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2020/2/17 21:45

妄想して検索。元NHK「中の人」が明かす発想術でビジネスに風穴を開ける!

妄想が好きだ。

 

独身時代は、通勤中の電車で「花嫁から両親への手紙」を読んでいる様子を妄想し(結婚の予定もなかったのに!)、実際に涙ぐんだこともある。

 

こうなったらいいな、もしもあんなことが起きたらどうする! と自由気ままに想像するのって、心底楽しい。そんな妄想癖のある私だが、この人の妄想には到底敵わないと痛感した。というか、妄想のレベルが完全に違う。

 

元NHKの広報局Twitter担当、現在は広告制作や作家として活躍されている浅生鴨さん、その人だ。浅生さんの著書『だから僕は、ググらない。』(大和出版・刊)が、いまTwitterで話題である。

 

検索よりもまずは妄想。

 先日、「最近の若者たちは、ググらない」というニュースを見た。なんでも、Googleなどで検索をせず、InstagramといったSNSのハッシュタグなどを頼りに、必要な情報を得ているらしい。

 

それ故に、『だから僕は、ググらない。』も、「そうか、イマドキの優秀なクリエイターは、Googleなどで検索せず、すべて妄想でひらめきを得ていくのか!」などと早とちりをしてしまったが、これがまったく違った。かなり良い意味で裏切られた。

 

浅生さん自身、決してインターネット検索をしないというわけではなく、むしろものすごく検索をするほうだけれども、「検索の前に、さんざん妄想をする」というのだ。もはや、妄想は浅生さんのライフスタイルの一部となっている様子。

 

知りたい情報、欲しい情報を一発検索すれば、確かに答えはすぐに手に入る。

 

でも、検索で手に入る情報よりも、もっと広がりや奥行きのある情報が簡単に得られる、その手段こそ「妄想」なのだと浅生さんは語る。

 

というわけで、浅生さんの仰天妄想術を少し覗いてみようではないか。本書で紹介されている数多ある妄想術のなかから、特に実行しやすくどんな職業にもプラスになりそうなものをピックアップしてみた。

 

 

頭の中は、常にカオス状態? いや、すべてが少しずつリンクしている。

・連想する

アイデアの種を探しているとき、浅生さんは言葉遊び、なかでも連想をしているそうだ。たとえば本書のテーマである「発想」なら、発送、着想、八層、発行、発光、幻想、発酵、妄想、薄幸、八頭、発射、脱走、滑走、空想、脱稿、想像、格好、ナッソー、あっそう、まあそう、無我、といった具合。

 

とにかく僕はこんなふうにひたすら連想を続け、浮かんだものを組み合わせ、組みあわせたものからさらに妄想を広げ、それらを同時に繰り返しながら、何かアイデアの種になりそうなものはないかと探している。

(『だから僕は、ググらない。』より引用)

 

言葉の音から、意味から、漢字の見た目から次々に連想をしていくと、予想もしなかった答えにたどり着くのだそう。かなり頭の体操にもなりそうだ。

 

・擬人化する

浅生さんがかつて子ども向けのニュース番組を作っていたとき、難しいニュースを小さな子どもにもわかりやすく解説しなくてはいけないので、かなり頭を悩ませたらしい。その結果、得た妄想術が「擬人化する」だったとのこと。

 

なんでもいいから、最低でも二つのものを擬人化し、その二人にどんどん会話をさせていく。すると、思いもよらないアイデアの種にたどり着くというテクニックだ。

 

いま、なかなか良いアイデアや企画が浮かばずに悩んでいる人は、そのテーマに関連したものを擬人化してみるといいかもしれない。あなたの頭の中で、その擬人化したもの同士がおしゃべりを始めて、勝手に名案をひねり出してくれるかも。

 

・「なぜ?」を繰り返す

当たり前だと思われていることも、「なぜだろう?」としつこく繰り返し考えていく。「なぜ?」は妄想の出発点であり、次第に自分なりの答えが見えてくる。なにより、「なぜ?」から広がる妄想は面白いと浅生さん。

 

たとえば、目の前にマグカップがあったなら、「なぜここにマグカップがあるのか」→「私が置いたから」→「なぜ置いたのか」→「コーヒーが飲みたかったから」と広げていけるし、同時に「なぜここにマグカップがあるのか」→「それはマグカップを作った人がいるから」「マグカップ以外のカップがないから」といった別の方向にもつなげていける。

 

一方で、何か起こってしまったトラブルの原因を追究したいときも、「なぜ」の繰り返しは役立つ。一問一答では考えが及ばないところまで思考を伸ばすことができ、改善点や対策が見えてくるのだという。これが一番、ビジネスで即実行できそうだ。ぜひお試しあれ。

 

 

妄想は、新たな明日への第一歩である

妄想が仕事に役立つなんて、〇〇クリエイターのような特殊な人たちの話。営業マンになんの妄想が必要だろうか。管理職に妄想など関係ない。そんなふうに感じている人もいるだろう。

 

けれど、企画や制作だけでなく、商談や集客、会社に対する提案など、「発想」や「アイデア」は、ビジネスのあらゆる場所で求められる。

 

いや、何もビジネスに限らない。家事をいかに効率よく、楽しくこなすには、どういったやり方がいいか。子どもの反抗期を、こちらもストレスなく乗り越えるには、どんな接し方がベストか。

 

きっとあらゆる事柄は、世の中に蔓延する「当たり前」をそのまま受け入れて実行するのではなく、「もっとこうしたい」「こうありたい」と望むことで新たな発想へとつながり、よりスムーズな道が切り開けていくのではないだろうか。

 

浅生さんの妄想術はじつにユニークかつ革新的だ。しかも、「〇〇すべし!」といった強い圧はまるでなく、「あくまでも僕のやり方だけどね」というゆるめのテンションが心地よい。

 

まるで、浅生さんの頭の中をのぞき見しているような気分になれる『だから僕は、ググらない。』。妄想なんかほとんどしないという人にも、すでに妄想が趣味という人にとっても、意味のある一冊となるに違いない。

 

【書籍紹介】

だから僕は、ググらない。

著者:浅生鴨
発行:大和出版

くだらないこと、考えていますか? 企画・制作・提案・商談・集客…などに携わるあなたへ、「あ、そうかも!」と思えるヒント。元NHK「中の人」で、現在、広告制作&作家として活躍中!注目の「ユルいクリエイター」の頭の中身を大公開!

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