入方法
本書『東京防災』は、2015年に東京都が製作して、都下の全世帯に向けて750万部を配布しました。冊子版が欲しければ、全国の一部書店で取り扱いがあります。
「東京防災」冊子版の販売店リスト(1冊・税込140円)
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/1002147/1002317/index.html
2018年現在では、公式ウェブサイト(会員登録なし)からPDFファイルを無料ダウンロードできます。
「東京防災」PDFファイル(無料)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2015/08/20p8l300.htm
電子書籍を利用している人は、KindleストアやiBookstoreなどの主要な電子書店において、0円で購入できます。お試しください。
【書籍紹介】
東京防災
著者:東京都総務局総合防災部防災管理課
発行:東京都
東京には、さまざまな災害リスクが潜んでいます。東京の多様な地域特性、都市構造、都民のライフスタイルなどを考慮してつくられた、完全東京仕様の防災ブック。それが「東京防災」です。本書には、知識をつけるだけではなく、今すぐできる具体的な“防災アクション”を多く掲載しています。もしものときに備えて、身を守る力をつけましょう。