ギャンブラーならではの珍回答
【相談者】65歳女性・主婦
定年退職した夫と、長崎旅行に行くつもり。長崎出身の蛭子さんに「長崎ならではのオススメ観光スポット」を教えてほしい。
蛭子さんの回答は──
大村競艇場がいいですね。長崎空港から車で15分くらいと近いので、真っ先に行くべきですね。この競艇場の特徴は、なんといっても、インコースが強いことです。インコースを軸に舟券を買えばいいんです。
(『蛭子能収のゆるゆる人生相談』から引用)
ザ・ベスト・オブ・蛭子さんのお悩み回答!
公営ギャンブルのなかでは、競馬よりも競艇(きょうてい)が好きなようです。理由は、1レースあたりの出走数が6人(6コース)なので、競馬よりも選択肢が少ないから。
じつは、この人生相談は「競艇場」でおこなわれることが多かったようです。お昼ごはんを食べながらだったり、レースとレースの合間だったり、多忙にもかかわらず蛭子さんがわざわざ時間を作って、読者からの人生相談ハガキに目を通しています。
制約のなかで生きる覚悟をもて!
【相談者】18歳・高校生
通っている高校の校則が厳しい。いまどき、スマホや携帯電話が見つかると没収されてしまうほど。やってられない。こんな校則は間違っている。そう思いませんか?
管理教育への反抗に対する、蛭子さんの回答は──
オレは、こう見えて、ルールをしっかり守ります。自分でも恥ずかしいくらい、基本的には世の中の規則に従いますね。
(中略)
高校生は店に入ってはいけないルールがあるので、卒業式の帰りにまっすぐパチンコ店に行きました。競艇も、無性に行きたかったけど、法律で認められている20歳の誕生日を迎えた、その日に行きました。
(『蛭子能収のゆるゆる人生相談』から引用)
品行方正ギャンブラー。それが蛭子能収!
1998年に賭け麻雀をおこなって警察沙汰になったときは、連載マンガに「ギャンブルの収支報告を載せていた」ことが決定的証拠でした。いまでは反省して「健康マージャン」を楽しんでいます。本人いわく、テレビ収録に遅刻したこともなければ、マンガ原稿の締め切りを破ったこともないそうです。
人生相談に答えることは、おのずと自分の人生経験を語ることになります。
本書『蛭子能収のゆるゆる人生相談』では、長崎から上京するきっかけになったエピソードや、ダスキン練馬で8年勤めていたこと、つげ義春や横尾忠則への憧れ、麻雀や競艇にまつわる哲学などを大いに語っています。読みごたえのある1冊です。お試しください。
【書籍紹介】
蛭子能収のゆるゆる人生相談
著者:蛭子能収
発行:光文社
「回答がおかしすぎるwww」(ネットの誰か)/「蛭子さんなのにいいこと言ってる!」(ネットの誰か)/……などなど、良くも悪くも大反響の「女性自身」ゆるゆる連載コラムが、まさかの単行本化。“世間体”などおかまいなし、どんなときも本音で生きる蛭子さんだからこその名(迷?)回答の数々に、悩んでいるのがバカバカしくなること間違いなし。他人にどう思われようと、楽しく自由に生きるヒントが、ここにある!