本・書籍
2019/2/27 21:45

平成が終わる今、昭和の終わりのファミコンにワクワクしちゃう!

早いもので2月も終わり、「平成」も残り60日ほど。今のうちに、平成のうちにやっておきたいことを考えている方も多いと思います。

 

平成最後のこの時期に、私がハマってしまったものが「ファミコン」です(正しくは、ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ)。昭和58年に任天堂から発売された家庭用ゲーム機で、日本だけでなく海外でも大ヒットしました。昭和から元号が変わり、平成2年に同じく任天堂からスーパーファミコンが発売され、現在のNintendo SwitchやPlayStation 4、携帯ゲーム機までたくさんのゲームが生まれ愛された平成でしたね。昭和の終わりを知っているようで知らない33歳のおばさんが、ファミコンとともに平成の終わりに思いを馳せてみたいと思います。

 

 

ファミコン以降「ゲームは禁止!」の家庭だった

幼少期、ファミコンしかゲーム機はありませんでした。その為、昭和の終わりの物心ついたころには、「ふ〜〜っ」とソフトに息をかけてからじゃないと動かない「テニス」くらいしか遊べるソフトがなく、もちろん新しいゲーム機・ソフトを買ってもらえることもなく、平成に時代が変わった時には「うちにはゲームはありません!」と言われるような家庭でした。

 

そんな「ゲームは禁止!」な家庭で育った私は、社会人になってからゲーム熱が爆発してしまい、あらゆるゲーム機を買いました。そして平成最後の年にたどり着いたのが、ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ(以下、ファミコンミニ)。このファミコンミニには1983年〜1993年までに発売された30タイトルがゲーム機本体に収録されていて、スイッチをオンするだけで当時のゲームを楽しむことができるのです。まさに昭和の終わりから平成の始まりまでを感じられる夢のようなゲーム機!

 

『ファイナルファンタジー3』ではラストで泣いてしまい、『ドクターマリオ』は対決で盛り上がったり、『ゼルダの冒険』でいきなりハードなダンジョンに行ってしまって全然クリアできなかったり、めっちゃ楽しんでいます。

 

 

ファミコンの高橋名人は、名人になろうと思っていたわけじゃなかった!

「ファミコン」と聞いて、思い浮かべるのが、元株式会社ハドソンの社員で、現在でもテレビや雑誌に出演されている高橋名人ですよね! そんな彼が名人になるきっかけが『高橋名人のゲーム35年史』(高橋名人・著/ポプラ社・刊)』に書かれてありました。

 

1985年の3月下旬、銀座・松坂屋で行われた『コロコロまんがまつり』で、発売前のゲームソフト『チャンピオンシップロードランナー(販売元:ハドソン)』の宣伝が決まったそうです。その当時、宣伝担当だったのがのちの高橋名人こと高橋利幸さん。

 

後日、『コロコロ』に予告記事が載りました。発売前の最初の記事校正では、「『チャンピオンシップロードランナー』のデモプレイのステージがある」といった内容でしたが、本誌をみてびっくり。校正のあとに当時の編集長が書き換えて、「ファミコンの名人来たる!」になっていたからです。

(『高橋名人のゲーム35年史』より引用)

 

結構ムチャブリ! 今だったらハラスメントとか言われそうですが(笑)、それを乗り越えてモノにできた高橋名人はさすがですよね〜。このステージは無事成功し、イベント終了後には「サインください!」と200人近い子どもたちが列をなしたんだとか。その後、これを全国展開したら面白いのではないか? と1985年から全国キャラバンをスタートさせ、高橋名人が浸透していったそうです。

 

 

高橋名人は、16連射で腱鞘炎にならない?

そんな高橋名人と聞いて思い浮かぶのが、1秒間に16回ファミコンのボタンを連写する16連射ですよね。今となっては、「だからなに?」ってなる人もいるかもしれませんが、当時の子ども達にとっては「すげーーー!」と感動されるものでした。今でもたまに披露されていますが、あれって腱鞘炎になったりしないのでしょうか?

 

たまに「腱鞘炎にならないんですか?」と言われるんですけど、腱鞘炎というのは、指の曲げ伸ばしの筋肉が弱いとなるんです。でも、私の連射は肘から先が動くので、まったく腱鞘炎には関係ないんです。

(『高橋名人のゲーム35年史』より引用)

 

肘から先!(笑)試しに肘から先を意識してやってみましたが、どうしても手首を動かしてしまうので、痛い。やっぱり高橋名人すごいな〜。

 

今ではゲーム実況のユーチューバーさんが、当時の高橋名人さながら一世風靡していたり、eスポーツというゲーム競技が盛り上がり、名人というより「ゲームのプロ」が時代を作っていくように感じます。次の新しい時代が終わる時には「実はね、こんなエピソードがあったんだよ」と、そんなゲームのプロたちが振り返るようになるのかもしれませんね。

 

『高橋名人のゲーム35年史』には、高橋名人に関する面白い伝記はもちろん、昭和から平成そして新しい次の時代に関わるゲームの未来についても楽しく真面目に書かれてあります。「そういえばこんなゲームに夢中になったな」なんて忘れていた気持ちを思い出す方も多いと思いますので、残り少ない平成をゲームの視点から振り返ってみるのも良いのではないでしょうか? 私は平成のうちに「ゼルダの冒険」を絶対クリアするぞ!(笑)

 

【書籍紹介】

高橋名人のゲーム35年史

著者:高橋名人
発行:ポプラ社

テレビゲーム界のレジェンドが書く、ファミコンから現代までゲームの歴史と裏側。「ゲームは1日1時間」「16連射」など、かつてファミコンブーム時代に一世を風靡した高橋名人。35年以上ゲーム業界にかかわり、今も現役でゲームに関わる高橋名人だからこそ書ける、テレビゲームの話と自身の当時の裏話を書いた一冊。

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