ここからは一般的なガイドブックには載らない、ゾクッとする珍スポットを紹介します。こういう場所を知っていると台湾ツウかも知れません……。
【その7】色んな蒋介石に囲まれ、全然落ち着かない公園
桃園市・慈湖紀念雕塑公園
住所:桃園市大溪區復興路一段1097號
日本が統治を離れた後、蒋介石率いる中華民国が台湾を統治することになりました。しかし、特に統治初期には白色テロと呼ばれる強引な手段で、国民をねじ伏せるような政策が採られていたことも事実です。これら史実から、いまなお台湾人の間では、複雑な政治観がありますが、一時期までは蒋介石が“台湾の父”または“神”として浸透させる政策もなされてました。
このため、台湾全土の学校、公共施設などには、蒋介石の銅像が建てられましたが、この20年ほどで自由民主化が特に進み、この蒋介石像を撤去する学校が続出。その撤去された蒋介石像を、一挙まとめて設置しているのが、ここ慈湖紀念雕塑公園です。
公園では、台湾の複雑な歴史を感じられるはずですが、同時に、蒋介石だらけでシュールな景色であり、公園なのに全然落ち着かないのも事実です。珍インスタ映えには向いているかも?
【その8】神々の脇にある残忍過ぎるお化け屋敷
台南市・麻豆代天府十八地獄
住所:台南市麻豆區關帝廟60號
台湾の古都・台南。台湾リピーターの間でも絶大な人気を誇る、オシャレな印象さえ持つエリアですが、麻豆という地域に君臨する巨大な廟が麻豆代天府です。
廟内はちょっとした公園のような作りとなっており、道教の教えに基づいた神々が、まるで驚かせるかのように各所に鎮座。台湾人の間でも珍スポット的な認識をなされているようですが、行けば必ずなんらかの感想を持てる廟でもあります。
この麻豆代天府の一角にあるのが「十八地獄」というもの。言わばお化け屋敷のような場所で、中では機械じかけの人形たちによる、道教の逸話に基づいた残忍過ぎる場面が再現されています。「悪い行いをすると、こうなるよ」という戒めのシーンが次々に紹介されています。
【その9】巨大な瞑想の手を拝む
高雄市・六亀大佛(彩虹山大佛)
住所:高雄市六龜區新發里新開27-1號
台湾南部最大の都市・高雄。中心部はとにかく活気に溢れていますが、東側の山岳部に数十キロ行くと、静かな田舎町が現れ和みます。こういったギャップもまた高雄観光の魅力の一つのですが、静かな温泉地としても知られる六龜という集落に鎮座するのが、この六龜大佛です。
2015年建築と歴史は浅いですが、24メートルの大仏さまと、それと同比率の瞑想する手が鎮座しており、この手のほうを拝んで恩恵を願う観光客が増えているようです。
実際、台風の際に大仏が山から流れてくる土砂をせき止めたというエピソードがあり、この大仏さまが物心ともども人々を守り続けているようです。
台湾のすごすぎる神様、キョーレツな聖殿や公園を9個紹介しましたが、台湾にはまだまだたくさんの神々や聖殿、そして普通のガイドックには紹介されないスポットが沢山あります。
あえて台北や、グルメ情報を省き、こういったマニアックな場所ばかりを紹介した拙著『台北以外の台湾ガイド』(亜紀書房)が現在発売中です。ぜひこちらもチェックしてみてくださいね!
【フォトギャラリー】GetNavi web本サイトにてご覧になれます。