本・書籍
2019/5/24 21:45

SNSの普及が「承認欲求」を肥大化させる

最近、芸能人の不祥事を目にします。彼らの心の中はかつてないほど不安定になっているのではないでしょうか。

 

 

賞賛とストレスを生むSNS社会

著名人にとって今や無視できないのが、SNS。自身のことが噂になっていないかエゴサーチをして気にする人もいます。また、TwitterやInstagramなどにアカウントを開設し、自ら発信をする人も少なくありません。本格的にSNS社会が始まってまだ10年ほどです。SNSによって24時間コメントをチェックできるようになったことで、かつてないほどのストレスを感じている人もいるのではないでしょうか。

 

「承認欲求」の呪縛』(太田肇・著/新潮社・刊)には、暴走動画のアップのために速度を大幅超過させてしまった男性や、ダイエットをしてスリムになった身体にたくさん「いいね!」が来たのがうれしくて、さらに痩せようと頑張りすぎて摂食障害になった女性の事例など、SNSでの人々の賞賛を気にするあまり過熱してしまう事例を紹介しています。彼らは承認欲求を満たすために、「期待に応えなければ」と頑張りすぎてしまう傾向があるそうです。

 

 

SNSでプライベートが晒され、監視される時代

有名人はもともと知名度があり、素人よりも承認欲求を満たしているはずですが、その分、様々なことでストレスを受けていると思われます。有名人のSNSアカウントは自分自身で管理していることが多いので、通常なら事務所などがカットして本人には見せない罵詈雑言までもを目にしてしまいがちです。心ない言葉に傷つくこともあるでしょう。

 

また、今までは仕事の場でだけ「芸能人」として振る舞えば済んでいましたが、今は外出先でも誰かに画像を撮られSNSにアップされてしまうことも起き、なかなか気を抜くことができません。

 

SNSでプライベートな画像をアップする機会も増えたため、私服や食事や部屋のインテリアなどにも気をつかわなくてはならず、見栄えの良さを追求するために神経もお金も今までよりかかるようになった人もいるでしょう。

 

 

周囲の期待が個人を追い詰める

本書では、有名スポーツ選手や芸能人は、今までのように活躍できなくなって焦りを感じた時にバランスを崩しがちだと指摘しています。周囲からの期待に応え、承認を得ようともがけばもがくほど空回りし、思うような結果を残せなくなることもあるようです。

 

いつものような結果が残せなくなったのはメンタルの問題なのか、才能の衰えによるものなのかは本人にもはっきりとはわからないでしょう。けれど、良いコーチやカウンセラーのアドバイスでメンタル面が改善されるのであれば、そのための時間を捻出する必要があるのではないでしょうか。特にフリーランスの人は、会社がメンタルをサポートしてはくれないので自衛策は必要です。

 

 

メンタルサポートを得て英気を養って

SNSの登場で最近の有名人は作業量が増えて大変そうです。暴言にひとりで耐え、ストレスを溜め込んでいる人もいるかもしれません。

 

もちろん、心身が疲れたら休むのが一番いい方法です。けれど多忙な場合、休暇を取ることもままなりません。ネットの発達は便利な一面もあります。最近は自宅にいながらコーチやカウンセラーに動画チャットで相談できるサービスも増えているのです。深夜であっても相談できるところがあれば、ストレスがたまることも減るかもしれません。

 

 

【書籍紹介】

「承認欲求」の呪縛

著者:太田肇
発行:新潮社

SNSで「いいね!」をもらうことに全身全霊を傾けてしまう人がいる。職場で表彰されたために「もっとがんばらねば」と力んでしまい、心身を蝕(むしば)む人がいる。エリートであるがゆえにプレッシャーを感じて、身を滅ぼした人もいる……すべての原因は「承認欲求」の呪縛だった。誰しもがもつ欲求の本質を深く探り、上手にコントロールする画期的な方法を示す。人間関係の向上や組織での成果アップに変換するヒントが詰まった一冊。

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