コロナ禍で、在宅時間が長くなっている人も多いのではないでしょうか。そんな時に手をつけやすいのは、お部屋の片付けですが、どこから始めたらいいのかわからないという人も。けれど1日1つ捨てることは、できるのではないでしょうか。
モノを増やさないコツとは
私は以前、通常の掃除以外にプラスして1日に1か所30センチ四方を集中掃除していたことがあります。ほとんど汚れていなくて大して手間のかからない30センチならサッと終わるのですが、時々、モノがごちゃっと連なっている30センチ四方を片付けようとすると、ドッと疲れてしまい、途中で挫折してしまいました。
私たちはモノにまみれて暮らしているので、気を抜くとモノはどんどん増えていきます。けれど「まだ使える」「また使うかもしれない」と考えて、どうしても処分しきれないのです。最終的に私は家で一番狭い部屋を私のスペースにしました。そうすれば、日々片付けないと眠ることもできません。それでもちょっと目を離すと本が積み上がっていったりしますが、スペースがないため、モノにも悩まされなくなってきました。
一気に捨てるとストレスになる
『1日1つ、手放すだけ。好きなモノとスッキリ暮らす』(マイナビ出版・刊)の著者・みしぇるさんの実家は禅寺。何もないスッキリとした空間で育った彼女が見つけた断捨離の極意は、1日1つ、モノを減らすということでした。そうして書かれた本には、ところどころに禅の言葉も書かれていて、味わい深いものになっています。
モノに愛着を感じる人は大勢います。一気に片付けようとすると、それは大事なモノとの別離となるので、多大なストレスになってしまうのです。けれど1日に1つだったら、ストレスも最小限。そして毎日続ければ365個ものモノを捨てることになるので、まさに継続は力なりなのです。
効果は数か月後
この1日1捨て方式のルールはとても簡単で、1日に1つ、何かを捨てればいいのです。捨てるものがない時はレシートでもいいとのこと。ラクだからこそムリなく続けることができそうです。このルールの大事なポイントは、続けること。毎日何かを捨てるという習慣ができてしまえば、捨てないでいる日は歯磨きしていない時のように気持ちが落ち着かなくなるのです。
次第に慣れてくると、捨てることが楽しみになったり、これはいらないとすぐに見抜くことができるようになったりと、ワンランク高い片付け意識になれるようです。少しずつなので、効果をはっきり実感したのは著者の場合、数か月後だったとのこと。片付いた部屋と同時に、毎日何かを捨てる習慣も身につくので、かなり合理的な方法かもしれません。
捨てたモノを記録する
本書には様々な捨てテクが載っていますが、最も真似したいと思ったのは「捨てたものを記録する」というところ。1日1つですから手帳にイラスト付きで書いているのです。後で見直せばシンプルライフに近づいていることを可視化できてとても良さそうです。イラストが苦手ならスマホで写真を撮って残してもいいのではないでしょうか。
本書では、著者や読者がどんなものを1日1捨てしているのかという実例も載っていました。うちわ、ペン、ポイントカードなど、これなら自分も捨てられそうというような、どこの家庭にもありそうなものが多く、これなら自分にもできそうとやる気が湧いてきます。
外枠でスケールダウン
一番共感できたのは「外枠を小さく」という言葉でした。たくさんカードが入るカードファイルを持っていたら、そこにいっぱいになるまで詰め込んでしまうので、あまりたくさんのカードが入らないものを持てばいいというようなことです。入る器が小さければそれ以上のモノを詰め込むことができません。
収納を置く余裕がある部屋だと、モノが増えたら新たに収納道具を買ってごまかしてしまいがちですが、それではモノの量は減るどころか増えてしまい、本質の解決にはなりません。たとえばTシャツは10枚までと量を指定しておけば、モノが部屋にあふれかえるということにはなりにくくなるのだと思います。
【書籍紹介】
1日1つ、手放すだけ。好きなモノとスッキリ暮らす
著者:みしぇる
発行:マイナビ出版
かさばりがちな食器、着ない服が食器棚やクローゼットに眠っていませんか? やらなきゃと思いつつ、つい面倒と感じてしまうモノの処分。モノを処分する習慣は、1日に1つモノを捨てるところからスタートしましょう。まずは財布に入れたままのレシートから始めてOK。“捨てグセ”が身に着けば、スッキリとした気持ちの良い暮らしが手に入ります。また手放し方と同時に、モノの愛で方も大切なポイント。モノを買うときのポイントや、買った後にどのようにしてそのモノを使い、自分の生活をより良くしていくのかを紹介します。
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