家にいるときに、急に視界に入ってくる黒いヤツ。そう、ゴキブリ。通称“G”です。ほとんどの人が、あまり好ましく思ってないのではないでしょうか。
しかし、ゴキブリというものは、どんな風に家に入ってくるのか、不思議ですよね。住宅のすき間から侵入してくるのがほとんどだと思うのですが、なんとなく納得いきません。
家にいるチャバネゴキブリは暖かいところが大好き
『家の中のすごい生き物図鑑』(久留飛 克明・著、村林タカノブ・イラスト/山と渓谷社・刊)は、我々の家の中や家の周りにいる生き物について、生き物の視点で書かれた(しかも関西弁)解説書です。蛾やクモ、ダニ、ムカデ、ハエ、蚊、ハチなどなど、一度は目にしたことがあるか聞いたことがある生き物が続々登場します。
もちろんゴキブリも登場します。
本書によると、家の中にいるのは、ほとんどが「チャバネゴキブリ」という種類。チャバネゴキブリは暖かい部屋が大好きということで、室内に生息していることが多いようです。
一方で寒さには弱いそう。ということで、暖房のない時代には一般の家にはあまりいなかった様子。現代のように一年中暖かい住宅は、チャバネゴキブリにとってはとても住みやすいようです。
チャバネゴキブリの侵入経路はあなた自身!?
ただ、チャバネゴキブリは寒い屋外はあまり好きではないということで、歩いて住宅に侵入することはあまりないようです。
では、どうやって家に侵入してくるのでしょうか? 本書にチャバネゴキブリの独白が載っています。
なにか物の中に入ってとか、なにかにくっついて入るしかない。飲食店で、かばんや服の中に潜り込んで家に侵入するとかや。
(『家の中のすごい生き物図鑑』より引用)
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こ、これ、結構恐怖ですね……。もちろん、隣の家とかからなら歩いてやってくることもあるようですが。
たまに、飲食店などでゴキブリを見かけることはありますが、まさか自分の鞄に潜り込んでいたり、服にくっついてやってくるとは。考えただけでも、かなりぞっとしてしまいますね。
とにかく清潔にすることが一番
ちなみに、チャバネゴキブリは人間にとって何か悪さをするのでしょうか。
昔は消化器系感染症を媒介することもあったけれど、日本では消化器系感染症自体がなくなってきている。病気の媒介することもめったにないわ。今ある食中毒はほかの原因がほとんどだから、私らのこと嫌わんといて。
(『家の中のすごい生き物図鑑』より引用)
なるほど。見た目が気持ち悪い以外は、それほど悪いことはしなさそうです。気持ち悪いですけど。
ゴキブリと同居しないようにするには、とにかく清潔にすること。特に台所などに生ゴミを放置していると、ゴキブリが住みやすくなります。ホコリもゴキブリの好物なので、家具の下や裏などもたまには掃除しておきましょう。
【書籍紹介】
家の中のすごい生き物図鑑
著者:久留飛克明
発行:山と渓谷社
奴らは敵か? 味方か? 家の中で見かけた得体の知れない妙ないきもの。「こいつはなんだ!?」「どうしよう?」「触っても大丈夫かな?」などと思ったことはないでしょうか?本書は、家の中にいる生きもの、つまり私たちにとって最も身近な生きものたちの生き様を紹介した生きもの図鑑です。「NHK夏休み子ども科学電話相談」でお馴染みの久留飛克明先生が、家にいる生きものの立場にたって、彼らのキモチを語ります。奴らがなぜそこにいるのか、どこから入ってくるのか、家の中で何をしているのか、好きなものや苦手なものは何かなど、得体の知れない奴らの正体が解き明かされます。
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