渡部昇一さんが著した『知的生活の方法』は有名なロングセラーです。渡部昇一さんの知的生活に影響を与えた『The Intellectual Life』という本を知っていますか?
『ハマトンの知的生活のすすめ』(P.G.ハマトン ・著、三輪裕範 ・編訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン・刊)は、原典のエッセンスをまとめて、わかりやすく超訳したものです。紹介します。
健康は最高の投資である
重要な知的労働を成し遂げるためには、長年にわたって健康を維持しなければならない。だからこそ、知的生活者にとっては、健康を維持するために払う犠牲は最高の投資なのである。
(『ハマトンの知的生活のすすめ』から引用)
現代の知的生活=頭脳労働にとってコンピューターは必須です。仕事に追われるあまり、長いあいだパソコンのモニタ画面に向かうことによって、眼精疲労・肩こり・腰痛を積み重ねてしまえば、やがて健康を損ないます。
ハマトンは「机に向かいづめからくる悪影響」を防ぐために、なによりも肉体の健康を守ることをもっとも優先すべきであると述べています。作業するときのチェアー、気軽に通えるフィットネスジム、快眠するためのベッドにはこだわるべきです。
ぶっちゃけて言えば、長生きをしたもの勝ちです。たとえ天才に生まれなかったとしても、長寿の努力家であることを心がけましょう。
知的な人ほど好奇心に溺れる
自分の持てる力を浪費するのは愚かなことだ。(中略)十年もそんな生活をしていれば、意志の力はほとんどなくなり、心に秘めていた情熱もなくなってしまうものだ。
(『ハマトンの知的生活のすすめ』から引用)
「いろいろなことを知りたい」という興味や好奇心は、知性の証明です。しかしながら、知識を得るために労力を費やしすぎると、せっかくの知性を活かすためのエネルギーが足りなくなります。
ハマトンは、「知的な人ほど、知的な勉強によって浪費しやすい」と述べています。好奇心の罠です。取り組むべき学習や仕事を取捨選択することを心がけましょう。
読書=知的生活というイメージがあります。でも、本をたくさん読んだからといって賢くなれるわけではありません。